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2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

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最終更新日:2019年3月11日

2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

2019年3月

 本稿中の為替レートは2019年 1月末日TTS相場の値であり、1米ドル=110円(109.96円)、1タイバーツ=3.56円、1ユーロ=127円(126.65円)である。

トウモロコシ・コーンスターチ

米国

【需給動向:トウモロコシ】
総消費量は下方修正

 2019年2月時点の米国農務省(USDA)による2018/19穀物年度(9月〜翌8月)のトウモロコシ需給予測によると、生産関連の数値は、前回の前年12月時点とほぼ同じである。また、消費関連の数値は、国内消費量のうち、飼料など向けおよびエタノール向けを含む食品・種子・その他工業向けの数値が下方修正されたため、総消費量は148億6500万ブッシェル(3億6322万トン、前年度比0.4%増)に下方修正された(表2)。

【価格動向:トウモロコシ】
生産者平均販売価格は上値は下方修正、下値は上方修正

 同じく2018/19穀物年度のトウモロコシの生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり3.35〜3.85米ドル(369〜424円)と予測され、上値と下値の金額の幅は狭まった。

表2 米国のトウモロコシの需給見通し

【貿易動向:トウモロコシ】
11月の輸出量は前年同月から大幅に増加したものの、前月からはかなりの程度減少

 2018年11月のトウモロコシ輸出量は、511万9159トン(前年同月比93.5%増、前月比10.4%減)と前年同月を大幅に上回ったものの、前月と比べるとかなりの程度下回った(図3)。同月の主要国別輸出量は、表3の通りである。

 また、同月の輸出価格(FAS(注))は、1トン当たり180.30米ドル(1万9833円、前年同月比6.0%高、前月比0.8%高)と前年同月をかなりの程度、また前月をわずかに上回った。

(注)Free Alongside Shipの略。貨物を船側に付けた段階で支払われる価格。FOB価格と異なり、横持ち料(倉庫間の移動費)、積み込み料などは含まれない。

図3 米国のトウモロコシ輸出量および輸出価格の推移

表3 米国のトウモロコシ輸出量(11月)

【貿易および価格動向:コーンスターチ】
11月の輸出量は前年同月からは大幅に増加も、前月からはやや減少

 2018年11月のコーンスターチ輸出量は、1万1494トン(前年同月比47.1%増、前月比5.3%減)と前年同月から大幅に増加したものの、前月からはやや減少した(図4)。同月の主要国別輸出量は、表4の通りである。

 2018年11月の中西部市場のコーンスターチ市場価格は、1ポンド(注)当たり4.97セント(5.5円、前年同月比17.8%高、前月比1.1%高)と前年同月および前月ともに上回った。

(注)1ポンドは約0.45キログラム。

図4 米国のコーンスターチ輸出量および市場価格の推移

表4 米国のコーンスターチ輸出量(10月)

タピオカでん粉

タイ

【価格動向】
タピオカでん粉国内価格は前年同期からやや下落

 タイタピオカでん粉協会(TTSA)によると、2019年2月第2週のタピオカでん粉の国内価格は、1キログラム当たり13.5バーツ(48.1円、前年同期比3.6%安、前週比同)となった。2017年9月26日以降、前年同期を上回って推移していたタピオカでん粉の国内価格は、2018年末にかけて下落し、2019年第4週目に前年同期の価格を下回り、そのまま推移している(図5)。

図5 タイのタピオカでん粉国内価格の推移

【貿易動向】
12月の輸出量は前年同月から大幅に減少
 2018年12月のタピオカでん粉輸出量は、23万1845トン(前年同月比23.0%減、前月比17.7%減)と前年同月および前月から大幅に減少した(図6)。同月の主要国別輸出量は、表5の通りである。

 同月の輸出価格(FOB・バンコク)は、前年6月から3カ月連続で前月から下落した後、9月から2カ月連続で上昇したが、11月に下落に転じ、12月は1トン当たり445.0米ドル(4万8950円、前年同月比3.2%高、前月比5.8%安)と引き続き下落となった(図6)。

図6 タイのタピオカでん粉輸出量および輸出価格の推移

表5 タイのタピオカでん粉輸出量(12月)

ベトナム

【生産動向】
11月の作付面積は前年同月からやや減少

 ベトナムの調査会社AgroMonitorによると農業農村開発省(MARD)の統計では2018年11月15日時点で、キャッサバが作付けされている面積は、前月比0.9%増とわずかに拡大したものの、49万2044ヘクタール(前年同月比3.4%減)と前年同月をやや下回った(表6)。新植が行われたのは南東地域とメコン河デルタ地域に集中しており、前年同月比ではマイナスとなっているものの、前月と比べるとそれぞれの地域で2.7%増、3.5%増と拡大している。

 同時点で、中央高原地域のザライ省の作付面積は6万4000ヘクタールと省別で最大のキャッサバ作付面積を記録した。また、南東地域のタイニン省は、前年同月比10.3%増、前月比4.2%増となったものの5万4776ヘクタールと第2位となった。

 タイニン省では、雨季が前年同期と比べ約1カ月早く終了した。これを受け、生産者は10月末に、一部高地で作付けを始めたものの、11月末に南部で台風による豪雨や洪水の被害を受けた。タイニン省全体で、少なくとも4割、低地に限ると9割の地域が被害を受けたため、再度作付けを行う必要が生じた。また、これを受け、苗木の供給がひっ迫し、苗木の価格が2倍以上になっている場合がある。これらの状況によって、生産コストも上昇している。

 同省では、タピオカでん粉原料のひっ迫から、隣国のカンボジアから前月よりも多く、1日当たり7000トンのキャッサバが輸入されている。中央高原地域などでは、キャッサバ収穫の全盛期であるものの、疾病や悪天候の影響により、前年同期と比べると単収が40〜50%落ち込んでいる場所もあるという。

表6 ベトナムのキャッサバ作付面積

【貿易動向】
11月の輸出量は前年同月からはかなりの程度減少の一方、前月から大幅に増加

 AgroMonitorによると、2018年11月のタピオカでん粉輸出量は、18万8655トン(前年同月比10.8%減、前月比17.5%増)と、前年同月からはかなりの程度減少の一方、前月からは大幅に増加した(図7)。

図7

ばれいしょでん粉

EU

【貿易動向】
11月の輸出量は前年同月から大幅に減少の一方、前月からわずかに増加

 2018年11月のばれいしょでん粉輸出量(注)は、2万7947トン(前年同月比21.5%減、前月比2.3%増)と前年同月を大幅に下回ったものの、前月からわずかに上回った(図8)。同月の主要国別輸出量は、表7の通りである。
 
 また、同月の輸出価格(FOB)は、1トン当たり706.72ユーロ(8万9753円、前年同月比13.1%高、前月比6.5%高)と前年同月および前月をかなり上回った。

(注)輸出先の不明なものを除く。

図8 EUのばれいしょでん粉輸出量および輸出価格の推移

表7 EUのばれいしょでん粉輸出量(11月)

コラム 欧州における豆類でん粉の生産について

 欧州では、小麦、トウモロコシおよびばれいしょの他に豆類でん粉の生産が行われている。豆類でん粉は、他のでん粉よりもアミロースが多く、ゲル化しやすいといった特徴がある。そのため、結合剤や増粘剤として、菓子類やパン、加工肉などさまざまな食品分野で用いられている。また、他のでん粉と異なり、グルテン(注)を含まないため、グルテンフリーをうたう食品にも使用されている。
 
 さらに現在の市場規模は小さいものの、植物性食品の需要の増加から、でん粉製造時の副産物である豆由来のタンパク質や繊維への需要が高まっていることもあり、今後の成長が期待されている。

 豆類でん粉の生産は、欧州の企業がけん引しており、Emsland Group(ドイツ)、Roquette Freres(フランス)、Vestkorn Milling AS(ノルウェー)、Cosucra Groupe Warconing SA(ベルギー)が製造を行っている。遺伝子組み換えでない原料に限って使用している企業もある。また、豆類でん粉および豆類タンパク質増産のため、生産ラインを拡張する動きも見られる。

(注)小麦などに含まれるタンパク質の一種。自己免疫疾患であるセリアック病発症の引き金となるほか、小麦アレルギー患者のアレルゲン(アレルギー誘発物質)の一つでもある。

 

化工でん粉

 デキストリンおよびその他の化工でん粉(以下「化工でん粉」という)の主要輸出国の、主要仕向け先国別輸出量および輸出価格は以下の通り。

タイ

【貿易動向】
12月の輸出量は前年同月からわずかに増加したものの、前月からはかなりの程度減少

 2018年12月の化工でん粉の輸出量は、8万3441トン(前年同月比0.3%増、前月比10.9%減)と前年同月からわずかに増加したものの、前月からはかなりの程度減少した(図9)。同月の主要国別輸出量は、表8の通りである。

図9 タイの化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

表8 タイの化工でん粉輸出量(12月)

米国

【貿易動向】
11月の輸出量は前年同月からかなりの程度増加したものの、前月からはかなり大きく減少

 2018年11月の化工でん粉の輸出量は、2万7610トン(前年同月比10.6%増、前月比12.8%減)と前年同月からはかなりの程度増加したものの、前月からはかなり大きく減少した(図10)。同月の主要国別輸出量は、表9の通りである。

図10  米国の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

表9 米国の化工でん粉輸出量(11月)

中国

【貿易動向】
12月の輸出量は前年同月および前月から大幅に増加

 2018年12月の化工でん粉の輸出量は、1万2275トン(前年同月比30.1%増、前月比24.2%増)と前年同月および前月から大幅に増加した(図11)。同月の主要国別輸出量は、表10の通りである。

図11 中国の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

表10 中国の化工でん粉輸出量(12月)

EU

【貿易動向】
11月の輸出量は前年同月からはわずかに、前月からかなりの程度減少

 2018年11月の化工でん粉の輸出量(注)は、4万3399トン(前年同月比0.7%減、前月比8.7%減)と前年同月をわずかに、前月からはかなりの程度減少した(図12)。同月の主要国別輸出量は、表11の通りである。

(注)輸出先の不明なものを除く。

図12 EUの化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

表11 EUの化工でん粉輸出量(11月)

豪州

【貿易動向】
11月の輸出量は前年同月からは大幅に、前月からはかなりの程度増加

 2018年11月の化工でん粉の輸出量は、2569トン(前年同月比27.8%増、前月比6.5%増)と前年同月から大幅に、前月からはかなりの程度増加した(図13)。同月の主要国別輸出量は、表12の通りである。

図13 豪州の化工でん粉の輸出量および輸出価格の推移

表12 豪州の化工でん粉輸出量(11月)

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272



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