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海外需給【牛乳・乳製品/EU】畜産の情報 2026年11月号

26年8月の生乳取引価格、乳製品価格はいずれも堅調に推移

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26年7月の生乳出荷量は前年同月比2.2%増
 欧州委員会によると、2026年7月の生乳出荷量(EU27カ国)は1286万トン(前年同月比2.2%増)となった(図1、表)。主要生産国の多くで前年同月を上回っており、増加率は徐々に縮小しているものの、EU全体では増産傾向が継続している。フランスは196万トン(同0.2%減)と前年同月並みであったが、前月と比べて減少幅は縮小した。アイルランドは干ばつの影響を受け、101万トン(同2.2%減)とわずかに減少した。なお、現地報道によると、ドイツ南部では、熱波や干ばつによる飼料作物の生育環境の悪化を背景に、乳用牛のと畜頭数の増加や乳成分割合の低下が報告されている。
 



26年8月の生乳取引価格は安定して推移
 欧州委員会によると、2026年8月の生乳取引価格(EU27カ国平均)は100キログラム当たり42.25ユーロ(1キログラム当たり76円:1ユーロ=179.84円(注)、前年同月比20.6%安)となり、前年同月を大幅に下回った(図2)。ただし、主要乳製品の価格が上昇基調で推移したことなどを背景に、このところ生乳取引価格は安定して推移しており、7月および8月はそれぞれ前月比0.5%高となった。
 
(注)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年9月末TTS相場。
 

乳成分の低下などから主要乳製品価格は26年7月以降上昇基調
 欧州委員会によると、2026年8月30日の週の乳製品価格(EU27カ国平均)は、脱脂粉乳が100キログラム当たり302ユーロ(1キログラム当たり543円、前年同期比24.7%高)となり、前年同期を上回った。一方、バターは同414ユーロ(同745円、同41.4%安)、全粉乳は同365ユーロ(同656円、同11.6%安)、チーズは同322ユーロ(同579円、同27.8%安)と、いずれも前年同期を下回ったものの、7月以降は上昇基調で推移している(図3)。
 7月以降の価格上昇について、現地報道によると、生乳供給量の季節的な減少や乳成分の低下による各乳製品の供給減が背景にあるとされる。これにより、クリームや脱脂濃縮乳の価格が上昇したことで、全粉乳や脱脂粉乳の価格にも波及したとみられる。また、カッテージチーズやスキール(アイスランドの伝統的な発酵乳製品)などの高たんぱく製品向けの生乳仕向け量が増加していることも、脱脂粉乳の生産量に影響を及ぼしているとみられる。なお、クリーム価格は上昇したものの、バターについては、在庫の利用が進んだことから、価格の上昇が限定的であったとされる。
 

(調査情報部)