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でん粉の国内需給

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最終更新日:2025年6月10日

でん粉の国内需給

2025年6月

調査情報部

1 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。令和7年3月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2025年4月号参照)。






 
1

2 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年3月のタピオカでん粉の輸入量は、1万1994トン(前年同月比2.0倍、前月比15.5%増)と、輸入量が少なかった前年同月から大幅に増加した(図1)。

 輸入先はタイ、ベトナムおよび台湾で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 タイ
 1万333トン(前年同月比75.4%増、前月比0.1%増)

 ベトナム
 1635トン(前年同月輸入実績なし、同30.1倍)

 台湾
 26トン(前年同月輸入実績なし、同15.3倍)
 




 2025年3月の1トン当たりの輸入価格は、6万1693円(前年同月比27.5%安、前月比6.2%安)と、前年同月を大幅に下回った(図2)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ
 6万653円(前年同月比28.7%安、前月比6.9%安)

 ベトナム
 6万3195円(前年同月輸入実績なし、同57.1%安)

 台湾
 37万8750円(前年同月輸入実績なし、同11.5%高)
 

2

【サゴでん粉の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2025年3月の輸入量は、468トン(前年同月比39.9%減、前月比69.4%減)と、前年同月から大幅に減少した(図3)。

 輸入先はマレーシアのみで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 マレーシア
  468トン(前年同月比39.9%減、前月比65.3%減)




 


 2025年3月の1トン当たりの輸入価格は、9万8474円(前年同月比13.4%安、前月比2.8%安)と、前年同月をかなり大きく下回った(図4)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 マレーシア
 9万8474円(前年同月比13.4%安、前月比3.5%安)
 

3

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年3月のばれいしょでん粉の輸入量は1684トン(前年同月比2.3倍、前月比29.2%減)と、前年同月から大幅に増加した(図5)。

 輸入先はデンマーク、スウェーデン、ドイツおよびオランダで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 デンマーク
 726トン(前年同月比7.3倍、前月比47.7%減)

 スウェーデン
 364トン(前年同月輸入実績なし、同9.1倍)

 ドイツ
 299トン(前年同月比42.9%減、同45.6%減)

 オランダ
 295トン(同3.0倍、同26.3%減)





 2025年3月の1トン当たりの輸入価格は、16万5709円(前年同月比19.2%高、前月比3.9%安)と、前年同月を大幅に上回った(図6)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 デンマーク
 16万1103円(前年同月比1.8%高、前月比1.6%安)

 スウェーデン
 15万2224円(前年同月輸入実績なし、同4.1%高)

 ドイツ
 17万8632円(前年同月比30.4%高、同3.9%安)

 オランダ
 18万573円(同38.3%高、同3.3%安)
 

4

【でん粉誘導体の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月からわずかに増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年3月のでん粉誘導体の輸入量は、2万9981トン(前年同月比1.3%増、前月比17.5%減)と、前年同月からわずかに増加した(図7)。

 2025年3月の1トン当たりの輸入価格は、13万3926円(前年同月比12.5%安、前月比3.2%安)と、前年同月をかなりの程度下回った




 


 でん粉誘導体の輸入先は16カ国・地域で、最大の輸入先はタイであった。主要輸入先からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の7割以上を占めており、次いでベトナム、デンマークとなっている(表3)。
 

5

【デキストリンの輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2025年3月のデキストリンの輸入量は、1271トン(前年同月比41.1%増、前月比15.2%減)と、前年同月から大幅に増加した(図8)。

 デキストリンの輸入先は8カ国・地域で、直近4カ月はタイからの輸入が全体の半数程度のシェアを占めている。

 2025年3月の1トン当たりの輸入価格は、19万3124円(前年同月比22.0%高、前月比28.3%高)と、前年同月を大幅に上回った。

 


 

 
 上位輸入先からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムからの輸入は、前月に続き7割以上を占めている(表4)。
 

6

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2025年3月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、28万473トン(前年同月比21.0%減、前月比46.1%増)となり、前年同月から大幅に減少した(図9)。

 輸入先は、米国およびブラジルで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 米国
 27万6461トン(前年同月比20.8%減、前月比49.8%増)

 ブラジル
 4012トン(同33.9%減、同46.4%減)

 2025年3月の1トン当たりの輸入価格は、4万298円(前年同月比3.4%安、前月比3.0%安)と、前年同月をやや下回った。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 米国
 4万311円(前年同月比3.4%安、前月比3.1%安)

 ブラジル
 3万9381円(同1.5%安、同2.0%安)
 

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このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272