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2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

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最終更新日:2020年9月10日

2. 日本の品目別主要輸入先国の動向

2020年9月

 本稿中の為替レートは2020年7月末日TTS相場の値であり、1米ドル=106円(105.60円)、1タイ・バーツ=3.42円、1ユーロ=126円(125.63円)である。

トウモロコシ・コーンスターチ

米国

【需給動向:トウモロコシ】
生産量、消費量ともにわずかに上方修正

 2020年8月、米国農務省(USDA)による2020/21年度(9月〜翌8月)のトウモロコシ需給予測によると、作付面積は前月の予測から変更はなかったが、単収が増加すると見込まれることから生産量は152億7800万ブッシェル(3億8808万トン、前年度比12.2%増、前月比1.9%増)とわずかに上方修正された。消費関連の数値は、国内消費量のうち飼料など向けと輸出量がそれぞれ7500万ブッシェル上方修正されたため、総消費量は147億7500万ブッシェル(3億7530万トン、同8.2%増、同1.0%増)とわずかに上方修正された。生産量の増加幅が総消費量の増加幅を上回ると予測されたため、期末在庫は27億5600万ブッシェル(7001万トン、同23.7%増、同4.1%増)とやや上方修正された(表2)。

(注)1ブッシェルを約25.401キログラムとしてALICが換算。

【価格動向:トウモロコシ】
生産者平均販売価格は下方修正

 2020/21年度のトウモロコシの生産者平均販売価格は、前月より0.25米ドル安の1ブッシェル当たり3.10米ドル(329円、前年度比13.9%安、前月比7.5%安)と予測された。

表2

【貿易動向:トウモロコシ】
5月の輸出量は前年同月からは大幅に、前月からはかなり大きく増加

 2020年5月のトウモロコシ輸出量は、570万9602トン(前年同月比20.0%増、前月比12.7%増)と前年同月からは大幅に、前月からはかなり大きく増加した。同月の主要国別輸出量は、表3の通りである。

 また、同月の輸出価格(FAS(注))は、1トン当たり170.2米ドル(1万8041円、同6.5%安、同2.6%安)と前年同月からはかなりの程度、前月からはわずかに下落し、2017年11月以来、2年6カ月ぶりに170米ドル台の水準となった。

(注)Free Alongside Shipの略。貨物を船側に付けた段階で支払われる価格。FOB価格と異なり、横持ち料(倉庫間の移動費)、積み込み料などは含まれない。

表3

図 米国のトウモロコシ

【価格動向:コーンスターチ】
7月のコーンスターチ市場価格は前年同月を大幅に下回るも回復傾向

 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、同国の代表的市場の一つである中西部市場における2020年7月のコーンスターチ市場価格は、1ポンド(注)当たり4.14セント(4.4円、前年同月比52.0%安、前月比15.1%高)と前年同月からは大幅に下落したものの、前月からはかなり大きく上昇し、2018年の水準に近づいた(図3)。

(注)1ポンドは約0.45キログラム。


 
【貿易動向:コーンスターチ】
5月の輸出量は前年同月からは大幅に増加したものの、前月からはやや減少

 2020年5月のコーンスターチ輸出量は、1万2172トン(前年同月比22.9%増、前月比4.2%減)と前年同月からは大幅に増加したものの、前月からはやや減少した。同月の主要国別輸出量は、表4の通りである。

 同月の輸出価格(FAS)は、1トン当たり645.8米ドル(6万8455円、同2.9%高、同3.8%高)と前年同月からはわずかに、前月からはやや上昇した。

表4

米国のコーンスターチ

タピオカでん粉

タイ

【生産動向】
2019/20年度のキャッサバ生産量は、かなりの程度減少する見込み

 タイ農業協同組合省経済局(OAE)の2020年7月時点の予測によると、2019/20年度(10月〜翌9月)のキャッサバの収穫面積は874万ライ(140万ヘクタール、前年度比0.8%増、前月同)と前年度からほぼ横ばいで推移するものの、干ばつの影響を受けて、単収は1ライ当たり3.27トン(同8.9%減、同3.3%減)、生産量は2853万トン(同8.2%減、同3.3%減)と、ともにかなりの程度減少すると見込まれる(表5)。

(注)1ライを約0.16ヘクタールとしてALICが換算。


【価格動向】
国内価格は、前年同期と同程度で推移

 タイタピオカでん粉協会(TTSA)によると、2020年8月第2週のタピオカでん粉の国内価格は、1キログラム当たり13.1バーツ(45円、前年同期比0.8%安、前週比0.8%高)と前年同期と同程度であった(図4)。

図4

【貿易動向】
6月の輸出量は前年同月からはわずかに、前月からは大幅に減少

 2020年6月のタピオカでん粉輸出量は、中国向けの減少が響き、15万7649トン(前年同月比0.7%減、前月比26.4%減)と、前年同月からはわずかに、前月からは大幅に減少した。同月の主要国別輸出量は、表6の通りである。

 同月の輸出価格(FOB・バンコク)は、1トン当たり440.0米ドル(4万6640円、同0.3%安、同2.6%高)と、前年同月からはわずかに下落したものの、前月からはわずかに上昇した。

表6

図 タイのタピオカ

ベトナム

【生産動向(注1)
南部のほとんどの地域が、7月上旬までにキャッサバの新期作付けを終える

 ベトナムの調査会社AgroMonitorによると、4月に同国南部で始まった2020/21年度(8月〜翌7月)におけるキャッサバの新期作付けを、ほとんどの地域が7月上旬までに終えた。一部の地域においては、作付けされた苗木からキャッサバモザイク病(注2)が確認され、拡大傾向にあるものの影響は不透明であるとして、今年度の生産量は、前年度と同程度または前年度からわずかに増加すると予測されている。

(注1)2020年6月15日時点の推計値が公表されなかったため、今月号ではベトナムのキャッサバ作付面積の表は掲載しない。
(注2)ウイルスの感染によって葉に斑点ができる病気で、光合成が十分に行われず、最終的には作物自体が枯れてしまうことから、生産量が大幅に減少する。ベトナムのほかに、隣国のタイでも流行している。


【貿易動向】
6月の輸出量は前年同月からはかなり大きく、前月からは大幅に減少

 AgroMonitorによると、2020年6月のタピオカでん粉輸出量は中国向けの減少が鈍化するも、10万137トン(前年同月比12.0%減、前月比17.8%減)と、前年同月からはかなり大きく、前月からは大幅に減少した。同国の主要国別輸出量は、表7の通りである。

表7

図 ベトナムのタピオカでん粉

ばれいしょでん粉

EU

【貿易動向】
5月の輸出量は前年同月からは大幅に増加したものの、前月からはかなりの程度減少

 2020年5月のばれいしょでん粉輸出量(注)は、2万6011トン(前年同月比19.9%増、前月比10.6%減)と前年同月からは大幅に増加したものの、前月からはかなりの程度減少した。同月の主要国別輸出量は、表8の通りである。

 また、同月の輸出価格(FOB)は、1トン当たり684ユーロ(8万6184円、同17.0%安、同0.3%安)と前年同月からは大幅に、前月からはわずかに下落した。

(注)EU27カ国の輸出量。輸出先の不明なものを除く。

表8

図 EUのばれいしょでん粉

コラム フランスにおけるばれいしょおよびばれいしょでん粉の
生産動向


 世界最大のばれいしょでん粉生産地域である欧州では、ドイツ、オランダ、デンマークおよびフランスの4カ国がばれいしょでん粉の主産国として挙げられる。

 フランスのばれいしょ生産者協会であるCNIPTによると、同国のばれいしょは、温暖で湿度の高い北部のオー・ド・フランス地域圏で主に生産されている(コラム−図1)。2018/19年度(8月〜翌7月)において、同州のばれいしょ生産量は384万トンと、国内総生産量のうち64%を占めた。

 フランスには、オー・ド・フランス地域圏とその周辺の2カ所にばれいしょでん粉製造工場があり、全体の約60%をRoquette社のVecquemont工場、残りをTereos社のHaussimont工場が生産している(コラム−図1)。同国のばれいしょ加工業者団体であるGIPTによると、2018/19年度のばれいしょでん粉生産量は、2018年の干ばつ被害により原料が減産となった(注)ため、19万トン(前年度比18.4%減)と前年度から大幅に減少したものの、近年は20万トン前後で推移している(コラム−図2)。なお、生産されたばれいしょでん粉のうち、約7割が食品産業、残りが製紙産業や化学、薬品産業などで使用されている。

(注)フランスにおけるでん粉原料用ばれいしょの需給動向については、『砂糖類・でん粉情報2020年7月号』のでん粉の国際需給コラム「欧州主要国におけるでん粉原料用ばれいしょの生産動向−2018年の干ばつの影響−」(https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_002259.html)を参照されたい。




 

化工でん粉

 デキストリンおよびその他の化工でん粉(以下「化工でん粉」という)の主要輸出国の、主要仕向け先国別輸出量および輸出価格は以下の通りである。

タイ

【貿易動向】
6月の輸出量は前年同月からはかなり大きく、前月からはやや減少

 2020年6月の化工でん粉の輸出量は、7万9240トン(前年同月比11.0%減、前月比4.5%減)と前年同月からはかなり大きく、前月からはやや減少した。同月の主要国別輸出量は、表9の通りである。

表9

図 タイの化工でん粉

米国

【貿易動向】
5月の輸出量は前年同月からはかなりの程度減少したものの、前月からはやや増加

 2020年5月の化工でん粉の輸出量は、2万7438トン(前年同月比9.9%減、前月比3.6%増)と前年同月からはかなりの程度減少したものの、前月からはやや増加した。同月の主要国別輸出量は、表10の通りである。

表10

図 米国の化工でんぷん

中国

【貿易動向】
6月の輸出量は前年同月からは大幅に、前月からはかなりの程度減少

 2020年6月の化工でん粉の輸出量は、5744トン(前年同月比18.0%減、前月比9.4%減)と前年同月からは大幅に、前月からはかなりの程度減少した。同月の主要国別輸出量は、表11の通りである。

表11

図 中国の化工でん粉

EU

【貿易動向】
5月の輸出量は前年同月からはかなりの程度、前月からは大幅に減少

 2020年5月の化工でん粉の輸出量(注)は、4万5344トン(前年同月比9.6%減、前月比24.0%減)と前年同月からはかなりの程度、前月からは大幅に減少した。同月の主要国別輸出量は、表12の通りである。

(注)EU27カ国の輸出量。輸出先の不明なものを除く。

表12

図 EUのでん粉

豪州

【貿易動向】
5月の輸出量は前年同月からは大幅に、前月からはかなりの程度減少

 2020年5月の化工でん粉の輸出量は、1393トン(前年同月比43.7%減、前月比6.9%減)と前年同月からは大幅に、前月からはかなりの程度減少した。同月の主要国別輸出量は、表13の通りである。

表13

図 豪州の化工でん粉

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構  調査情報部  (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272



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