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でん粉の国内需給

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最終更新日:2023年12月11日

でん粉の国内需給

2023年12月

調査情報部

1 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、でん粉に関して適切な価格調整を図るため、半期ごとにでん粉の需給見通しを公表している。9月に公表したでん粉の需給見通しの概要は、次の通り(詳細は2023年11月号参照)。
 






 
1

2 輸入動向

【タピオカでん粉の輸入動向】
9月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2023年9月のタピオカでん粉の輸入量は、6968トン(前年同月比51.3%減、前月比39.2%減)と、前年同月から大幅に減少した(図1)。

 輸入先はタイ、台湾、ベトナムおよびブラジルで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 タイ         6956トン
  (前年同月比50.5%減、前月比39.2%減)
 台湾                  7トン
  (同2.1倍、前月輸入実績なし)
 ベトナム          2トン
  (同99.1%減、前月比67.9%減)
 ブラジル         2トン
  (前年同月輸入実績なし、同66.9%減)





 2023年9月の1トン当たりの輸入価格は、8万3913円(前年同月比0.8%高、前月比2.8%高)と、前年同月をわずかに上回った(図2)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ         8万3452円
  (前年同月比0.3%高、前月比2.6%高)
 台湾       33万9827円
  (同16.0%安、前月輸入実績なし)
 ベトナム     40万6809円
  (同5.0倍、前月比2.3倍)
 ブラジル    39万3333円
  (前年同月輸入実績なし、同22.8%安)
 

2

【サゴでん粉の輸入動向】
9月の輸入量は前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2023年9月のサゴでん粉の輸入量は、1242トン(前年同月比41.4%減、前月比24.6%減)と、前年同月から大幅に減少した(図3)。

 輸入先はマレーシアのみで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 マレーシア          1242トン
  (前年同月比41.4%減、前月比24.6%減)





 2023年9月の1トン当たりの輸入価格は、12万418円(前年同月比22.2%高、前月比1.6%安)と、前年同月を大幅に上回った(図4)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 マレーシア     12万418円
  (前年同月比22.2%高、前月比1.6%安)
 

3

【ばれいしょでん粉の輸入動向】
9月の輸入量は前年同月からやや減少
 
財務省「貿易統計」によると、2023年9月のばれいしょでん粉の輸入量は1340トン(前年同月比3.2%減、前月比4.7%増)と、前年同月からやや減少した(図5)。

 輸入先はドイツおよびデンマークで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 ドイツ        1100トン
  (前年同月比2.0%減、前月比47.1%増)
 デンマーク      240トン
  (同3.0倍、同26.8%減)





 2023年9月の1トン当たりの輸入価格は、14万1151円(前年同月比21.9%高、前月比0.5%高)と、前年同月を大幅に上回った(図6)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 ドイツ              13万8970円
  (前年同月比19.8%高、前月比2.3%高)
 デンマーク         15万1150円
  (同42.8%高、同1.7%高)
 

4

【でん粉誘導体の輸入動向】
9月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2023年9月のでん粉誘導体の輸入量は、3万5486トン(前年同月比19.4%増、前月比19.3%増)と、前年同月から大幅に増加した(図7)。

 でん粉誘導体の輸入先は17カ国・地域で、最大の輸入先はタイであった。主要輸入先からの輸入量は次の通りで、タイが輸入量の約7割を占めており、次いでデンマーク、ベトナムとなっている(表3)。
 



 


 2023年9月の1トン当たりの輸入価格は、15万2478円(前年同月比8.7%高、前月比3.9%高)と、前年同月をかなりの程度上回った。
 

5

【デキストリンの輸入動向】
9月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2023年9月のデキストリンの輸入量は、788トン(前年同月比41.4%減、前月比44.8%減)と、前年同月から大幅に減少した(図8)。

 デキストリンの輸入先は7カ国・地域で、輸入量は上位輸入先の数量および各国のシェアも含め、月ごとの変動が大きい。

 上位輸入先からの輸入量は次の通りで、タイおよびベトナムで輸入量の約8割を占めている(表4)。
 




 2023年9月の1トン当たりの輸入価格は、21万6295円(前年同月比35.2%高、前月比5.8%安)と、前年同月を大幅に上回った。
 

6

【コーンスターチ用トウモロコシの輸入動向】
9月の輸入量は前年同月からかなり大きく増加
 
財務省「貿易統計」によると、2023年9月のコーンスターチ用トウモロコシの輸入量は、32万2123トン(前年同月比12.2%増、前月比31.1%増)となり、前年同月からかなり大きく増加した(図9)。

 輸入先は、米国、南アフリカおよびブラジルで、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 米国              19万7228トン
  (前年同月比10.0%減、前月同)
 南アフリカ        7万5690トン
  (同19.1%増、同98.5%増)
 ブラジル          4万9205トン
  (同11.0倍、同5.7倍)


 2023年9月の1トン当たりの輸入価格は、4万8976円(前年同月比16.4%安、前月比0.1%安)と、前年同月を大幅に下回った。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 米国                 5万573円
  (前年同月比15.3%安、前月比3.1%高)
 南アフリカ          4万7881円
  (同13.4%安、同3.1%安)
 ブラジル           4万4263円
  (同10.7%安、同6.2%安)
 

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