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鹿児島きもつき農協新西南でん粉工場の開設について

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最終更新日:2010年3月6日

でん粉情報

[2009年10月]

【生産地から】

鹿児島事務所


 このほど鹿児島県内において、かんしょでん粉工場が新たに開設された。開設されたのは、鹿児島きもつき農業協同組合新西南でん粉工場で、同工場は、 肝属 きもつき 地区及び 曽於 そお 地区におけるでん粉原料用甘しょの安定生産と生産農家の経営安定を図るため、付加価値の高い加工食品向けに対応した製造技術の導入や安全性の確保、製造工程管理が可能な最新式の合理的でん粉工場として新たに整備されたもので、10月1日から操業が開始された。

 同工場は、鹿児島きもつき農協とそお鹿児島農協が所有していた3工場(鹿児島きもつき農協 祓川 はらいがわ 工場、同農協西南工場、そお鹿児島農協大隅工場)の原料および機能集約を図ったもので、鹿児島きもつき農協西南でん粉工場の既存の敷地内に整備されたものである。

 運営主体は、鹿児島きもつき農協で、同工場の運営管理を行い、原料の生産・集荷は、鹿児島きもつき農協及びそお鹿児島農協の2農協、また、でん粉製品の販売は、鹿児島きもつき農協、鹿児島県経済連及び全農が行うことになっている。

 同工場の建設については、農林水産省の「国内産糖・いもでん粉供給円滑化事業」が活用され、経費の1/2が補助されている。

 同工場では年間20,000トンの原料が処理され、約6,000トンのでん粉を製造する見込みである。製品については、全量食品向けに販売される予定である。

 同工場では、品質向上のために製造工程では従来の生粉溜めは使わず、受け入れた原料を全て屋内で精製処理し、同時乾燥による製造を行う。それらの製造ラインについては、中央制御室による集中管理が行われている。


図1 10月から稼動した新西南工場

図2 精製設備として更新されたノズルセパレーター

図3 原料の受入から、製造ラインを集中管理する中央制御室