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第83回沖縄県さとうきび育種委員会(秋期)が開催された

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最終更新日:2017年12月25日

平成29年12月

那覇事務所 岡 久季

 11月21日(火)と22日(水)の2日間、沖縄蔗作研究協会、沖縄県農業研究センターの共催で第83回沖縄県さとうきび育種委員会(秋期)が開催された。

 育種とは改良品種を作り出すことであり、さとうきびの場合、1つの系統(品種候補)を新たな品種として登録するために、毎年作り出される約6万の系統から6段階の試験を経て選抜している。新品種は、沖縄県の各地域に適したものである必要があり、長年に渡って栽培されるものであることから、選抜は十分な時間をかけて慎重に行うこととなる。この期間は最短でも11年掛かるが、試験の結果、いずれの系統も品種登録にまで至らず全て淘汰されてしまうこともある。

 この育種委員会は、各研究機関や各地域の製糖工場のさとうきび育種担当者などが一堂に会して、沖縄県内の地域、島々に適するさとうきび品種を選定するため検討および情報交換を行うもので、毎年、春と秋に開かれている。今回は、約60名の関係者が参加し、初日にうるま市で現地視察が行われ、2日目に沖縄県農業研究センター本所(沖縄県糸満市)で成績検討会が行われた。

 成績検討会では、はじめに沖縄県農業研究センターの各試験地の担当者から、それぞれの地区における日照時間、気温、降水量およびさとうきびの生育状況について説明があり、各製糖工場の担当者から、収量の予想や操業予定の報告があった。今回の特徴的な事項として、宮古島での台風18号による被害や、南大東島での梅雨明け後の干ばつが報告された。

 続いて、さとうきびの各系統を評価するため、選抜試験の最終段階である奨励品種決定調査の現地適応性検定試験(各製糖工場)の結果について検討が行われた。各試験地と製糖工場の担当者は各系統を、春植、夏植、株出しの3つの作型に分けて試験栽培を行い、茎数、茎長、茎径、ほ場ブリックス、風折茎率などの評価項目に加え、発芽率や耐病虫害抵抗性などを加味して4段階(◎特に有望、○有望、△要検討または評価保留、×淘汰)で評価を行う。同じ系統でも試験地によって評価が異なるケースはよく見られるが、今回の報告では茎数の多い「RK10-29」、伸張性に優れた「RK10-33」、甘蔗糖度が高い「RK10-1007」が各担当者から高い評価を受けていた。

当日の会場内
当日の会場内

成績検討会の様子
成績検討会の様子

 育種委員会で検討された系統のうち、特に有望なものが、協議を経て奨励品種候補として選ばれる。さとうきび生産者や糖業関係者のためにも、増産につながるような新品種の研究、開発が今後も期待される。来年2月下旬に開催予定である次回の育種委員会(春期)での最終的な試験結果報告にも注目したい。
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農畜産業振興機構 地方事務所 (担当:那覇事務所)
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