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〜令和7年度甘味料およびでん粉の仕入動向等調査の概要(1)〜

食品メーカーにおけるでん粉の利用形態
〜令和7年度甘味料およびでん粉の仕入動向等調査の概要(1)〜

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最終更新日:2026年7月10日

食品メーカーにおけるでん粉の利用形態
〜令和7年度甘味料およびでん粉の仕入動向等調査の概要(1)〜

2026年7月

調査情報部

【要約】

 当機構では、令和7年度において、天然・化工でん粉の用途や仕入動向を把握するため、食品製造事業者を対象に仕入動向等に係る調査を実施した。調査の結果、用途は天然・化工でん粉とも「菓子・冷菓」が最多となり、使用理由は「食感付与」が中心となっている。仕入量は、多くの品目で「横ばい」が多い一方、国産ばれいしょ・かんしょでん粉では供給不足による減少が目立つ。今後の見込みでも国産でん粉は減少傾向が続き、特にかんしょでん粉は確保が困難とされる。価格は全般に上昇傾向で、ばれいしょでん粉やデキストリン類で高い水準となっている。原料確保の評価では、国産でん粉は「不満」が多く、必要量を確保できないことが主な要因となっている。

 国産でん粉は、代替が難しい特性を持つため、産地では抵抗性品種の導入や病害対策、暑熱対策など増産に向けた取り組みが進められており、メーカー側からは供給増への期待が寄せられている。

はじめに

 わが国で流通する天然でん粉は、輸入トウモロコシを原料とするコーンスターチが9割弱、国内産いもでん粉が1割弱を占め、その他輸入でん粉(タピオカでん粉、サゴでん粉など)、小麦でん粉などが供給されている(表1、図1、図2)。

 その用途は、異性化糖や水あめ、ぶどう糖などの糖化製品向けが最も多く、次いで化工でん粉(注)、食品、製紙・段ボールとなっており、食品分野を中心に、工業や医療分野など幅広い用途で活用されている(図3)。このように、でん粉は、私たちの生活や社会と密接に関係していることから、安定的な供給が欠かせない。

 そこで、当機構では、実需者のでん粉に対するニーズを把握し、でん粉の需給動向の判断に資する基礎的な情報を収集するため、主要なでん粉の用途や仕入動向について、食品製造事業者を対象としたアンケート調査を毎年実施している。

 本稿では、令和7年度に実施した「甘味料およびでん粉の仕入動向等調査」のうち、天然でん粉(ばれいしょでん粉、かんしょでん粉、コーンスターチ、タピオカでん粉)および化工でん粉(デキストリン類、加工でん粉、物理処理でん粉)の調査結果について報告する。なお、本調査のうち甘味料に関する結果については、9月号に掲載予定である。

 (注)天然でん粉を酸や熱、化学薬品などで処理することで、でん粉本来の特性を改良したり(接着力の強化、粘度の調整など)、新しい性質を加えたり(冷水による可溶性など)したもの。天然でん粉を原料として国内で製造されているものと、タイやベトナム、EUなどから輸入された化工でん粉そのものの2種類が流通している。






 
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1 調査の方法

(1)調査期間
 
令和8年1月〜3月

(2)調査対象
 
でん粉を使用する食品製造事業者

(3)調査項目
 
ア 用途および使用する理由
 イ 仕入量および仕入価格の動向
 ウ 原料確保状況に対する評価

(4)調査対象期間
 
令和7年10月現在(ただし、年間を対象とした項目については、令和6年10月から翌年9月までの1年間)

(5)調査方法
 
郵送または電子メールによる調査票の発送および回収を実施

(6)回収状況
 
配布企業数  301社
 回収企業数  114社(表2)
 調査票回収率 37.9%

(7)集計区分 表2の通り
 


 

(8)集計結果についての留意事項
 
ア 図中の「n」は有効な調査票の数を表す。
 イ 端数処理の関係により、図中の内訳の合計が100%にならないことがある。
 ウ 「不明・無回答」は比較対象から除外する。
 エ 図に示す調査結果は、凡例と同様の選択肢による回答を得たものである。



(9)調査企業の概要
 
令和7年度調査で回答のあった114社の業種別構成比は、図4の通り。「菓子、パン」が49社(43%)と最も多く、次いで「畜産・水産食料品」が24社(21%)、「麺類、冷凍調理食品、総菜」が14社(12%)となった。

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2 集計結果

(1)用途

ア 天然でん粉の用途
 
「菓子・冷菓」が51件で最も多く、次いで「水産練り製品・ハム・ソーセージ類」が22件、「冷凍食品」が13件で続いている(図5)。

 なお、「その他」に分類されている用途としては、「食肉加工品」、「レストラン商品」などが挙げられた。





イ 化工でん粉の用途
 
「菓子・冷菓」との回答が39件と最も多く、次いで「冷凍食品」、「水産練り製品・ハム・ソーセージ類」がともに12件、「調味料・調味食品」、「乳製品」、「パン」がいずれも8件となった(図6)。なお、化工でん粉は日持ちする商品に使用されることが多い。

 「その他」の用途としては、「食肉加工品」、「増粘剤」などが挙げられた。
 

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(2)使用する理由

ア 天然でん粉を使用する理由
 
「食感付与」が73件と最も多く、次いで「とろみの付与・粘度調整」が38件、「主原料であるため」が28件、「加工適性の向上」が22件で続いている(図7)。「その他」の理由としては、「加工の際の手粉として使用」、「風味改善」、「離水防止のため」、「他のでん粉の代替で使用」などが挙げられた。

 なお、老化耐性の付与についてはワキシーコーンスターチが挙げられた。




 


イ 化工でん粉を使用する理由
 
食感付与」が66件と最も多く、次いで「加工適性の向上」、「とろみの付与・粘度調整」がともに30件、「老化耐性の付与」が24件で続いている(図8)。

 「その他」の理由としては、「離水防止」、「色を白濁するため」、「煮込みの耐性の付与」、「冷凍耐性の付与」などが挙げられた。
 

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(3)天然でん粉の仕入れ動向

ア 前年度と比較した仕入量の動向(図9)
(ア)ばれいしょでん粉
 
仕入量の増減は、「横ばい」が52%(前年度比24ポイント増)で最も多く、「大幅に増加」と「やや増加」が合わせて20%(同2ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて21%(同25ポイント減)となった。増加したと回答したのは11社で、主な理由は、「商品の生産量が増加したため」であった。

 一方、減少したと回答したのは12社で、主な理由は、「必要量が確保できなかったため」であった。また、「タピオカでん粉に切り替えたため」を挙げたのが3社あった。

(イ)かんしょでん粉
 
仕入量の増減は、「横ばい」が53%(同33ポイント増)で最も多く、「大幅に増加」(「やや増加」の回答なし)が6%(同24ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて30%(同10ポイント減)となった。

 減少したと回答したのは5社で、主な理由は、「必要量が確保できなかったため」、「商品の生産量の減少または生産中止したため」、「1商品当たりの含有量を減らしたため」であった。

(ウ)コーンスターチ
 
仕入量の増減は、「横ばい」が55%(同15ポイント増)で最も多く、「大幅に増加」と「やや増加」が合わせて15%(同7ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて23%(同12ポイント減)となった。

 増加したと回答したのは9社で、主な理由は、「商品の生産量が増加したため」であった。

 減少したと回答したのは14社で、理由の大半は、「商品の生産量の減少または生産中止したため」であった。また、「加工でん粉に切り替えたため」を挙げたのが1社あった。

(エ)タピオカでん粉
 
仕入量の増減は、「横ばい」が50%(同44ポイント増)で最も多く、「大幅に増加」と「やや増加」が合わせて31%(同22ポイント減)、「やや減少」(「大幅に減少」の回答なし)が8%(同27ポイント減)となった。増加と回答したのは8社で、主な理由は、「商品の生産量が増加したため」であった。また、「ばれいしょでん粉から切り替えたため」を挙げたのが2社あった。








イ 今後の仕入量の見込み(図10)
(ア)ばれいしょでん粉
 
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が64%(前年度比2ポイント増)と最も多く、「やや増加」(「大幅に増加」の回答なし)は9%(同3ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて23%(前年度同)となった。

 減少見込みと回答したのは13社で、主な理由は、「必要量を確保できない見込みのため」であった。また、「タピオカでん粉に切り替える見込みであるため」を挙げたのが1社あった。

(イ)かんしょでん粉
 
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が59%(同4ポイント増)と最も多く、「やや増加」(「大幅に増加」の回答なし)は6%(同9ポイント減)にとどまった一方、「やや減少」(「大幅に減少」の回答なし)が29%(同14ポイント増)に上り、天然でん粉の中では減少見込みが強い。

 減少見込みと回答したのは6社で、主な理由は、「必要量を確保できない見込みのため」であった。このほか、「コーンスターチに切り替える見込みであるため」、「1商品当たりの含有量を減らすため」、「商品の生産量の減少または生産中止が見込まれるため」などが挙げられた。

(ウ)コーンスターチ
 
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が82%(同6ポイント増)と最も多く、回答数の8割以上を占め、天然でん粉の中では最も安定的な仕入量見込みとなった。また、「やや増加」(「大幅に増加」の回答なし)は5%(同8ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて11%(同4ポイント増)となった。

 増加見込みと回答したのは3社で、その理由は、「商品の生産量が増加する見込みであるため」が2社、「ばれいしょでん粉から切り替える見込みであるため」が1社であった。

 一方、減少見込みと回答したのは7社で、主な理由は、「商品の生産量の減少または生産中止したため」であった。また、「タピオカでん粉に切り替える見込みであるため」を挙げたのが1社あった。

(エ)タピオカでん粉
 
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が77%(同12ポイント増)と最も多く、回答数の8割近くを占めた。また、「大幅に増加」と「やや増加」が合わせて12ポイント(同6ポイント減)、「やや減少」(「大幅に減少」の回答なし)が8ポイント(前年度同)と、他のでん粉の代替先にも挙がっているためか、天然でん粉の中で唯一、減少よりも増加の割合が上回った。増加見込みと回答したのは3社で、その理由は、「1商品当たりの含有量を増やすため」、「商品の生産量が増加する見込みであるため」、「ばれいしょでん粉から切り替える見込みであるため」であった。

 一方、減少見込みと回答したのは2社で、その理由は、「商品の生産量の減少または生産中止が見込まれるため」であった。
 

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(4)化工でん粉の仕入れ動向

ア 前年度と比較した仕入量の動向(図11)
(ア)デキストリン類
 
仕入量の増減は、「横ばい」が60%(前年度比41ポイント増)と最も多く、「やや増加」(「大幅に増加」の回答なし)が8%(同16ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて24%(同29ポイント減)となり、減少が増加の3倍となった。減少と回答したのは6社で、主な理由は、「商品の生産量の減少または生産中止したため」であった。

(イ)加工でん粉
 
仕入量の増減は、「横ばい」が58%(同33ポイント増)と最も多く、「大幅に増加」と「やや増加」が合わせて18%(同12ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて23%(同18ポイント減)となった。

 増加と回答したのは13社で、主な理由は、「商品の生産量が増加したため」であった。

 一方、減少と回答したのは17社で、その理由として、全社が「商品の生産量の減少または生産中止したため」を挙げた。

(ウ)物理処理でん粉
 
仕入量の増減は、「横ばい」が71%(同53ポイント増)と最も多く、回答数の7割以上を占めた。また、「やや増加」(「大幅に増加」の回答なし)が10%(同26ポイント減)、「やや減少」(「大幅に減少」の回答なし)が5%(同31ポイント減)と、横ばいと増加を合わせると8割を超え、大きく減少することはなかった。




 

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イ 今後の仕入量の見込み(図12)
(ア)デキストリン類
 
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が84%(前年度比13ポイント減)と最も多く、回答数の8割以上を占めた。増加見込みと回答した企業は見られず(同5ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて12%(同7ポイント減)となり、今後は横ばいまたは若干の減少傾向がうかがえる。

 減少見込みと回答したのは3社で、その理由は、「商品の生産量の減少または生産中止が見込まれるため」、「必要量を確保できない見込みのため」であった。

(イ)加工でん粉
 
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が76%(同9ポイント増)と最も多く、回答数の8割近くを占めた。また、「やや増加」(「大幅な増加」の回答なし)は8%(同8ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて14%(前年度同)となった。

 増加見込みと回答したのは6社で、その理由は、「商品の生産量が増加する見込みであるため」、「新たな商品に使用するため」であった。

 一方、減少見込みと回答したのは10社で、主な理由は、「商品の生産量の減少または生産中止が見込まれるため」であった。また、「必要量を確保できない見込みのため」、「繰り越し原料があるため」を挙げたのが各1社あった。

(ウ)物理処理でん粉
 
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が95%(同40ポイント増)と最も多く、回答数のほぼすべてを占め、今後も仕入量が一定であることがうかがえる。また、「やや増加」(「大幅に増加」の回答なし)が5%(同22ポイント減)で、減少見込みと回答した企業はなかった(同9ポイント減)。
 

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(5)仕入価格の動向

ア 天然でん粉
 
ばれいしょでん粉の1キログラム当たりの仕入価格(令和7年10月時点)を見ると、「240円以上」が36%で最も多く、次いで「200円以上240円未満」が25%となり、200円以上の価格帯が6割超となった(図13)。

 かんしょでん粉は、「120円以上160円未満」と「240円以上」がそれぞれ24%で最多となった。

 コーンスターチは、「120円以上160円未満」が25%で最も多くなった。

 タピオカでん粉は、「240円以上」が35%で最も多く、他の価格帯はそれぞれ1割程度にとどまった。




 


 なお、経年で比較すると、いずれの天然でん粉とも、価格は上昇傾向で推移している。ばれいしょでん粉では、「240円以上」の割合が2020年度以降では初めて3割を超え、最多の価格帯となった。かんしょでん粉、コーンスターチは、前年度から大きな上昇は見られないものの、ばれいしょでん粉と同様、「80円未満」や「80円以上120円未満」の仕入れは難しくなっていることがうかがえる。

 一方、タピオカでん粉は、「240円以上」の割合が3割を超えているものの、「80円未満」が12%、「80円以上120円未満」が8%と、前年度に比べて低価格帯の割合が高くなっている(図14)。





 令和6(2024)年度と比較した7(2025)年度の仕入価格について、変動の理由として、タピオカでん粉は「原料作物の市場相場の変動によるもの」が最も多く、他の天然でん粉では「仕入先の価格改定によるもの」が最も多かった。

イ 化工でん粉
 
デキストリン類の1キログラム当たりの仕入価格(令和7年10月時点)を見ると、「240円以上280円未満」が28%で最も多く、次いで「200円以上240円未満」が20%となった(図15)。

 加工でん粉は、「500円以上」が24%で最も多く、次いで「280円以上500円未満」が21%となった。

 物理処理でん粉は、「500円以上」が24%で最も多かった。





 なお、経年で比較すると、デキストリン類には価格の上昇が顕著に見られ、7年度においては、200円未満の価格帯は皆無となった。加工でん粉も、200円未満の価格帯が減少し、上昇傾向が続いている。

 一方、物理処理でん粉は、前年度に比べて「280円以上」の割合が減少し、「240円以上280円未満」の割合が増加した(図16)。
 

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(6)調達面に関する評価

ア 天然でん粉
 
天然でん粉に対する原料確保の評価を「満足」、「やや満足」、「普通」、「やや不満」、「不満」の5段階評価で尋ねた。ばれいしょでん粉、かんしょでん粉は「普通」が5割程度と最も多いものの、「やや不満」と「不満」を合わせた割合も4割以上となり、満足度は必ずしも高くないことがうかがえる(図17)。不満の理由として、全社が「供給不足」を挙げた。

 一方、コーンスターチ、タピオカでん粉では「普通」が7〜8割、「満足」と「やや満足」を合わせた割合が2割程度となり、大きな不満は見られなかった。



 


イ 化工でん粉
 
化工でん粉に対する原料確保の評価をアと同様に5段階評価で尋ねた。いずれの化工でん粉とも、「普通」が7〜8割程度で最も多くなっている。「満足」と「やや満足」を合わせた割合は、いずれも2割程度だが、「不満」は1割以下にとどまった(図18)。

 一部にある不満の理由は、「国産ばれいしょの供給の不安定さが価格に影響」、「発注リードタイムが長い」、「国内メーカーが少ない」などである。
 

 

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おわりに

 農林水産省のでん粉の需給見通しによると、令和7でん粉年度(10月〜翌9月)のでん粉需要は、外出機会の増加やインバウンド需要に伴う土産需要の増加、好調な外食需要を背景とした業務用加工食品の増加などを踏まえ、前年度より1.5万トン多い239.9万トンと見込まれている。

 一方で国産でん粉の供給面について見ると、ばれいしょでん粉は、北海道において、夏場の高温・干ばつの影響による単収の低下、販売単価の高い加工用へのシフトなどもみられ、供給量は前年産(15.9万トン)から減少し、13.3万トンの低水準と見込まれている。

 かんしょでん粉は、主産地の鹿児島県においてサツマイモ基腐(もと ぐされ)病の発生は減少したものの、高齢化や離農等による作付面積の減少や、他用途向けとの原料の競合の影響により、前年度の1万トンからさらに減少し0.9万トンと、供給増が困難な状況となっている。

 また、鹿児島県では、かんしょの圃場(ほ じょう)において害虫ムツスジアシナガゾウムシの発生地域が拡大しており、効果的な防除対策の確立が急務となっている。

 このように、令和7でん粉年度では、国産でん粉の供給量が減少見込みであることにより、輸入でん粉は、前年度比2.1万トン増の15.4万トンと見込まれている。

 こうした状況の中、国産でん粉については、前回調査に続き、7年度調査でも、メーカー側からは、原料の供給不足により必要量を確保できないとの切実な回答が多数見られた。

 国産でん粉は、独自の粘度やゲル強度を持ち、もちもち・プルプルとした食感や加工特性があることから、完全な代替は困難である。産地においては、単収向上のための多収性新品種の早期導入、ライマン価(でん粉価ともいい、原料の空気中の重量と水中の重量の測定結果を基に推定したその原料のでん粉含有率)を維持できる抵抗性品種の開発、病害対策、主に北海道における暑熱対策、種いもの確保に関する検討など、増産に向けたさまざな取り組みを実施している。こうした対応には、メーカー側から大きな期待が寄せられている。

 当機構としても、でん粉の価格調整業務の的確な遂行、適切な情報発信などを通じ、でん粉の需給の安定に貢献できるよう努めてまいりたい。

 最後に、お忙しい中、本調査にご協力いただいた企業の皆さまに、改めて厚く御礼申し上げます。
 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8678