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2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

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最終更新日:2018年5月10日

2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

2018年5月

 本稿中の為替レートは2018年3月末日TTS相場の値であり、1米ドル=107円(107.24円)、1タイバーツ=3.48円、1ユーロ=132円(132.02円)である。

トウモロコシ・コーンスターチ

米国

【需給動向:トウモロコシ】
消費量が下方修正

 2018年4月時点の米国農務省(USDA)による2017/18穀物年度(9月〜翌8月)のトウモロコシ需給予測によると、生産関連の数値は、前月予測から据え置かれた。一方、消費関連の数値は、国内消費量のうち、飼料など向けおよび食品・種子・その他工業向けがともに下方修正されたことに伴い、総消費量も147億6500万ブッシェル(3億7505万トン、前年度比0.8%増)に下方修正された(表2)。

【価格動向:トウモロコシ】
生産者平均販売価格の中間値は変わらず

 同じく2017/18穀物年度のトウモロコシの生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり3.20〜3.50米ドル(342円〜375円)と下値の上昇と上値の低下により幅が縮小したものの、中間値は3.35米ドル(358円)と前月の水準と同価格になっている。

表2 米国のトウモロコシの需給見通し

【貿易動向:トウモロコシ】
2月の輸出量は前年同月および前月から減少

 2018年2月のトウモロコシ輸出量は、378万2406トン(前年同月比25.3%減、前月比1.8%減)と前年同月および前月の水準をそれぞれ下回った(図3)。同月の主要国別輸出量は、表3の通り。

表3 米国のトウモロコシ輸出量(2018年2月)

 また、同月の輸出価格(FAS(注))は、1トン当たり171.23米ドル(1万8322円、前年同月比3.1%安、前月比0.7%安)と前年同月および前月の水準をそれぞれ下回った。

(注)Free Alongside Shipの略。貨物を船側に付けた段階で支払われる価格。FOB価格と異なり、横持ち料(倉庫間の移動費)、積み込み料などは含まれない。

図3 米国のトウモロコシ輸出量および輸出価格の推移

【貿易および価格動向:コーンスターチ】
2月の輸出量は前年同月および前月から減少

 2018年2月のコーンスターチ輸出量は、5865トン(前年同月比23.0%減、前月比15.9%減)と前年同月および前月の水準をそれぞれ下回った(図4)。同月の主要国別輸出量は、表4の通り。

表4 米国のコーンスターチ輸出量(2018年2月)

 また、同月の中西部市場のコーンスターチ市場価格は、1ポンド(注)当たり5.39セント(5.8円、前年同月比3.7%高、前月比12.1%高)と前年同月および前月の水準からそれぞれ上昇した。

(注)1ポンドは0.45キログラム。

図4 米国のコーンスターチ輸出量および市場価格の推移

タピオカでん粉

タイ

【価格動向】
タピオカでん粉国内価格は前年同月から大幅上昇

 タイタピオカでん粉協会(TTSA)によると、2018年4月第2週のタピオカでん粉の国内価格は、1キログラム当たり16.0バーツ(55.7円、前年同期比42.9%高、前週同)と、2011年5月以来初めて16バーツに達した前週と同じとなった(図5)。同価格高騰の主な要因は、キャッサバ農家価格の低下により、生産者が収益性の高い作物(サトウキビやトウモロコシなど)に転作した結果、キャッサバの供給量が減少し、需要を満たせない状況が続いたことである。

図5 タイのタピオカでん粉国内価格の推移

【貿易動向】
2月の輸出量は前年同月および前月から増加

 2018年2月のタピオカでん粉輸出量は、27万3286トン(前年同月比10.5%増、前月比5.5%増)と前年同月および前月の水準をそれぞれ上回った(図6)。同月の主要国別輸出量は、表5の通り。

表5 タイのタピオカでん粉輸出量(2018年2月)

 また、同月の輸出価格(FOB・バンコク)は、1トン当たり480米ドル(5万1360円、前年同月比41.2%高、前月比8.2%高)と前年同月および前月の水準をそれぞれ上回った(図6)。

図6 タイのタピオカでん粉輸出量および輸出価格の推移

ベトナム

【生産動向】
1月の作付面積は前年同月から大幅に減少

 ベトナムの調査会社AgroMonitorによると、2018年1月15日時点で、キャッサバが作付けされている面積は、5万8313ヘクタール(前年同月比27.3%減)と前年同月の水準を大幅に下回った(表6)。しかし、現地関係者などによると、2018年に新規に作付けされる面積は大幅に増加する見込みである。作付面積の拡大は、2017年第二四半期以降のキャッサバ価格の高騰を受け、前年の2倍程度作付面積を増やした生産者もいると見られているためである。

 同月のキャッサバの供給動向を見ると、北部では、収穫期が終わりに近づいているため、供給量はかなり減少している。

 南部の主産地である南東地域のタイニン省では、収穫期がほぼ終了しているため、でん粉工場は主にカンボジアからの輸入に依存している。しかし、カンボジアでも収穫期が終わりに近づいており、工場の需要を満たせないため、収穫期真っ只中であるベトナムの中央高原地域などからも集荷しているが、国内需要は満たせていない状況が続いている。

表6 ベトナムのキャッサバ作付面積

【貿易動向】
1月の輸出量は前年同月から大幅に増加

 AgroMonitorによると、2018年1月のタピオカでん粉輸出量は、22万2883トン(前年同月比81.2%増、前月比0.3%減)と前年同月の水準を大幅に上回った(図7)。依然として中国が最大の輸出先であり、同月は輸出量全体の89%を占めた。

図7 ベトナムのタピオカでん粉輸出量および輸出価格の推移

ばれいしょでん粉

EU

【貿易動向】
1月の輸出量は前年同月からわずかに増加

 2018年1月のばれいしょでん粉輸出量は、3万799トン(前年同月比1.6%増、前月比3.7%減)と前年同月をわずかに上回ったものの前月の水準をやや下回った(図8)。同月の主要国別輸出量は、表7の通り。

表7 EUのばれいしょでん粉輸出量(2018年1月)

 また、同月の輸出価格(FOB)は、1トン当たり625ユーロ(8万2500円、前年同月比4.3%高、前月比0.7%安)と前年同月をやや上回ったものの前月の水準をわずかに下回った。

図8  EUのばれいしょでん粉輸出量および輸出価格の推移

コラム EUにおけるグルテンフリー市場の状況

 最近、日本でも「グルテンフリー(注1)」という言葉を耳にするようになってきた。欧米では、海外の著名人らがグルテンフリー食品を食生活に取り入れたことで、その認知度が一気に広がっており、EUでも、グルテンフリーな食材の需要は伸びている(図1)。

 グルテンフリー食品は、製粉・製麺用の米粉やそれを使用した米粉パスタなど小麦製品の代わりになるものが中心であるが、こうした商品の多くには、粘りとコシを補う目的ででん粉が使われている。
 そこで今回は、近年市場規模が拡大しているEUのグルテンフリー市場の状況について紹介する。

(注1)グルテンフリーとは、小麦や大麦に含まれるグルテンを含んでいないという状態を表し、小麦アレルギーやセリアック病(グルテンに対する過敏症を主な症状とする自己免疫疾患)の患者向けの食事療法に用いられる。欧米におけるセリアック病の正確な有症率ははっきり分かっていないものの、米国食品医薬品局(FDA)の推計では、約300万人の米国人がこの病気に罹患しているとされる。この病気に対する一般的な対処法は、食事からグルテンを除去することといわれていることから、グルテンフリーである食事が患者の食生活において非常に重要な意味を持つ。
 


 EUでは、グルテンフリーの市場規模が最も大きいのはイタリアで、次いで英国、フランス、ドイツ。イタリアと英国の2カ国が大宗を占める(図2)。



 イタリアでは、グルテンフリー食品と言えばパスタ。2015年の流通量は2万8200トン(前年比34.3%増)と伸びている。最近では、パンなどへの需要も高まってきている()。

 イタリアでは、セリアック病患者に対する助成が行われており、セリアック病患者用に特別に処方されたグルテンフリー食品の費用は、国民健康保険サービス(SSN Servizio Sanitario Nazionale〈Health National Service〉)から還付される(注2)

(注2)成人における還付金額は1月当たり140ユーロ(1万8480円)。




 グルテンフリー市場については、今後も市場規模の拡大が見込まれている。

 

化工でん粉

 デキストリンおよびその他の化工でん粉(以下「化工でん粉」という)の主要輸出国の、主要仕向け先国別輸出量および輸出価格は以下の通り。

タイ

【貿易動向】
2月の輸出量は前年同月比増加も前月からは横ばい

 2018年2月の化工でん粉の輸出量は、8万1008トン(前年同月比12.8%増、前月比0.4%増)と前年同月の水準を上回ったが、前月からはほぼ横ばいとなった(図9)。同月の国別輸出量は、表8の通り。

表8 タイの化工でん粉輸出量(2018年2月)

図9 タイの化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

米国

【貿易動向】
2月の輸出量は前年同月および前月から大幅に増加

 2018年2月の化工でん粉の輸出量は、2万7854トン(前年同月比19.7%増、前月比20.1%増)と前年同月および前月の水準を大幅に上回った(図10)。同月の国別輸出量は、表9の通り。

表9 米国の化工でん粉輸出量(2018年2月)

図10  米国の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

中国

【貿易動向】
2月の輸出量は前年同月から大幅に増加も前月からは大幅に減少

 2018年2月の化工でん粉の輸出量は、4904トン(前年同月比32.2%増、前月比21.8%減)と前年同月を大幅に上回ったものの前月の水準を大幅に下回った(図11)。同月の国別輸出量は、表10の通り。

表10 中国の化工でん粉輸出量(2018年2月)

図11 中国の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

EU

【貿易動向】
1月の輸出量は前年同月からやや減少

 2018年1月の化工でん粉の輸出量は、4万3600トン(前年同月比5.1%減、前月比13.4%増)と前年同月をやや下回ったものの前月の水準をかなり上回った(図12)。同月の国別輸出量は、表11の通り。

表11 EUの化工でん粉輸出量(2018年1月)

図12 EUの化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

豪州

【貿易動向】
2月の輸出量は前年同月および前月から大幅に増加

 2018年2月の化工でん粉の輸出量は、2309トン(前年同月比26.3%増、前月比30.3%増)と前年同月および前月の水準を大幅に上回った(図13)。同月の国別輸出量は、表12の通り。

表12 豪州の化工でん粉輸出量(2018年2月)

図13 豪州の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272



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