畜産 畜産分野の各種業務の情報、情報誌「畜産の情報」の記事、統計資料など

ホーム > 畜産 > 畜産の情報 > 26年6月の乳用経産牛飼養頭数は前年同月比2.0%増、33年ぶりの高水準

海外需給【牛乳・乳製品/米国】畜産の情報 2026年9月号

26年6月の乳用経産牛飼養頭数は前年同月比2.0%増、33年ぶりの高水準

印刷ページ
26年6月の乳用経産牛飼養頭数、前年同月比2.0%増
 米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)によると、2026年6月の乳用経産牛飼養頭数は967万7000頭(前年同月比2.0%増)となり、26年1月以降、33年ぶりの高水準で推移している(図1)。後継牛の不足や肉用種との交雑種子牛の販売による収益増を背景に乳牛の淘汰とうたが抑制され、飼養頭数は増加傾向にある。同月の生乳生産量は、乳用経産牛飼養頭数および1頭当たり乳量(同0.3%増)の増加により、894万トン(同2.3%増)とわずかに増加した(図2)。
 


 
26年6月の全米平均総合乳価、前年同月比0.9%安
 米国農務省農場サービス局(USDA/FSA)によると、2026年6月の全米平均総合乳価は、生乳100ポンド当たり21.1米ドル(1キログラム当たり75円:1米ドル=161.72円(注1)、前年同月比0.9%安)とわずかに下落した(図3)。同月の酪農マージン(注2)は、乳価の下落に伴い同10.88米ドル(同39円、同2.0%減)とわずかに減少した。

(注1)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均為替相場」の2026年7月末TTS相場。
(注2)酪農家のセーフティーネット制度である酪農マージン保障プログラム(DMC)で算定される全米平均総合乳価と飼料費の差額としての収益。DMCでは、酪農マージンが発動基準を下回った場合、 補 塡ほてんが発動される。
 

 
26年5月の乳製品輸出量、多くの製品で前年同月を上回る
 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、2026年5月の乳製品輸出量は、乳脂肪分ベースでは前年同月比34.8%増と大幅に、無脂乳固形分ベースでは同11.8%増とかなり大きく、それぞれ増加した。
 品目別に見ると、チーズやホエイ、バターなど多くの製品において、前年同月を上回った(表)。チーズは、主要輸出先であるメキシコや韓国の需要増から、6万1410トン(前年同月比19.1%増)と大幅に増加した。ホエイは、中国による追加関税の影響(注3)により落ち込んでいた同国向け輸出の回復により、2万7453トン(同2.1倍)となった。価格下落により輸出先が多様化しているバターは、中東・北アフリカ、カナダ、メキシコ、豪州向けなどがけん引し、9954トン(同89.4%増)と大幅に増加した。一方、脱脂粉乳は、価格高騰の影響からメキシコや東南アジア向けの輸出が減少し、4万9669トン(同19.8%減)と大幅に減少した。

(注3)中国は米国による追加関税措置への報復として、2025年4〜5月にかけて乳製品を含む米国産輸入品に追加関税を課した。これにより25年5月時点で、ホエイには127%の関税が課せられていた。
 
(調査情報部)