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地域だより

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最終更新日:2014年8月29日

平成26年産でん粉原料用ばれいしょの登熟調査について

2014年8月

札幌事務所 坂上 大樹
 


 当事務所は、北海道澱粉工業協会の委託を受けて実施されている平成26年産のでん粉原料用ばれいしょの登熟調査(道内5工場)のうち、斜里町農業協同組合中斜里澱粉工場(以下「中斜里工場」という)および南十勝農産加工農業協同組合連合会(以下「南工連」という)が実施する当該調査に同行したので、その概要を報告する。

 なお、登熟調査は、地帯別、時期別、品種別の登熟状態を調査することにより、関係するJAの出荷計画およびでん粉工場の操業計画の参考とするために実施されているものである。

1 中斜里工場

 中斜里工場では、7月下旬から9月上旬にかけて計5回の登熟調査を計画しており、当事務所が同行したのは3回目の調査であった。 

(1)調査日と調査方法
   ア 調査日:8月15日
   イ 調査方法
     (ア)調査ほ場数:17ほ場
     (イ)調査地点数:1ほ場当たり5地点
     (ウ)調査株数:1地点当たり2株を採取 

(2)平年との比較評価
 
 
【生育状況】
  • 5月上旬の種いもの植え付け(まきつけ)から現在に至るまでの降水量、日照時間、気温は総じて良好であり、気象被害や病害・虫害の目立った被害は見られない。 
  • 8月10日に本州を縦断した台風第11号の影響により、オホーツク管内は農地が冠水するなどの被害が発生したが、オホーツク管内の東に位置する斜里町は農作物の生育に目立った影響はなかった。 
  • いも数は、前回の調査時点(8月6日)では平年に比べ、やや少なめであったが、今回の調査時点では、平年並みかそれ以上に回復しつつある。 
  • コナフブキのいも重量は、過去5か年の調査(8月15日時点)の中で最も良い。
  • 今回の調査時点での生育は、おおむね平年並みと見込まれる。
 

2 南工連

 南工連では、7月下旬から8月中旬にかけて計3回の登熟調査を計画しており、当事務所が同行したのは最終の調査(3回目)であった。 

(1)調査日と調査方法
   ア 調査日:8月18日
   イ 調査方法
     (ア)調査ほ場数:(中札内村)4ほ場、(更別村)4ほ場  計8ほ場
     (イ)調査地点数:1ほ場当たり5地点
     (ウ)調査株数:1地点当たり4株を採取

(2)過去2カ年平均との比較評価
 
【生育状況】
  • 6月下旬から7月中旬までは、まとまった降雨がなく干ばつ傾向にあったものの、その後は適度な降雨に恵まれ、気象被害や病害・虫害の目立った被害は見られない。 
  • 前回の調査時点(8月8日)では、いも重量は前年よりも大きく、いも数とライマン価は前年とほぼ変わらない結果であった。今回の調査時点でも、その傾向に変化はない。 
  • 今回の調査時点での生育は、おおむね平年並みと見込まれる。
 
 今回の調査に当たり、多忙のところ、協力いただいた斜里町農業協同組合中斜里澱粉工場および南十勝農産加工農業協同組合連合会の皆さまに、この場を借りて、改めて感謝を申し上げる。最後に、本年が豊穣の秋を迎えることができるよう心から祈念申し上げる。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713