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子どもたちに実験などを通じて砂糖・てん菜をPR −『わくわく夏休み子ども見学デー』−(札幌市)

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最終更新日:2016年9月2日

平成28年9月

札幌事務所 黒澤和寛
 
 当事務所は、平成28年7月28日(木)、29日(金)の2日間、札幌市にある林野庁北海道森林管理局の庁舎内で開催された「わくわく夏休み子ども見学デー」(主催:農林水産省北海道農政事務所、林野庁北海道森林管理局)において、子どもたちやその保護者を対象として砂糖の価格調整制度の役割や必要性、砂糖の特性などについて学んでもらおうと、「砂糖のひみつ」と題した体験型講座(以下「ミニ講座」)を実施した。
 今回で5回目となる本見学デーは、多岐に渡る農・林・水産業の取組を紹介するとともに、普段経験できないさまざまな体験や物作りを通じて、農林水産業の役割や国の施策について理解を深めてもらうことを目的に開催されており、両日とも天候が悪いなか、子どもとその保護者合わせて2日間延べ300名を超える参加があった。
体験コーナーの様子
体験コーナーの様子
 ミニ講座では、あらかじめ用意したてん菜の模型等を使いながら、「てん菜」は砂糖の原料であり、北海道農業の基幹作物の1つであることや砂糖の種類と製造工程等について、小学生の子どもたちにも理解できるようパンフレットなどを使いながら分かりやすく説明した。
 その後、砂糖で割れにくいシャボン玉を作る実験を実演したりし、その理由や砂糖の特性などについて学んでもらったのち、わた菓子作り体験を行った。
砂糖について説明する様子
砂糖について説明する様子
 実験でシャボン玉を手の上で弾ませると子どもたちから大きな歓声が上がり、それを自分たちでもやってみると、更に感動した様子であった。シャボン玉液に砂糖を加えるという単純なことではあるが、砂糖のもつ特性を実体験してもらうことができた。
 わた菓子作り体験では、真剣な様子で棒をくるくると回してわたを集めていたが、わた菓子が完成してそれを食べた時には顔をほころばせていたのが印象的であった。
 普段、砂糖だけを食べることはあまりないと思われるので、あらためて砂糖のもつ「甘み」を体験してもらえたのではないだろうか。

 ミニ講座終了後、参加した子どもたちからは「とても勉強になった」「とても楽しかった」「家に帰ってからやってみようと思った」といった感想が聞かれたほか、保護者からも「てん菜を初めて見た」「親子ともども勉強になった」「割れにくいシャボン玉に使う砂糖はどんな種類でもよいのか」といった感想等が寄せられ、保護者にとっても関心が高かったことがうかがわれた。
わた菓子作り体験をする子どもたち
わた菓子作り体験をする子どもたち
 また、ミニ講座の合間を利用して、保護者を対象に砂糖の価格調整制度の説明を行い、その理解度を把握するためのアンケートも実施した。
 その結果は、以下の通り。

 回答者は、40歳代が最も多く、次いで30歳代となっている。

 ミニ講座に参加して砂糖の価格調整制度への理解が深まったかを尋ねたところ、「たいへん深まった」が46%、「ある程度深まった」が44%という結果であり、参加者の9割の方々の理解が深まったという結果が得られた。

 また、砂糖に対するイメージとしては以下のような結果が得られた。(複数回答含む)
砂糖に対するイメージ
 最も回答が多かったのは、「虫歯の原因」(回答数:34)、次いで「脳や体のエネルギー源」(同:32)、「料理に必要な調味料」(同:32)であった。
 4番目に多かったのは、「食べると太る」(同:27)、次いで「脳や体の疲労回復効果」(同:23)、「北海道農業に欠かせない作物」(同:23)となっている。  砂糖に対する誤解やマイナスなイメージである「虫歯の原因」と「食べると太る」が上位に入っていることから、今後、子育て世代へのマイナスイメージを払拭する取組を推進する必要があると思われる。
 ミニ講座に対しては、「普段何気なく使っている砂糖のことを考える時間ができてよかった」「てん菜からも砂糖ができることは知らなかった。良い勉強になった」などの感想が寄せられた。

 今後もこのようなイベントの場を積極的に活用して、子育て世代に対して砂糖の正しい知識の啓蒙を図るとともに、砂糖の価格調整制度の理解浸透に関する取組についても引き続き尽力していきたい。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 地方事務所 (担当:札幌事務所)
Tel:011-221-0786