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【令和7年「農業物価指数」について】畜産の情報 2026年11月号

令和7年「農業物価指数」について

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 農林水産省が令和8年7月31日に公表した「令和7年農業物価指数―令和2年基準―」について、概要を以下の通り報告する。
 農業物価指数とは、農業における投入・産出の物価変動を表すもので、農産物価格指数と農業生産資材価格指数を用いて作成されている。農産物価格指数は農家が販売する農産物の生産者価格に関する指数であり、農業生産資材価格指数は農家が購入する農業生産資材価格に関する指数である。なお、これらすべての指数は、基準年の令和2年を100とした数値となっている。
 7年の農産物価格指数(総合価格指数(以下「総合」という))(注1)は、米、鶏卵などの価格が上昇したことにより、前年に比べ16.3%上昇の136.4となった(図1)。農業生産資材価格指数(総合)(注2)は、前年に比べて、飼料の価格が低下したものの、畜産用動物、農機具などの価格が上昇したことにより、同3.0%上昇の124.2となった。過去10年間の推移を見ると、いずれも上昇傾向にあり、両指数の差は、5年は12.7ポイント、6年は3.3ポイントと縮小したものの、7年は農産物価格指数(総合)が大幅に上昇したことから12.2ポイントに拡大し、2年以降初めて農産物価格指数(総合)が農業生産資材価格指数(総合)を上回った。
 
(注1)農産物価格指数(総合)の算出に用いる類別のウエイトは、全体を100とした場合、米は15.72、いもは2.74、野菜は24.64、果実は9.66、花きは3.52、畜産物は39.05などとなっている。
(注2)農業生産資材価格指数(総合)の算出に用いる類別のウエイトは、全体を100とした場合、畜産用動物は11.31、肥料は7.76、飼料は22.96、光熱動力は8.50、農機具は13.26、賃借料および料金は6.27などとなっている。

【農産物価格指数】畜産物は前年比10.9%上昇
 農産物のうち畜産物の価格指数を見ると、鶏卵の価格が年間を通じて上昇したことなどから、前年に比べ10.9%上昇し、122.7となった(図2、3)。



 畜産物のうち肉用牛(肉畜)を見ると、年平均で、去勢肥育和牛は前年比2.2%上昇の108.2、雌肥育和牛は同5.5%上昇の107.5、乳雄肥育ホルスタイン種は同7.2%上昇の108.5、乳用肥育交雑種は同1.2%上昇の109.1と、すべての品種で上昇となった(図4)。
 

 肉用子牛(子畜)を見ると、子牛頭数の減少や枝肉価格の上昇などを背景に価格が上昇し、年平均で、肥育用乳用雄(ホルスタイン種)は同7.1%上昇の92.3、和子牛(雌)は同25.6%上昇の94.6、和子牛(雄)は同18.7%上昇の97.8、肥育用乳用(交雑種)は同24.0%上昇の100.6とすべての品種で上昇となった(図5)。
 

 肉豚を見ると、引き続き堅調な需要を背景に、年平均で同2.5%上昇の121.1となり、4年連続で上昇した(図6)。
 ブロイラーを見ると、需要が堅調であることから、年平均で同7.0%上昇の115.0となった。
 鶏卵を見ると、令和6年シーズンの高病原性鳥インフルエンザの発生農場における再導入が徐々に進んだものの、需要が堅調であったことから、例年よりも高い水準となり、7年は、年平均で同33.4%上昇の185.7となった。
 

 生乳は前年から2.9ポイント上昇し、119.9となった。これは、物流コスト等の上昇や令和7年6月に行われた乳製品等向け乳価の値上げ、および8月に行われた飲用等向け乳価の値上げによるものである(図7)。

【農業生産資材価格指数】飼料は前年比2.0%低下
 農業生産資材のうち畜産用動物の価格指数を見ると、肉用牛価格の上昇などにより、4年ぶりに上昇に転じ、前年に比べ14.1%上昇の99.0となった。(図8)。飼料を見ると、配合飼料価格の低下などにより、同2.0%低下の137.7となり、2年連続の低下となった。
 

 飼料のうち配合飼料を見ると、トウモロコシの価格が、主産国である米国や南米の需給動向により下落したことなどから、年平均では、同2.1%低下の138.1となった。
 品目別に見ると、年平均では、成鶏用は同1.4%低下の136.5、ブロイラー用(後期)は同1.5%低下の144.7、幼豚育成用は同2.3%低下の138.1、若豚育成用は同1.3%低下の140.0、乳用牛飼育用は同3.0%低下の134.6、肉用牛肥育用は同2.0%低下の137.0となった(図9)。乳用牛飼育用を除き、前年に比べ低下幅は縮小したものの、すべての品目で低下傾向が継続している。
 
(畜産振興部、酪農乳業部)