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2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

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最終更新日:2018年7月10日

2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

2018年7月

 本稿中の為替レートは2018年5月末日TTS相場の値であり、1米ドル=110円(109.70円)、1タイバーツ=3.48円、1ユーロ=128円(128.23円)である。

トウモロコシ・コーンスターチ

米国

【需給動向:トウモロコシ】
総消費量が上方修正

 2018年6月時点の米国農務省(USDA)による2018/19穀物年度(9月〜翌8月)のトウモロコシ需給予測によると、生産関連の数値は、やや減少とされた前月予測から据え置かれた。一方、消費関連の数値は、国内消費量のうち、飼料など向けが下方修正されたものの、エタノール向けがそれを上回って上方修正されたことから、総消費量も146億1500万ブッシェル(3億7124万トン、前年度比1.5%減)に上方修正された(表2)。

【価格動向:トウモロコシ】
生産者平均販売価格は上値、下値ともに上方修正

 同じく2018/19穀物年度のトウモロコシの生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり3.40〜4.40米ドル(374円〜484円)と予測されており、上値および下値ともに前月から上方修正された。これは、総消費量の上方修正に伴い、期末在庫が下方修正されたことが影響していると考えられる。

表2 米国のトウモロコシの需給見通し

【貿易動向:トウモロコシ】
4月の輸出量は前年同月および前月から大幅に増加

 2018年4月のトウモロコシ輸出量は、772万7925トン(前年同月比43.8%増、前月比18.8%増)と前年同月および前月の水準をともに大幅に上回った(図3)。同月の主要国別輸出量は、表3の通りである。

表3 米国のトウモロコシ輸出量(2018年4月)

 また、同月の輸出価格(FAS(注))は、1トン当たり178.69米ドル(1万9656円、前年同月比2.3%高、前月比1.5%高)と前年同月および前月の水準をわずかに上回った。

(注)Free Alongside Shipの略。貨物を船側に付けた段階で支払われる価格。FOB価格と異なり、横持ち料(倉庫間の移動費)、積み込み料などは含まれない。

図3 米国のトウモロコシ輸出量および輸出価格の推移

【貿易および価格動向:コーンスターチ】
4月の輸出量は前年同月および前月から減少

 2018年4月のコーンスターチ輸出量は、7885トン(前年同月比25.3%減、前月比10.3%減)と前年同月および前月の水準をともに下回った(図4)。同月の主要国別輸出量は、表4の通りである。

表4 米国のコーンスターチ輸出量(2018年4月)

 また、同月の中西部市場のコーンスターチ市場価格は、1ポンド(注)当たり5.24セント(5.8円、前年同月比0.2%安、前月比0.2%安)と前年同月および前月と同水準であった。

(注)1ポンドは0.45キログラム。

図4 米国のコーンスターチ輸出量および市場価格の推移

タピオカでん粉

タイ

【価格動向】
タピオカでん粉国内価格は前年同月から大幅上昇も前週からわずかに下落

 タイタピオカでん粉協会(TTSA)によると、2018年6月第2週のタピオカでん粉の国内価格は、1キログラム当たり16.0バーツ(55.7円、前年同期比48.1%高、前週比2.4%安)と、前年同月の水準を大幅に上回ったものの、2週連続で前週を下回った(図5)。

図5 タイのタピオカでん粉国内価格の推移

【貿易動向】
4月の輸出量は前年同月および前月から大幅に減少

 2018年4月のタピオカでん粉輸出量は、16万6899トン(前年同月比17.1%減、前月比42.1%減)と前年同月および前月の水準をともに大幅に下回った(図6)。同月の主要国別輸出量は、表5の通りである。

表5 タイのタピオカでん粉輸出量(2018年4月)

 また、同月の輸出価格(FOB・バンコク)は、1トン当たり541米ドル(5万9510円、前年同月比56.9%高、前月比3.6%高)と前年同月比で大幅高となっており、前月比でも上昇した(図6)。

図6 タイのタピオカでん粉輸出量および輸出価格の推移

ベトナム

【生産動向】
3月の作付面積は前年同月からかなり減少

 ベトナムの調査会社AgroMonitorによると、2018年3月15日時点で、キャッサバが作付けされている面積は、10万4803ヘクタール(前年同月比7.6%減)と前年同月の水準をかなり下回った(表6)。

 南部の南部沿岸地域、中央高原地域、南東地域では、干ばつにより地面が固く、収穫が進んでいないため、新規の作付けも遅れている。

  同月のキャッサバの供給動向を見ると、キャッサバの主産地である南東地域のタイニン省では、先述の通り、干ばつの影響で収穫が困難なため、でん粉工場は主にカンボジアからの輸入に依存している。しかし、カンボジアでも収穫期が終わりに近づいているため、工場の需要を満たせていないことに加え、カンボジアは、雨期に入ったため、キャッサバのでん粉含有量が最高で27〜28%と、30%を下回っている。このようなことから、ほとんどのでん粉工場では、原料不足によりでん粉生産量が低下しているため、ベトナムにおける2017/18年度(8月〜翌7月)のでん粉生産量は、前年度を大幅に下回る見込みである。

 また、2018年4月上旬時点で、企業が所有するタピオカでん粉在庫は少ないため、在庫の放出量も多くはない。

 なお、カンボジアで2018年に新規に作付けされるキャッサバの面積は、昨年を大幅に上回る見込みである。これは、2017年第2四半期以降のキャッサバ価格の高騰を受け、前年に比べ、作付面積を倍増させている生産者もいるためである。

表6 ベトナムのキャッサバ作付面積

【貿易動向】
3月の輸出量は前月から大幅に増加

 AgroMonitorによると、2018年3月のタピオカでん粉輸出量は、17万3036トン(前年同月比39.0%減、前月比2.1倍)と、旧正月の影響で少なかった先月の水準から大幅に増加したが、前年同月の水準を大幅に下回った(図7)。これは、キャッサバ供給量の低下などにより、タピオカでん粉の国内価格と輸出価格が高騰したため、主要な輸出先である中国からの需要が減少したためである。

図7 ベトナムのタピオカでん粉輸出量および輸出価格の推移

ばれいしょでん粉

EU

【貿易動向】
3月の輸出量は前年同月からかなり減少も前月からかなり増加

 2018年3月のばれいしょでん粉輸出量(注)は、2万6637トン(前年同月比15.7%減、前月比11.0%増)と前年同月の水準をかなり下回ったが、前月の水準からかなり増加した(図8)。同月の主要国別輸出量は、表7の通りである。

(注)輸出先の不明なものを除く。
 



 

 また、同月の輸出価格(FOB)は、1トン当たり621ユーロ(79488円、前年同月比1.8%高、前月比0.3%安)と前年同月の水準をわずかに上回った。

図8 EUのばれいしょでん粉輸出量および輸出価格の推移

コラム タイのばれいしょでん粉の需要について

 タイといえば、キャッサバ生産量世界第1位のナイジェリアに次ぐキャッサバ生産国として知られており、キャッサバを原料としたタピオカでん粉の生産量では、世界第1位となっている。タイは、そのようなタピオカでん粉生産大国でありながら、2017年に2万5000トンを上回るばれいしょでん粉を主にEUから輸入しており、ここ数年、輸入量は増加傾向で推移している()。そこで今回は、タイにおけるばれいしょでん粉の需給について紹介する。
 



 

 タイで生産されるばれいしょは、10%が生食用で、カレー、スープ、炒めものなどで使用され、残る90%はポテトチップスなどに使用される加工用である。タイには、商業規模のばれいしょでん粉製造工場がないため、でん粉向けばれいしょはほとんどなく、ばれいしょでん粉のほぼ全量を主にEUからの輸入に頼っている現状とみられる。

 タイでは、ばれいしょでん粉は、食品向け、非食品向けの両方の用途で使用されている。公式な統計はないが、食品向けでは、主にポテトチップスなどのスナック菓子、春雨、から揚げ粉など揚げ物の衣用パウダーなどに使用されているが、特にポテトチップスなどの原料としての需要が高いことが、ばれいしょでん粉の輸入量が増加した要因の一つと言われている。ばれいしょでん粉は、春雨の原料として使用した場合、タピオカでん粉を使用した時よりも麺の透明度が高くなるなどの特徴がある。さらに、とろみを出す増粘剤としての機能がタピオカでん粉よりも優れているため、スープやソースなどへの使用にも適している。一方、非食品向けとしては、工業用のクラフト紙袋や医薬品用の錠剤などに使用される。

 このように、タピオカでん粉の生産量が多いタイにおいても、一定のばれいしょでん粉の需要が、でん粉の性質の違いなどにより生じている。

化工でん粉

 デキストリンおよびその他の化工でん粉(以下「化工でん粉」という)の主要輸出国の、主要仕向け先国別輸出量および輸出価格は以下の通り。

タイ

【貿易動向】
4月の輸出量は前月からかなり減少も前年同月と同水準

 2018年4月の化工でん粉の輸出量は、8万6716トン(前年同月比0.4%増、前月比12.9%減)と前月の水準からはかなり減少したが、前年同月と同水準だった(図9)。同月の主要国別輸出量は、表8の通りである。

表8 タイの化工でん粉輸出量(2018年4月)

図9 タイの化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

米国

【貿易動向】
4月の輸出量は前月からかなり減少も前年同月からかなり増加

 2018年4月の化工でん粉の輸出量は、2万7630トン(前年同月比8.5%増、前月比6.4%減)と前月の水準からかなり減少したが、前年同月の水準をかなり上回った(図10)。同月の主要国別輸出量は、表9の通りである。

表9 米国の化工でん粉輸出量(2018年4月)

図10  米国の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

中国

【貿易動向(注)
3月の輸出量は前年同月から大幅減も前月からはかなり増加

 2018年3月の化工でん粉の輸出量は、5581トン(前年同月比39.0%減、前月比13.8%増)と前年同月の水準を大幅に下回ったが、前月からはかなり増加した(図11)。同月の主要国別輸出量は、表10の通りである。

(注)直近の情報を入手できなかったため、前月号の内容を再掲載する。

表10 中国の化工でん粉輸出量(2018年3月)

図11 中国の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

EU

【貿易動向】
3月の輸出量は前月からかなり増加も前年同月からわずかに減少

 2018年3月の化工でん粉の輸出量(注)は、4万6418トン(前年同月比2.8%減、前月比10.6%増)と前月の水準からかなり増加したが、前年同月の水準をわずかに下回った(図12)。同月の主要国別輸出量は、表11の通りである。

(注)輸出先の不明なものを除く。

表11 EUの化工でん粉輸出量(2018年3月)

図12 EUの化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

豪州

【貿易動向】
4月の輸出量は前年同月からかなり増加も前月からはやや減少

 2018年4月の化工でん粉の輸出量は、2155トン(前年同月比6.5%増、前月比4.6%減)と前年同月の水準をかなり上回ったが、前月からはやや減少した(図13)。同月の主要国別輸出量は、表12の通りである。

表12 豪州の化工でん粉輸出量(2018年4月)

図13 豪州の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272



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