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第43回サトウキビ試験成績発表会が開催される

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最終更新日:2016年12月16日

平成28年10月

那覇事務所 青木敬太 

 平成28年10月6日(木)、沖縄県農業研究センター(糸満市)において、沖縄蔗作研究協会の主催により、「第43回サトウキビ試験成績発表会」が開催され、沖縄県内外のサトウキビ研究者や業界関係者など約160名が参加した。同発表会では、県内の各研究機関等で実施されたサトウキビ関連の研究事例の一般発表と、シンポジウムが行われた。
 ※沖縄蔗作研究協会は、サトウキビに関わる技術(品種や栽培、機械等々)に関する研究調査を行い、その発展を図ることを目的とし、昭和48年4月1日から活動しており、「県」、「製糖企業(分蜜糖工業会)」、「生産者(JA)」の三者出資により、活動を行っている。

1.研究事例の発表  
 今回の試験成績発表では、各研究機関等から以下に示す12件の発表があった。
(1) 生育旺盛期における梢頭部の風折抵抗性と茎の物理的および形態的特性との関係
(2) サトウキビとエリアンサスの属間雑種の特性と今後の研究方向(要旨掲載のみ)
(3) 石垣島のサトウキビ生産に影響を及ぼした気象要因の検討
(4) 日伸長速度から見たサトウキビの効果的な潅水時期
(5) 宮古地域におけるサトウキビ「KY99-176(農林31号)」の夏植え栽培に適する植付け時期
(6) 宮古地域におけるサトウキビ「RK97-14」の夏植え栽培に適する植付け時期
(7) イソウロン粒剤の土壌処理によるサトウキビの生育、収量と除草効果
(8) 発生状況から考える黒穂病への対策
(9) さとうきびの発芽改善に関する研究
(10)誘殺灯によるアオドウガネの防除
(11)イネヨトウの交信かく乱剤の処理量低減による交尾阻害効果
(12)サトウキビ機械化体系のダウンサイジングに関する研究
 −GPSデータを基にした南北大東島の収穫機・運搬トラックの挙動解析−
当日の発表会会場
当日の発表会会場
2.シンポジウム
 今回は「機械化一貫体系を前提とした生産体制の再構築」というテーマで開催された。上野正美座長(琉球大学名誉教授・沖縄蔗作研究協会機械化委員長)が進行を行い、会場の参加者からも積極的に質問や意見が出され、全体を通して盛況なものとなった。
 まず、新里良章氏(沖縄県農業研究センター)は、「省エネ型機械を中核とするサトウキビ作担い手の育成」について発表を行い、生産法人や多量生産農家の経営安定化には省力化によって作業時間を短縮させ、燃料消費量を抑えた省エネ機械技術の確立が重要であると述べた。
 次に、各地の取り組み事例として、吉永博之氏(球美開発)から「久米島町における球美開発の役割と課題」について発表を行い、久米島製糖株式会社が関連会社として球美開発を設立した経緯や同社の受託作業やさとうきび生産の状況について報告した。
 続いて、村山盛敏氏(沖縄県南部農業改良普及センター)は、「農作業受委託マッチングシステム」について発表を行い、さとうきびの安定的な生産と受委託体制の効率化・省力化を図ることを目的として、平成27年から導入が開始されたさとうきび受委託管理システムについて紹介した。
 最後に、嘉数怜氏(沖縄県農林水産部)は、「広義・広域的な担い手」に向けた取り組みについて発表を行い、生産法人に対するアンケート調査の結果を報告した。
 
 沖縄県のさとうきび生産では、労働力不足の解消のためにさとうきび生産の機械化一貫体系の確立に向けた取り組みが行われてきた。今回の一般発表で紹介された様々な研究成果やシンポジウムでの議論がこれからのさとうきび生産につながっていくことを期待する。
発表の様子
発表の様子
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 那覇事務所 (担当:那覇事務所)
Tel:098-866-1033