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第49回 天城町農業祭の開催(さとうきび生産改善共励会 表彰式)

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最終更新日:2019年12月4日

鹿児島事務所 石井 稔
 
 令和元年11月23日(土)、鹿児島県奄美群島の1つである徳之島において、第49回天城町農業祭が開催された。
 
 同イベントは、『町民一人ひとりが農業振興に理解を深めながら、町の一体感をつくり、次世代のために希望のもてる農業を目指し、更なる飛躍を願い開催する』ことを目的として、年1回開催されている。 
 森田弘光町長の開会挨拶に続き、当機構庄司副理事長から、本祭の開催に当たり、祝辞が述べられた。この中で庄司副理事長は、「当機構は、国内産農畜産物の生産者の皆様への経営安定対策や、需給調整・価格安定対策などの業務を行っています。このうち砂糖については、糖価調整制度の一環として、輸入される砂糖などから調整金を頂き、これを財源として、生産者や製糖事業者に交付金を交付する業務を行っています。サトウキビは、ここ徳之島を含む南西諸島に欠くことのできない基幹作物であり、地元の工場で製糖されている砂糖の原料として地域経済を支える重要な役割を担っております。当機構としては、各地域において引き続きサトウキビの生産が安定的に行われるよう、交付金交付業務の適正な運用に努力してまいります」と祝辞を述べた。
 その後、公益社団法人鹿児島県糖業振興協会主催のさとうきび生産改善共励会 団体の部及び農家の部優秀賞(農畜産業振興機構理事長賞)を受賞された天城町の(有)南西サービスとサトウキビ・畜産の複合経営者の若山秀也氏に、表彰状が授与された。
 
 (有)南西サービスの自社農場の収穫面積は、5年間で4.2ha拡大(18haから22.2ha)しており、将来的には、40haまで拡大し生産意欲の向上を図っているところである。また、土づくり、肥培管理、株出し管理も積極的に行い、特に、株出し管理については、収穫直後に施肥・株揃えを行い、うね間のハカマについては、中耕の際にすき込んでいる。
 また、自社農場の拡大に加え、作業の受託数も200戸をこえ、ほ場数も1500筆を超える状況になったため、クボタスマートアグリシステム(KSAS)を用いたほ場管理と農作業受委託業務の効率化を図ることとしている。
 一方、若山氏は、サトウキビ作付面積15ha、繁殖牛77頭を肥育する複合経営を行っている。これら複合経営を行うことにより、畜産副産物である堆肥を積極的にほ場へ還元(約4t/10a)することで、土づくりを強化するとともにコスト削減を図っている。また、サトウキビ収穫面積15haに加え、収穫受託面積20haをハーベスタによる収穫を行った上で、直後の株揃え作業の徹底を行うなど生産の安定を図っているところである。このような両者のサトウキビ生産振興に尽力していることなどが評価され、今回の受賞となった。
 
 会場は、徳之島の特産品などの販売や郷土菓子作りの各ブースが並び、(ゆい)シアターや園児たちによる島踊りも披露され、大勢の来場客で賑わった。
 当機構は、引き続き価格調整制度の適切な実施等を通じて、地域の農畜産業の発展に貢献したいと考えている。
 
写真1 祝辞を行う庄司副理事長
写真1 祝辞を行う庄司副理事長
写真2 若山秀也氏への機構理事長賞授与
写真2 若山秀也氏への機構理事長賞授与
写真3 機構理事長賞を受賞した(有)南西サービス(左)と若山秀也氏(右)
写真3 機構理事長賞を受賞した(有)南西サービス(左)と若山秀也氏(右)
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農畜産業振興機構 地方事務所 (担当:鹿児島事務所)
Tel:099-226-4741