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【令和8年「畜産統計」について】畜産の情報 2026年10月号

令和8年「畜産統計」について

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 農林水産省が令和8年7月28日に公表した「畜産統計(令和8年2月1日現在)」について、肉用牛、乳用牛、豚、ブロイラーおよび採卵鶏の概要を以下の通り報告する。
 なお、令和7年は2025年農林業センサス実施年のため、豚、ブロイラーおよび採卵鶏の調査は行われていない。このため、本稿においては、前回調査結果との比較対象を、肉用牛および乳用牛は令和7年、豚、ブロイラーおよび採卵鶏は令和6年とした。

【肉用牛】飼養戸数、飼養頭数ともに前年比減
飼養頭数、肉用種は前年比5.2%減、乳用種も同3.5%減
 肉用牛の飼養戸数は、小規模層を中心に減少傾向で推移しており、令和8年は3万1800戸(前年比6.5%減)と前年からかなりの程度減少した(表1)。飼養頭数は、247万3000頭(同4.7%減)と前年からやや減少し、3年連続の減少となった。この結果、肉用牛の1戸当たり飼養頭数は前年から1.5頭増加し、77.8頭となった。
 肉用牛は、肉用種および乳用種(注1)に大別され、飼養頭数のうち約7割を占める肉用種は175万5000頭(同5.2%減)、約3割を占める乳用種は71万7600頭(同3.5%減)と、ともに前年からやや減少した(図1)。
 肉用種の内訳を見ると、子取り用めす牛は前年比5.9%減の57万5500頭(肉用牛全体に占める割合は23%)、肥育用牛は同4.3%減の79万7500頭(同32%)、育成牛は同5.9%減の38万2200頭(同15%)と、いずれも前年からやや減少した(図2)。
 乳用種の内訳を見ると、交雑種は同3.4%減の54万300頭(同22%)、ホルスタイン種ほかは同3.8%減の17万7400頭(同7%)と、ともに前年からやや減少した。

(注1)「畜産統計」では、乳用種の肉用牛とは、ホルスタイン種、ジャージー種などの乳用種の牛のうち、肉用を目的に飼養している牛で、乳用種と肉用種の交雑種を含むと定義されている。
 
 





 
飼養戸数、飼養頭数、すべての階層で前年比減
 肉用牛の総飼養頭数規模別の飼養戸数については、すべての階層で前年を下回った(図3)。同飼養戸数は、1〜4頭の階層が最も多く、6730戸(前年比5.6%減)と全体の21%を、次いで10〜19頭の階層が5670戸(同8.1%減)と同18%を、5〜9頭の階層が5450戸(同7.8%減)と同17%を占める結果となった。また、500頭以上の階層は766戸(同1.8%減)と同2%、200〜499頭の階層は1320戸(同5.0%減)と同4%を占める結果となった。なお、各階層の同割合は、すべて前年と同じ割合となった。
 肉用牛の総飼養頭数規模別の飼養頭数についても、すべての階層で前年を下回った(図4)。同飼養頭数は、500頭以上の階層が最も多く、全体の46%を占める113万6000頭(同3.0%減)と、次いで200〜499頭の階層が同17%を占める42万2200頭(同5.6%減)となった。これら上位2階層の同割合は63%と同1ポイント増加した。
 




 
 
【乳用牛】全国の飼養戸数は減少するも規模拡大は進展
全国の飼養戸数は1万800戸
 乳用牛を飼養する戸数は前年割れが継続しており、令和8年2月1日現在では、1万800戸(前年比4.4%減)と前年をやや下回った(図5)。地域別に見ると、北海道では4800戸(同3.4%減)、都府県でも6050戸(同4.7%減)といずれも前年をやや下回った(表2)。また、乳用牛飼養頭数は、128万6000頭(同0.5%減)と4年連続での減少となった。地域別に見ると、北海道が81万9800頭(同0.4%増)と前年を上回った一方、都府県が46万6000頭(同2.1%減)と前年を下回った。酪農家の規模拡大は進展しており、1戸当たりの飼養頭数は前年から4.7頭増加し、119.1頭(同4.1%増)となった。地域別では、北海道が170.8頭(同4.0%増)、都府県が77.0頭(同2.7%増)といずれも増加した。
 



 
飼養頭数「100頭以上」の階層、全体の半数を占める
 乳用牛飼養戸数を成畜(満2歳以上の牛および2歳未満の経産牛。以下同じ)の飼養頭数規模別に見ると、100頭未満の階層はいずれも減少し、「100頭以上」の階層についても2113戸(前年比2.1%減)と前年からわずかに減少したが、このうち「200頭以上」の階層については、713戸(同0.6%増)と前年からわずかに増加し、経営の規模拡大が進んでいることがうかがえる(表3)。
 また、乳用牛飼養頭数を成畜の飼養頭数規模別に見ると、100頭未満の階層については、「1〜19頭」および「50〜79頭」の階層を除き減少した一方、「100頭以上」の階層が71万9000頭(同0.6%増)と前年からわずかに増加し、全体の55.9%を占めた。このうち「200頭以上」の階層は、43万7200頭(同2.7%増)とわずかに増加し、全体の34.0%を占めるまで伸長していることがうかがえる。
 



 
乳用種めす出生頭数、0.5%増加
 直近1年間(令和7年2月〜令和8年1月)の乳用種めす出生頭数は、26万800頭(前年同期比0.5%増)と2年連続での増加となり、頭数が回復傾向であることがうかがえる(図6)。
 

 
【豚】飼養戸数、飼養頭数ともに前回比減
飼養頭数、肥育豚は前回比0.7%減、子取り用めす豚は同2.0%減
 豚の飼養戸数は、小規模層を中心に減少傾向で推移しており、令和8年は2880戸(前回比8.0%減)と前回からかなりの程度減少した(表4)。飼養頭数は、875万6000頭(同0.5%減)と前回からわずかに減少した(図7)。この結果、豚の1戸当たり飼養頭数は、前回から229.4頭増加し、3040.3頭となった。
 内訳を見ると、子取り用めす豚は前回比2.0%減の74万3300頭とわずかに、肥育豚は同0.7%減の730万9000頭とわずかに、種おす豚は同10.1%減の2万2300頭とかなりの程度、いずれも前回から減少した一方、その他(販売される肥育用のもと豚を含む)は同4.3%増の68万1500頭と前回からやや増加した。
 
 


 
 
飼養頭数「3000頭以上」の階層で、全体の約7割を占める
 肥育豚の飼養頭数規模別の飼養戸数については、すべての階層で前回を下回った(図8)。同飼養戸数は、2000頭以上の階層が最も多く、全体の33%を占める881戸(前回比3.2%減)、次いで1000〜1999頭の階層が同22%を占める579戸(同4.6%減)、500〜999頭の階層が同18%を占める470戸(同18.5%減)となった。これら上位3階層の同割合は、前回と同じ73%となった。このうち3000頭以上の階層は、同22%を占める591戸となった。
 肥育豚の飼養頭数規模別の飼養頭数については、1〜99頭の階層および500〜999頭の2階層はいずれも前回を下回った一方、その他の4階層はいずれも前回を上回った(図9)。同飼養頭数は、2000頭以上の階層が最も多く、全体の79%を占める665万頭(同0.2%増)となった。このうち3000頭以上の階層は、同70%を占める589万9000頭(同1.4%増)となった。
 




 
 
【ブロイラー】飼養羽数は前回比減、出荷羽数は前回比増
飼養羽数は前回比3.6%減、出荷羽数は同1.2%増
 ブロイラーの飼養戸数は、中規模層を中心に減少傾向で推移しており、令和8年は1960戸(前回比4.4%減)、出荷戸数は2000戸(同4.8%減)と、ともに前回からやや減少した(表5)。また、飼養羽数(注2)は1億3959万9000羽(同3.6%減)と前回からやや減少した一方、出荷羽数(注3)は7億4053万9000羽(同1.2%増)と前回からわずかに増加した(図10)。この結果、ブロイラーの1戸当たり飼養羽数は、前回から500羽増加し7万1200羽、1戸当たりの出荷羽数は、前回から2万1800羽増加し37万300羽となった。

(注2)飼養羽数とは、2月1日現在で飼養している鶏のうち、ふ化後3カ月未満で出荷予定の鶏の飼養羽数をいう。
(注3)出荷羽数とは、前年2月2日〜本年2月1日の1年間に出荷した羽数をいう。2月1日現在で飼養を休止し、または中止している場合でも、年間3000羽以上の出荷があれば、羽数が計上されている。

 
 



 
出荷羽数「50万羽以上」の階層、全体の半数を占める
 ブロイラーの出荷羽数規模別の出荷戸数については、30万〜49万9999羽の階層については前回を上回った一方、その他の4階層はいずれも前回を下回った(図11)。同出荷戸数は、10万〜19万9999羽の階層が最も多く、全体の28%を占める550戸(前回比11.3%減)、次いで30万〜49万9999羽の階層が同21%を占める426戸(同9.0%増)、3000〜9万9999羽の階層が同21%を占める413戸(同4.8%減)となった。
 ブロイラーの出荷羽数規模別の出荷羽数については、出荷戸数と同様の傾向が見られ、3000〜9万9999羽の階層および30万〜49万999羽の階層が前回を上回り、50万羽以上の階層では前回並みとなった一方、その他の2階層はいずれも前回を下回った(図12)。同出荷羽数は、50万羽以上の階層が最も多く、全体の52%を占める3億8742万8000羽、次いで30万〜49万9999羽の階層が同23%を占める1億6926万4000羽(同16.4%増)となった。
 
 



 
【採卵鶏】飼養戸数は前回比減、飼養羽数は前回比増
飼養羽数、ひなは前回比5.7%減、成鶏めすは同6.8%増
 採卵鶏の飼養戸数は、小規模層を中心に減少傾向で推移しており、令和8年は1510戸(前回比7.9%減)と、前回からかなりの程度減少した(表6)。また、飼養羽数は、ひなは3665万4000千羽(同5.7%減)と前回からやや減少した一方、成鶏めすは1億3860万2000羽(同6.8%増)と前回からかなりの程度増加した(図13)。この結果、成鶏めすの1戸当たり飼養羽数は、前回から1万2700羽増加し、9万1800羽となった。
 



 
 
成鶏めす飼養羽数「10万羽以上」の階層、全体の約8割を占める
 成鶏めすの飼養羽数規模別の飼養戸数については、すべての階層で前回を下回った(図14)。同飼養戸数は、1000〜9999羽の階層が最も多く、全体の36%を占める484戸(前回比13.6%減)、次いで1万〜4万9999羽の階層が同29%を占める397戸(同6.4%減)、10万羽以上の階層が同23%を占める309戸(同1.3%減)、5万〜9万9999羽の階層が同12%を占める161戸(同4.7%減)となった。
 成鶏めすの飼養羽数規模別の飼養羽数については、1000〜9万9999羽までの下位3階層はいずれも前回を下回った一方、10万羽以上の階層は前回を上回った(図15)。同飼養羽数は、10万羽以上の階層が最も多く、全体の83%を占める1億1560万5000羽(同9.9%増)、次いで5万〜9万9999羽の階層が同8%を占める1137万7000羽(同4.9%減)となった。
 



 
 
(畜産振興部、酪農乳業部)