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徳之島さとうきび生産振興大会並びに製糖終了感謝デーの開催について

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最終更新日:2017年7月11日

2017年7月

鹿児島事務所 石井 稔

 5月28日(日)、鹿児島県大島郡伊仙町の伊仙町義名山総合体育館において、徳之島さとうきび生産振興大会並びに製糖終了感謝デー(以下「生産振興大会」という)が開催された。
 生産振興大会は、主催が徳之島さとうきび生産対策本部、南西糖業株式会社、共催は奄美群島糖業振興会、あまみ農業協同組合、徳之島きび輸送事業協同組合、南大島農業共済組合で、当日は徳之島3町の生産者、糖業関係者、JA及び行政関係者など約300名が参加した。

 徳之島における平成28/29年期のさとうきび・甘しゃ糖の生産実績については、収穫面積は春植の減少の影響が大きく、前年産から140ヘクタール減少し3587ヘクタールとなった。一方で、平均単収は台風等の気象災害や病害虫被害等が軽微だったことから前年比16.6トン増収の62.0トン/haとなり、原料処理量は22万1000トンと、6年ぶりに20万トン台を回復した。原料の糖度は、前年を0.16度下回る13.87度で、歩留りも前年を0.01度下回る12.66%となり、その結果、産糖量は前年比6700トン増加の2万7900トンと好成績となった。

  当日の大会では、徳之島さとうきび生産対策本部長の高岡秀規徳之島町長が「さとうきびの生産は回復の兆しが見えてきたが、徳之島が取り組むべき生産量は、自然災害に関係なく20万トンと考えている。また、国の制度も変革期を迎えており、以前は増産プロジェクト交付金が交付されていたが、現在は、セーフティネット(害虫の被害や自然災害が起こってから適用となる補助事業)に移行している。しかし、さとうきび生産を堅守するには、セーフティネットの考え方ではなく、被害に強い農業形態や土づくりのための補助事業が必要であり、これを鹿児島県、沖縄県が一体となって国に要望することとしている。徳之島の農業経済の発展のために、農家の皆さまとさとうきびの生産および所得の向上のため、一緒に取り組んでまいりたい。」と生産者に呼びかけた。

  また、来賓のあいさつとして、鹿児島県大島支庁の宝正巳農政普及課長に次いで当機構の宇敷特産業務部長から日頃から当機構の業務運営に際して、ご理解とご協力の謝辞を述べた後、「当機構は、糖価調整制度の実施機関として、さとうきびの生産者や国内産糖製造事業者の皆さまに交付金の交付による支援を行っており、生産者の経営の安定や関連企業の健全な発展を通じ、砂糖の安定的な供給を図っている。さとうきびは徳之島をはじめ、鹿児島県南西諸島において欠くことのできない基幹作物であるとともに、地元の工場で製糖されており地域経済を支える重要な役割を担っている。今後も徳之島におけるさとうきびの増産と地域経済の一層の活性化につながることを期待したい。」と糖価調整制度の周知と生産者の皆さまへ応援メッセージを送った。

宇敷特産業務部長(中央)あいさつ
宇敷特産業務部長(中央)あいさつ

 続いて、平成28/29年期製糖経過報告と題して、南西糖業株式会社の田村順一代表取締役社長から「今年産は、気象災害やメイチュウの被害もなく6年ぶりの水準に回復し 62トン/haと好成績となった。天候に恵まれたことが増産の要因となっている一方で、欠株に対する補植作業、徳之島ダムを活用した灌漑対策、メイチュウの早期防除といった生産者の努力についても好成績につながっており、こうした取り組みに謝辞を申し上げたい。」と報告があった。  また、4年前に原料の不足から2工場を維持するか否か決断を迫られ、固定費の削減、コスト削減などの取り組みを実施した上で、2工場体制としたことを踏まえ、平成25年をさとうきび産業の再構築元年とし、「再構築の3要素として、気象災害があっても(1)収穫面積の回復4000ヘクタール、(2)単収の向上6トン、(3)さとうきびの生産量20万トン、これを達成し、皆さまと一緒に喜びたい。」とビジョンを語った。

田村順一代表取締役社長の今期製糖報告
田村順一代表取締役社長の今期製糖報告

 最後に、「単収の向上には補植が重要であることから、生産者の皆さまに当社独自に製作した補植用の穴あけ器の無償貸し出しや苗を安く販売するなどの取り組みを引き続き行っていくこととしたい。今後も南西糖業は、生産者、関係者の皆さまとともに『きびと共に生きる』。」と決意を表明した。

南西糖業株式会社製作の補植用の穴あけ器の紹介
南西糖業株式会社製作の補植用の穴あけ器の紹介

 続いて、優秀農家表彰として13名(法人含む)、南西糖業株式会社特別表彰として2名が表彰された。

 また、生産技術に関して、鹿児島県農業開発センターの西原悟研究専門員から「水利用による夏植え栽培拡大による生産安定 〜新奨励品種「農林27号」の生育特性について」と題する講演が行われた。講演の概要は以下のとおり。

 1. 背景・目的
 奄美地域においては、平成26年産のさとうきびの収穫面積の24%を占める夏植えは、大規模農家などを中心に作付けされているが、単収は、鹿児島県増産計画目標の79%にとどまり、単収向上が課題となっていた。また、これまで、夏植え及び株出し体系は、「農林8号」などを中心に栽培されているが、これらの品種を上回る多収品種の選定・普及が求められていたところである。

2. 農林27号の特性
 中太茎で「農林8号」より1茎重が重く、新植で「農林8号」より多収である。特に夏植えで多収。 甘蔗糖度は、「農林8号」よりやや高い。

3. 導入のメリット
(1) 経営改善効果
  奄美地域の夏植え栽培の生産性が向上し、生産農家の経営安定につながる。
(2) 労力軽減効果
  大規模農家や作業受託農家などは、春植え栽培では、植え付け作業と収穫作業が重なるため作業が競合する。「農林27号」の導入で夏植え栽培の生産性が安定した場合、労力分散を図ることを可能としている。

 最後に、大会スローガンが宣言され、関係者一体となってさとうきびの増産に向けて取り組んでいくことを確認し、JAあまみの上岡重満代表理事組合長のあいさつをもって閉会した。

 【大会スローガン宣言】 発声:福留 正嗣(天城町糖業振興会)
  •  夏植の植付で、さとうきびの面積を拡大しよう。
  •  水利用、適期肥培管理でさらにさとうきびを増産しよう。
  •  きび共済加入率60%以上を達成しよう。
  •  島の宝、さとうきびを守ろう。

大会スローガンを宣言し来期の生産者の生産意欲の向上を図る
大会スローガンを宣言し来期の生産者の生産意欲の向上を図る

 機構では、砂糖の価格調整制度の周知及び生産者の皆様の理解醸成を図るとともに生産者が安心してさとうきび作りが続けられるよう、今後も交付金の交付業務の適切な運営に努めてまいりたい。

参加者に対して、制度の周知を図るため機構が作成したパネルを展示
参加者に対して、制度の周知を図るため機構が作成したパネルを展示

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