26年5月の牛と畜頭数は前年同月比20.1%増
ニュージーランド統計局(Stats NZ)によると、2026年5月の牛と畜頭数は34万2637頭(前年同月比20.1%増)と前年同月を大幅に上回った(図1)。と畜頭数の内訳を見ると、経産牛が19万5498頭(同16.3%増)、去勢牛が5万5517頭(同19.8%増)、未経産牛が5万5148頭(同21.2%増)、雄牛が3万6474頭(同43.1%増)と、いずれも大幅に増加した。一方、25/26年度(10月〜翌9月)5月までの累計では、190万3433頭(前年同期比1.9%減)とわずかに減少した。
これは、26年4、5月が前年同期のと畜頭数減少の反動により増加した一方で、1)酪農部門では、生産者支払乳価が高水準で推移したため経産牛の保留傾向が強まったこと、2)肉牛部門では、牧草生育が順調であり、肉牛の増体のため保留傾向が強まったこと−などから、25/26年度前半のと畜頭数が減少したことによるものとみられる。
26年6月の牛肉輸出量は前年同月比24.7%増
Stats NZによると、2026年6月の牛肉輸出量は5万1344トン(前年同月比24.7%増)と前年同月を大幅に上回った(表)。業界団体であるビーフ・アンド・ラム・ニュージーランド(BLNZ)によると、世界的な赤身肉需要の高まりや、と畜頭数の増加が背景にあるとされている。輸出先別に見ると、米国向けは2万2774トン(同40.1%増)、中国向けは1万4560トン(同35.6%増)と、いずれも大幅に増加した。
BLNZによると、米国向けは、同国内で赤身牛肉の需要が旺盛な一方、牛群規模は依然として低水準であるため牛肉需給がひっ迫しており、加工用原料としてNZ産牛肉への輸入需要が高まっているとされる。一方、中国向けについては、6月は増加しているものの、26年1月から適用された中国による新たなセーフガード措置
(注)が輸出拡大の抑制要因になるとみられている。
(注)詳細については、海外情報「中国の新たなセーフガード措置に対する豪州の反応(豪州)」(https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_004262.html)をご参照ください。
25/26年度の輸出仕向け牛と畜頭数は増加見込み
BLNZが公表した直近の2025/26年度牛肉需給見通しによると、同年度の輸出仕向け牛と畜頭数は249万頭(前年度比1.1%増)とわずかな増加が見込まれている(図2)。この要因としてBLNZは、1)酪農部門では、24/25年度の生産者支払乳価が高い水準で推移したことで保留されていた経産牛が、25/26年度に出荷されること、2)肉牛部門では、24/25年度に記録的水準となった未経産牛のと畜頭数は減少する一方、去勢牛と雄牛のと畜頭数は増加すること
一を挙げている。
(調査情報部)