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2011年春季の中国の長江中下流域の干ばつについて

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最終更新日:2011年5月31日

中国気象局によれば、今年に入ってから中国の長江の中下流域に位置する湖北省、湖南省、江西省、安徽省、江蘇省、浙江省、上海市の6省1市を中心に、深刻な干ばつが発生している。

 

表1 今年3月1日から5月27日までの各地の気象

 

降水量(mm)

歴代(位)

無降水日数(日)

歴代(位)

6省1市平均

193.7

1

57.7

1

上海市

120.6

2

65.0

2

江蘇省

104.0

2

73.8

2

浙江省

176.8

1

52.8

2

安徽省

148.2

1

68.7

1

江西省

305.2

1

47.6

1

湖南省

251.9

1

47.3

4

湖北省

148.4

1

63.9

1

資料:中国気象局

注:歴代は1951年以降のデータとの比較。降水量は少ない年、無降水日数は多い日で計算

図1 長江中下流の干ばつの状況
 国家水害干害対策本部による5月18日までの集計結果によると、干ばつの被害を受けた耕地は654万ha(9812万ムー。1ha=15ムーで計算)、作物の被害面積は220万ha(3300万ムー)、飲用水を確保することが困難な大型家畜は318万頭と発表されている。
 同地域は中国におけるコメの主要産地であり、作柄が懸念されている。また、小麦(収穫時期は6月)の産地である安徽省や江蘇省が含まれており、一部小麦需給への影響についても注視する必要があると思われる。
表2 中国の耕地面積(2009年)
【平石康久 平成23年5月31日発】
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