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海外需給【牛乳・乳製品/EU】畜産の情報 2026年9月号

生乳出荷量の増加に伴い、バターと脱脂粉乳の生産量が増加

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26年5月の生乳出荷量は前年同月比2.2%増
 欧州委員会によると、2026年5月の生乳出荷量(EU27カ国)は前年同月比2.2%増の1373万トンとなり、前年同月をわずかに上回った(図1、表)。主要生産国の多くで前年同月を上回った一方、フランスは217万トン(同1.4%減)、アイルランドは120万トン(同1.6%減)と、ともに前年同月をわずかに下回った。フランスの全国酪農経済センター(CNIEL)は、ブルータングによる受胎率の低下に伴う分娩時期のずれに加え、5月末の熱波がフランスの生乳出荷量に影響を及ぼした可能性があるとしている。また、アイルランドについて、英国農業・園芸開発委員会(AHDB)によると、25年末からの生乳取引価格の下落や中東情勢の影響による燃料価格の上昇に起因する収益性の悪化に加え、4月に同国全土で発生した農家などによる燃料価格抗議行動に伴う飼料供給や集乳の混乱が、生乳出荷量の減少につながった可能性があるとされている。
 


 
26年6月の生乳取引価格、直近3カ月は横ばいで推移
 欧州委員会によると、2026年6月の生乳取引価格(EU27カ国平均)は、100キログラム当たり42.34ユーロ(1キログラム当たり79円:1ユーロ=186.62円(注)、前年同月比19.9%安)となった(図2)。乳製品価格の下落ペースが緩やかになったことから、25年第4四半期(10〜12月)に比べ生乳取引価格の下落幅は縮小しており、直近3カ月はおおむね横ばいで推移している。

(注)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年7月末TTS相場。
 


 
バターおよび脱脂粉乳、生産量の増加を背景に価格が下落
 欧州委員会によると、2026年6月28日の週の乳製品価格(EU27カ国平均)は、バターが100キログラム当たり383ユーロ(1キログラム当たり715円、前年同期比48.1%安)、全粉乳が同321ユーロ(同599円、同25.2%安)、チーズが同309ユーロ(同577円、同34.7%安)となり、いずれも前年同期を大幅に下回った(図3)。
 欧州委員会によると、生乳出荷量の増加に伴って保存性の高いバターへの仕向けが増え、26年1〜4月の域内のバター生産量は80万5000トン(前年同期比9.7%増)とかなりの程度増加した。また、米国をはじめとする主要生産国でもバター生産量が増加しており、国際市場における6月のバター価格の下落を受けて、EU域内のバター価格も6月を通じてやや下落した。脱脂粉乳については同268ユーロ(同500円、同10.6%高)と、前年同期に比べ依然として高水準を維持している。一方、26年1〜4月の生産量が49万9000トン(同11.7%増)とかなり大きく増加したことや国際価格の下落を背景に、同価格は6月を通じてやや下落した。
 


 
(調査情報部)