26年6月の生乳生産量、前年同月比4.6%増
ニュージーランド乳業協会(DCANZ)によると、2026/27年度(6月〜翌5月)生乳生産の開始となる26年6月の生乳生産量は27万4000トン(前年同月比4.6%増)と、14カ月連続で前年同月を上回った。6月としては過去最高を記録し、乾乳期ながら好調なスタートとなった(図1)。この要因についてニュージーランド証券取引所(NZX)は、高水準の生産者支払乳価や良好な牧草生育環境を背景に飼養頭数や酪農場数が増加し、生乳生産を押し上げたものと分析している。
今後の生乳生産の見通しについてNZXは、NZ全土で分娩期が順調に始まっていることを受け、生乳生産量の増加を見込む一方、7〜8月は年間で降雨量が多い時期となることから、牧草生育環境の変化が生産動向に及ぼす影響を懸念している。
26年6月の乳製品輸出量、主要4品目で増加
ニュージーランド統計局(Stats NZ)によると、2026年6月の乳製品輸出量は、主要4品目でいずれも前年同月を上回った(表、図2)。品目別に見ると、脱脂粉乳はフィリピン、インドネシア向け、全粉乳はインドネシア、アラブ首長国連邦向け、バターおよびバターオイル、チーズは中国向けがいずれも大幅に増加したため、輸出量は前年同月を上回った。
26年7月21日のGDT平均取引価格、脱脂粉乳、全粉乳が前回を上回る
2026年7月21日開催のGDT
(注1)平均取引価格は、主要4品目のうち、脱脂粉乳と全粉乳が前回開催時(26年7月7日)を上回った(図3)。取引全体では、全乳製品の平均取引価格は1トン当たり3815米ドル(61万6962円、1米ドル=161.72円
(注2)、前回比0.6%高)とわずかに上昇した。
NZXによると、NZなど主要乳製品生産地域での堅調な生産により供給が増加した一方で、欧州や米国で続く熱波が今後の供給拡大を抑制するとの懸念が、乳製品相場を下支えする要因となったとしている。
このような中、NZ乳業最大手のフォンテラ社は26年7月13日、26/27年度の生産者支払乳価について、生乳の固形分
(注3)1キログラム当たり平均0.5NZドル(48円:1NZドル=96.37円
(注2))引き下げ、同9.25NZドル(891円)に修正すると発表した。この理由について同社のアレン最高経営責任者は、NZなど主要乳製品生産地域で乳製品生産が堅調に推移したことから需給が緩和し、GDT平均価格が下落しているためと説明している。また、同氏は、NZでは好調なシーズン序盤を見込む一方、エルニーニョ現象やGDT平均価格の変動が今後の供給量や価格動向に影響を及ぼす可能性があるとの見方を示している。
(注1)グローバルデイリートレード。月2回開催される電子オークションで、当該価格は乳製品の国際価格の指標とされている。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年7月末TTS相場。
(注3)乳脂肪分および乳たんぱく質。
(調査情報部)