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海外需給【鶏肉/タイ】畜産の情報 2026年11月号

26年1〜7月の鶏肉生産量は前年同期並み、中国向け不振で鶏肉輸出量は減少

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26年1〜7月の鶏肉生産量は前年同期並み
 タイ農業協同組合省農業経済局によると、2026年1〜7月の鶏肉生産量は170万5240トン(前年同期比0.2%増)と、前年同期並みとなった(図1)。
 一方で、米国農務省海外農業局(USDA/FAS)が26年9月に公表したPoultry and Products Annual(以下「報告書」という)によると、26年のタイの鶏肉生産量は、前年比2%減とわずかに減少すると予測されている。この要因について、USDA/FASは、25年にブラジルで高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)が発生したことを受けてタイ産鶏肉の代替需要が拡大し、輸出の増加や飼料コストの低下が生産を後押ししたものの、26年は、各国の輸入停止解除に伴い需要がブラジル産へ回帰したことに加え、飼料コストの低下による生産押し上げ効果が一巡したことを挙げている。
 

26年8月の鶏肉卸売価格は前年同月比8.5%高
 2026年8月の鶏肉卸売価格は、1キログラム当たり62バーツ(296円:1バーツ=4.77円(注)、前年同月比8.5%高)とかなりの程度上昇した(図2)。現地専門家によると、生産コストの上昇が卸売価格を押し上げているとされる。
 
(注)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年9月末TTS相場。
 

26年1〜7月の冷凍鶏肉輸出量は前年同期比18.1%減
 2026年1〜7月の冷凍鶏肉輸出量は、24万3839トン(前年同期比18.1%減)と大幅に減少した(表1)。輸出先別に見ると、中国向けは、中国政府が25年8月1日から同国向け輸入基準の不適合を理由に実施した、一部のタイ鶏肉加工企業に対する輸入停止措置の影響などにより、2万7629トン(同60.3%減)と大幅に減少した。一方で、日本向けは、牛肉の代替需要などを背景に堅調に推移し、11万3619トン(同4.8%増)とやや増加した。
 

26年1〜7月の鶏肉調製品の輸出量は前年同期比2.9%増
 2026年1〜7月の鶏肉調製品輸出量は、41万5351トン(前年同期比2.9%増)とわずかに増加した(表2)。このうち、日本向けは外食需要や牛肉の代替需要などを背景に堅調に推移し、18万4951トン(同4.9%増)とやや増加した。
 26年の鶏肉全体の輸出量(鶏肉、鶏肉調製品、加塩鶏肉)について、USDA/FASの報告書では、前年比2%減と予測されている。この背景には、中東情勢の緊迫化による物流コストの上昇や輸送遅延に加え、中国による一部タイ産鶏肉の輸入停止が要因とみられている。一方、タイの輸出業者は代替市場の開拓を進めており、欧州によるブラジル産鶏肉への規制強化や物流環境の改善が、今後の輸出回復の要因として期待されている。
 
 
(調査情報部)