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地域だより

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最終更新日:2014年5月22日

平成26年度第1回地域情報交換会を開催(札幌事務所)

2014年5月

札幌事務所 坂上 大樹
 


 当事務所は、5月14日(水)札幌市の第二水産ビルにおいて「平成26年度第1回地域情報交換会」を開催し、てん菜糖製造事業者、農業関係団体、行政機関、試験研究機関から合計11名の参加があった。以下、その概要を報告する。 

1 開催の目的

 平成26年度の当機構が実施する砂糖およびでん粉に関する情報収集・提供業務について、機構業務に携わる関係者からの意見・要望などを把握し、道内の情報ニーズの明確化や機構の情報精度の向上を図ることを目的として本交換会を開催した。

2 地域情報交換会の概要

(1)当機構からの情報収集・提供業務などに関する報告

 札幌事務所の石井所長の開会のあいさつに続き、当機構調査情報部より、当機構が実施する「情報収集・提供業務の趣旨、目的」「今年度における情報収集・提供業務の重点テーマ」について説明した。

 続いて、事務局より、平成25年度の情報収集・提供に関する実績および札幌事務所における平成26年度の情報収集・提供業務の実施計画(案)を説明し、出席者との意見交換を行った。

 また、平成25年度に当機構で実施した砂糖の価格調整制度の周知・浸透に関する取り組みのうち、「消費者との交流活動」「生産者大会の後援や表彰事業に参画する取り組み」「啓発資材の作成」についての概要を紹介した。
 
 上記の情報収集・提供業務に対して、出席者からは、「砂糖の消費拡大に資するような情報の発信も重要。食育の推進や砂糖の正しい知識の普及啓発を図るため、引き続き、消費者や教育現場に向けた情報発信に取り組んでいくことを期待したい」「近年のEUの農業政策の変更、為替相場の変動などにより、EU産化工でん粉の価格が上昇傾向にあり、国産ばれいしょでん粉へのニーズ回復の兆しが見られる。EU産化工でん粉の需給動向は、国産ばれいしょでん粉の需要に直結する問題であるため、引き続き、情報提供をお願いしたい」などの意見が寄せられた。

(2)出席者からの情勢報告

 本交換会の後半は、出席者から平成26年産の生産状況などについて情報提供があった。
 平成26年産の生産状況の概要は以下のとおり。【5月14日現在】

ア てん菜
(ア)作付の状況

 オホーツク地域では4月中旬まで低温、日照不足傾向で推移したものの、その他の地域では、おおむね天候に恵まれ、作付開始、最盛期は、平年並みまたは3日〜1週間程度早い状況。

(イ)直播・定植の完了見込み
 十勝以南の地域は、4月下旬から5月のゴールデンウィーク中にはほぼ終了。その他の地域も5月中下旬には終了する見込み。

(ウ)風害および凍霜害の状況
 4月29日から30日にかけ北海道の多くの地域で冷え込みが強まり、凍霜害を受けたほ場が多く確認された。
 特に十勝地域北部では、4月中旬以降に降雨がなかったためほ場が乾燥したことに加え、風害が発生したことも重なり、被害は甚大であった。
 被害を受けた生産者は、補植、再移植、直播への切り替えの対応に追われる一方、他作物への変更を考える動きも見られる。
 予備の苗は万全の供給体制であり、製糖各社やJAは凍霜害による作付面積の減少を最小限に抑えるよう努めている。

イ でん粉原料用ばれいしょ
(ア)作付の状況

  おおむね天候に恵まれ、植え付け開始は、全域で平年並みか平年よりも早い。

(イ)植え付けの完了見込み
 十勝地域はほぼ終了し、萌芽が始まっている地域もある。オホーツク地域は約7割のほ場で植え付けが完了し、5月中下旬には終了する見込み。
 
 最後に、石井所長からは、「当機構の情報収集・提供業務を実施するに当たっては、出席の皆さまの協力、指導を得ながら生産者の意欲の向上につながる情報を発信していきたい。また、消費者の皆さまに対する砂糖およびでん粉の価格調整制度の理解の醸成を図る取り組みを通じて、正しい知識の普及に努めていきたい」とまとめ、本交換会を閉会した。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713