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でん粉の国内需給

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最終更新日:2015年7月10日

でん粉の国内需給

2015年7月

調査情報部

1.需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。2月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2015年3月号参照)。
 
 

2. 輸入動向

【天然でん粉の輸入動向】
4月の輸入量は前月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2015年4月の天然でん粉の輸入量は、6853トン(前年同月比4.4%増、前月比49.3%減)と、前月から大幅に減少した(図1)。

 品目別の輸入量は、次の通りであった。

タピオカでん粉 6590トン (前年同月比29.6%増、前月比34.0%減)
サゴでん粉 162トン (同81.6%減、同91.5%減)
ばれいしょでん粉 4トン (同99.3%減、同99.8%減)
その他のでん粉 97トン (同30.7%増、同24.4%減)

 品目別の国別の輸入量は次の通りであった。

タピオカでん粉
 タイ 6182トン (シェア93.8%)
 中国 408トン (同6.2%)

サゴでん粉
 マレーシア 162トン (同100%)

ばれいしょでん粉
 台湾 3トン (同85.7%)
 オランダ 1トン (同14.3%)
 
 2015年4月の品目別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった(図2)。タピオカでん粉の輸入価格は、2014年12月から5カ月連続で5万円台の高水準となった。

タピオカでん粉 5万823円 (前年同月比9.4%高、前月比1.5%安)
サゴでん粉 7万2784円 (同14.4%高、同8.1%安)
ばれいしょでん粉 49万8857円 (同4.9倍高、同5.6倍高)
 
【化工でん粉の輸入動向】
4月の輸入量は前月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2015年4月の化工でん粉の輸入量は、6万3944トン(前年同月比14.5%増、前月比2.7倍増)となった(図3)。品目別の輸入量は、次の通りであった。

でん粉誘導体 6万1968トン (前年同月比14.9%増、前月比2.8倍増)
デキストリン 1976トン (同3.5%増、同80.6%増)

 でん粉誘導体の輸入先国は17カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の8割弱を占めている。

タイ 4万7740トン (シェア77.0%)
ベトナム 2645トン (同4.3%)
中国 2245トン (同3.6%)
豪州 1744トン (同2.8%)
ドイツ 1655トン (同2.7%)

 デキストリンの輸入先国は10カ国で、デキストリンの輸入量は、上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、上位3カ国で輸入量の8割以上を占めている。

タイ 1113トン (同56.3%)
ベトナム 408トン (同20.6%)
フランス 119トン (同6.0%)
中国 106トン (同5.4%)
オランダ 71トン (同3.6%)

 でん粉誘導体の輸入価格は、2014年12月から2015年3月まで、1トン当たり9万円を超える高水準で推移していたが、4月は5カ月ぶりに8万円台となった。

 4月の1トン当たり輸入価格は、次の通りであった。

でん粉誘導体 8万8086円 (前年同月比13.8%高、前月比16.7%安)
デキストリン 10万7184円 (同25.8%高、同30.4%安)
 
【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
4月の輸入量は前月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2015年4月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、21万3565トン(前年同月比8.8%増、前月比41.8%減)となり、前月から大幅に減少した(図4)。1トン当たりの輸入価格は、2万7578円(同0.1%高、同8.3%安)となった。
 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713