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でん粉の国内需給

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最終更新日:2020年1月10日

でん粉の国内需給

2020年1月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。3月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2020年5月号参照)。

 

 

 

2. 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
10月の輸入量は前年同月および前月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2019年10月のタピオカでん粉の輸入量は、1万6013トン(前年同月比2.7倍、前月比46.6%増)と、前年同月および前月から大幅に増加した(図1)。

 輸入先国はタイ、ベトナム、台湾およびブラジルの4カ国で、輸入量は次の通りであった。

タイ    1万5848トン
 (前年同月比2.6倍、前月比45.2%増)
ベトナム     157トン
 (前年同月輸入実績なし、同15.7倍)
台湾        6トン
 (前年同月輸入実績なし、同2.2倍)
ブラジル     2トン
 (前年同月比70.9%増、前月輸入実績なし)

 2019年10月の1トン当たりの輸入価格は、4万8443円(前年同月比9.5%安、前月比1.5%高)と、前年同月からかなりの程度下落した(図2)。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

タイ     4万8346円
 (前年同月比9.7%安、前月比1.5%高)
ベトナム   5万990円
 (前年同月輸入実績なし、同67.0%安)
台湾    20万4167円
 (前年同月輸入実績なし、同37.5%高)
ブラジル   16万8235円
 (前年同月比23.2%安、前月輸入実績なし)

【サゴでん粉の輸入動向】
10月の輸入量は前年同月から大幅に増加したものの、前月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2019年10月のサゴでん粉の輸入量は、998トン(前年同月比3.7倍、前月比40.3%減)と、前年同月から大幅に増加したものの、前月から大幅に減少した(図3)。

 輸入先国はマレーシアおよびインドネシアの2カ国で、輸入量は次の通りであった。

マレーシア  908トン
 (前年同月比3.4倍、前月比31.8%減)
インドネシア  90トン
 (前年同月輸入実績なし、同73.7%減)

 

 2019年10月の1トン当たりの輸入価格は、5万8899円(前年同月比2.6%安、前月比1.7%高)と、前年同月をわずかに下回った(図4)。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

マレーシア   5万8459円
 (前年同月比3.3%安、前月比0.7%高)
インドネシア  6万3333円
 (前年同月輸入実績なし、同10.5%高)

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
10月の輸入量は前年同月および前月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2019年10月のばれいしょでん粉の輸入量は100トン(前年同月比72.8%減、前月比86.8%減)と、前年同月および前月から大幅に減少した(図5)。

 輸入先国はデンマークのみで、輸入量は次の通りであった。

デンマーク 100トン
 (前年同月比16.7%減、前月比70.8%減)

 

 2019年10月の1トン当たりの輸入価格は、8万1390円(前年同月比7.3%安、前月比20.1%安)と、前年同月をかなりの程度下回った(図6)。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

デンマーク 8万1390円
 (前年同月比3.3%安、前月比2.2%高)

 

【でん粉誘導体の輸入動向】
10月の輸入量は前年同月を大幅に下回ったものの、前月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2019年10月のでん粉誘導体の輸入量は、4万4209トン(前年同月比17.9%減、前月比32.7%増)と、前年同月を大幅に下回ったものの、前月から大幅に増加した(図7)。

 でん粉誘導体の輸入先国は16カ国で、最大の輸入先国はタイであった。主要輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約8割を占めており、次いでベトナム、デンマークとなっている(表3)。

 

 2019年10月の1トン当たりの輸入価格は、8万7424円(前年同月比2.5%安、前月比7.3%安)と、前年同月からわずかに下落した。

 

【デキストリンの輸入動向】
10月の輸入量は前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2019年10月のデキストリンの輸入量は、853トン(前年同月比45.5%減、前月比4.5%減)と、前年同月から大幅に減少した(図8)。

 デキストリンの輸入先国は10カ国で、輸入量は上位輸入先国の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。

 上位輸入先国からの輸入量は次の通りで、タイで輸入量の約5割を占めている(表4)。

 

 2019年10月の1トン当たりの輸入価格は、13万3528円(前年同月比20.0%高、前月比17.9%安)と、前年同月を大幅に上回った。

 

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
10月の輸入量は前年同月および前月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2019年10月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、19万6328トン(前年同月比19.1%減、前月比37.8%減)となり、前年同月および前月から大幅に減少した(図9)。

 輸入先国は、米国およびブラジルの2カ国で、国別の輸入量は次の通りであった。

米国    16万6732トン
 (前年同月比27.8%減、前月比41.7%減)
ブラジル  2万9596トン
 (前年同月輸入実績なし、同0.1%減)

 2019年10月の1トン当たりの輸入価格は、2万5584円(前年同月比1.8%高、前月比0.7%安)と、前年同月からわずかに上昇した。

 国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

米国    2万5845円
 (前年同月比2.6%高、前月比0.8%安)
ブラジル 2万4115円
 (前年同月輸入実績なし、同4.9%高)

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構  調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272