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〜令和7年度甘味料およびでん粉の仕入動向等調査の概要(1)〜
最終更新日:2026年7月10日



(1)調査期間
令和8年1月〜3月
(2)調査対象
でん粉を使用する食品製造事業者
(3)調査項目
ア 用途および使用する理由
イ 仕入量および仕入価格の動向
ウ 原料確保状況に対する評価
(4)調査対象期間
令和7年10月現在(ただし、年間を対象とした項目については、令和6年10月から翌年9月までの1年間)
(5)調査方法
郵送または電子メールによる調査票の発送および回収を実施
(6)回収状況
配布企業数 301社
回収企業数 114社(表2)
調査票回収率 37.9%
(7)集計区分 表2の通り

(8)集計結果についての留意事項
ア 図中の「n」は有効な調査票の数を表す。
イ 端数処理の関係により、図中の内訳の合計が100%にならないことがある。
ウ 「不明・無回答」は比較対象から除外する。
エ 図に示す調査結果は、凡例と同様の選択肢による回答を得たものである。

(9)調査企業の概要
令和7年度調査で回答のあった114社の業種別構成比は、図4の通り。「菓子、パン」が49社(43%)と最も多く、次いで「畜産・水産食料品」が24社(21%)、「麺類、冷凍調理食品、総菜」が14社(12%)となった。

ア 天然でん粉の用途
「菓子・冷菓」が51件で最も多く、次いで「水産練り製品・ハム・ソーセージ類」が22件、「冷凍食品」が13件で続いている(図5)。
なお、「その他」に分類されている用途としては、「食肉加工品」、「レストラン商品」などが挙げられた。

イ 化工でん粉の用途
「菓子・冷菓」との回答が39件と最も多く、次いで「冷凍食品」、「水産練り製品・ハム・ソーセージ類」がともに12件、「調味料・調味食品」、「乳製品」、「パン」がいずれも8件となった(図6)。なお、化工でん粉は日持ちする商品に使用されることが多い。
「その他」の用途としては、「食肉加工品」、「増粘剤」などが挙げられた。

ア 天然でん粉を使用する理由
「食感付与」が73件と最も多く、次いで「とろみの付与・粘度調整」が38件、「主原料であるため」が28件、「加工適性の向上」が22件で続いている(図7)。「その他」の理由としては、「加工の際の手粉として使用」、「風味改善」、「離水防止のため」、「他のでん粉の代替で使用」などが挙げられた。
なお、老化耐性の付与についてはワキシーコーンスターチが挙げられた。

イ 化工でん粉を使用する理由
食感付与」が66件と最も多く、次いで「加工適性の向上」、「とろみの付与・粘度調整」がともに30件、「老化耐性の付与」が24件で続いている(図8)。
「その他」の理由としては、「離水防止」、「色を白濁するため」、「煮込みの耐性の付与」、「冷凍耐性の付与」などが挙げられた。

ア 前年度と比較した仕入量の動向(図9)
(ア)ばれいしょでん粉
仕入量の増減は、「横ばい」が52%(前年度比24ポイント増)で最も多く、「大幅に増加」と「やや増加」が合わせて20%(同2ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて21%(同25ポイント減)となった。増加したと回答したのは11社で、主な理由は、「商品の生産量が増加したため」であった。
一方、減少したと回答したのは12社で、主な理由は、「必要量が確保できなかったため」であった。また、「タピオカでん粉に切り替えたため」を挙げたのが3社あった。
(イ)かんしょでん粉
仕入量の増減は、「横ばい」が53%(同33ポイント増)で最も多く、「大幅に増加」(「やや増加」の回答なし)が6%(同24ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて30%(同10ポイント減)となった。
減少したと回答したのは5社で、主な理由は、「必要量が確保できなかったため」、「商品の生産量の減少または生産中止したため」、「1商品当たりの含有量を減らしたため」であった。
(ウ)コーンスターチ
仕入量の増減は、「横ばい」が55%(同15ポイント増)で最も多く、「大幅に増加」と「やや増加」が合わせて15%(同7ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて23%(同12ポイント減)となった。
増加したと回答したのは9社で、主な理由は、「商品の生産量が増加したため」であった。
減少したと回答したのは14社で、理由の大半は、「商品の生産量の減少または生産中止したため」であった。また、「加工でん粉に切り替えたため」を挙げたのが1社あった。
(エ)タピオカでん粉
仕入量の増減は、「横ばい」が50%(同44ポイント増)で最も多く、「大幅に増加」と「やや増加」が合わせて31%(同22ポイント減)、「やや減少」(「大幅に減少」の回答なし)が8%(同27ポイント減)となった。増加と回答したのは8社で、主な理由は、「商品の生産量が増加したため」であった。また、「ばれいしょでん粉から切り替えたため」を挙げたのが2社あった。


イ 今後の仕入量の見込み(図10)
(ア)ばれいしょでん粉
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が64%(前年度比2ポイント増)と最も多く、「やや増加」(「大幅に増加」の回答なし)は9%(同3ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて23%(前年度同)となった。
減少見込みと回答したのは13社で、主な理由は、「必要量を確保できない見込みのため」であった。また、「タピオカでん粉に切り替える見込みであるため」を挙げたのが1社あった。
(イ)かんしょでん粉
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が59%(同4ポイント増)と最も多く、「やや増加」(「大幅に増加」の回答なし)は6%(同9ポイント減)にとどまった一方、「やや減少」(「大幅に減少」の回答なし)が29%(同14ポイント増)に上り、天然でん粉の中では減少見込みが強い。
減少見込みと回答したのは6社で、主な理由は、「必要量を確保できない見込みのため」であった。このほか、「コーンスターチに切り替える見込みであるため」、「1商品当たりの含有量を減らすため」、「商品の生産量の減少または生産中止が見込まれるため」などが挙げられた。
(ウ)コーンスターチ
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が82%(同6ポイント増)と最も多く、回答数の8割以上を占め、天然でん粉の中では最も安定的な仕入量見込みとなった。また、「やや増加」(「大幅に増加」の回答なし)は5%(同8ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて11%(同4ポイント増)となった。
増加見込みと回答したのは3社で、その理由は、「商品の生産量が増加する見込みであるため」が2社、「ばれいしょでん粉から切り替える見込みであるため」が1社であった。
一方、減少見込みと回答したのは7社で、主な理由は、「商品の生産量の減少または生産中止したため」であった。また、「タピオカでん粉に切り替える見込みであるため」を挙げたのが1社あった。
(エ)タピオカでん粉
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が77%(同12ポイント増)と最も多く、回答数の8割近くを占めた。また、「大幅に増加」と「やや増加」が合わせて12ポイント(同6ポイント減)、「やや減少」(「大幅に減少」の回答なし)が8ポイント(前年度同)と、他のでん粉の代替先にも挙がっているためか、天然でん粉の中で唯一、減少よりも増加の割合が上回った。増加見込みと回答したのは3社で、その理由は、「1商品当たりの含有量を増やすため」、「商品の生産量が増加する見込みであるため」、「ばれいしょでん粉から切り替える見込みであるため」であった。
一方、減少見込みと回答したのは2社で、その理由は、「商品の生産量の減少または生産中止が見込まれるため」であった。

ア 前年度と比較した仕入量の動向(図11)
(ア)デキストリン類
仕入量の増減は、「横ばい」が60%(前年度比41ポイント増)と最も多く、「やや増加」(「大幅に増加」の回答なし)が8%(同16ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて24%(同29ポイント減)となり、減少が増加の3倍となった。減少と回答したのは6社で、主な理由は、「商品の生産量の減少または生産中止したため」であった。
(イ)加工でん粉
仕入量の増減は、「横ばい」が58%(同33ポイント増)と最も多く、「大幅に増加」と「やや増加」が合わせて18%(同12ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて23%(同18ポイント減)となった。
増加と回答したのは13社で、主な理由は、「商品の生産量が増加したため」であった。
一方、減少と回答したのは17社で、その理由として、全社が「商品の生産量の減少または生産中止したため」を挙げた。
(ウ)物理処理でん粉
仕入量の増減は、「横ばい」が71%(同53ポイント増)と最も多く、回答数の7割以上を占めた。また、「やや増加」(「大幅に増加」の回答なし)が10%(同26ポイント減)、「やや減少」(「大幅に減少」の回答なし)が5%(同31ポイント減)と、横ばいと増加を合わせると8割を超え、大きく減少することはなかった。


イ 今後の仕入量の見込み(図12)
(ア)デキストリン類
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が84%(前年度比13ポイント減)と最も多く、回答数の8割以上を占めた。増加見込みと回答した企業は見られず(同5ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて12%(同7ポイント減)となり、今後は横ばいまたは若干の減少傾向がうかがえる。
減少見込みと回答したのは3社で、その理由は、「商品の生産量の減少または生産中止が見込まれるため」、「必要量を確保できない見込みのため」であった。
(イ)加工でん粉
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が76%(同9ポイント増)と最も多く、回答数の8割近くを占めた。また、「やや増加」(「大幅な増加」の回答なし)は8%(同8ポイント減)、「やや減少」と「大幅に減少」が合わせて14%(前年度同)となった。
増加見込みと回答したのは6社で、その理由は、「商品の生産量が増加する見込みであるため」、「新たな商品に使用するため」であった。
一方、減少見込みと回答したのは10社で、主な理由は、「商品の生産量の減少または生産中止が見込まれるため」であった。また、「必要量を確保できない見込みのため」、「繰り越し原料があるため」を挙げたのが各1社あった。
(ウ)物理処理でん粉
今後の仕入量の見込みは、「横ばい」が95%(同40ポイント増)と最も多く、回答数のほぼすべてを占め、今後も仕入量が一定であることがうかがえる。また、「やや増加」(「大幅に増加」の回答なし)が5%(同22ポイント減)で、減少見込みと回答した企業はなかった(同9ポイント減)。

ア 天然でん粉
ばれいしょでん粉の1キログラム当たりの仕入価格(令和7年10月時点)を見ると、「240円以上」が36%で最も多く、次いで「200円以上240円未満」が25%となり、200円以上の価格帯が6割超となった(図13)。
かんしょでん粉は、「120円以上160円未満」と「240円以上」がそれぞれ24%で最多となった。
コーンスターチは、「120円以上160円未満」が25%で最も多くなった。
タピオカでん粉は、「240円以上」が35%で最も多く、他の価格帯はそれぞれ1割程度にとどまった。

なお、経年で比較すると、いずれの天然でん粉とも、価格は上昇傾向で推移している。ばれいしょでん粉では、「240円以上」の割合が2020年度以降では初めて3割を超え、最多の価格帯となった。かんしょでん粉、コーンスターチは、前年度から大きな上昇は見られないものの、ばれいしょでん粉と同様、「80円未満」や「80円以上120円未満」の仕入れは難しくなっていることがうかがえる。
一方、タピオカでん粉は、「240円以上」の割合が3割を超えているものの、「80円未満」が12%、「80円以上120円未満」が8%と、前年度に比べて低価格帯の割合が高くなっている(図14)。

令和6(2024)年度と比較した7(2025)年度の仕入価格について、変動の理由として、タピオカでん粉は「原料作物の市場相場の変動によるもの」が最も多く、他の天然でん粉では「仕入先の価格改定によるもの」が最も多かった。
イ 化工でん粉
デキストリン類の1キログラム当たりの仕入価格(令和7年10月時点)を見ると、「240円以上280円未満」が28%で最も多く、次いで「200円以上240円未満」が20%となった(図15)。
加工でん粉は、「500円以上」が24%で最も多く、次いで「280円以上500円未満」が21%となった。
物理処理でん粉は、「500円以上」が24%で最も多かった。

なお、経年で比較すると、デキストリン類には価格の上昇が顕著に見られ、7年度においては、200円未満の価格帯は皆無となった。加工でん粉も、200円未満の価格帯が減少し、上昇傾向が続いている。
一方、物理処理でん粉は、前年度に比べて「280円以上」の割合が減少し、「240円以上280円未満」の割合が増加した(図16)。

ア 天然でん粉
天然でん粉に対する原料確保の評価を「満足」、「やや満足」、「普通」、「やや不満」、「不満」の5段階評価で尋ねた。ばれいしょでん粉、かんしょでん粉は「普通」が5割程度と最も多いものの、「やや不満」と「不満」を合わせた割合も4割以上となり、満足度は必ずしも高くないことがうかがえる(図17)。不満の理由として、全社が「供給不足」を挙げた。
一方、コーンスターチ、タピオカでん粉では「普通」が7〜8割、「満足」と「やや満足」を合わせた割合が2割程度となり、大きな不満は見られなかった。

イ 化工でん粉
化工でん粉に対する原料確保の評価をアと同様に5段階評価で尋ねた。いずれの化工でん粉とも、「普通」が7〜8割程度で最も多くなっている。「満足」と「やや満足」を合わせた割合は、いずれも2割程度だが、「不満」は1割以下にとどまった(図18)。
一部にある不満の理由は、「国産ばれいしょの供給の不安定さが価格に影響」、「発注リードタイムが長い」、「国内メーカーが少ない」などである。
