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米国:2011年の食品に係る消費者物価指数は、全体では前月同も牛肉および卵で前月から上方修正

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最終更新日:2011年9月27日

 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)が毎月公表している食品の消費者物価指数(CPI)の見通しによると、9月23日時点において、2011年の米国食品全体のCPIは前年を3.0〜4.0%、食品全体のうち、外食は同3.0〜4.0%、家計消費は同3.5〜4.5%上回ると予測されている。なお、これら予測値はいずれも前月から据え置かれている。2009年〜2010年における食料品価格の高騰は比較的弱いものであったが、2011年は農産物およびエネルギーの価格高騰と世界の食料需要の増大とがあいまって、食料品価格は上昇しており、CPIを押し上げることとなっている。
 家計消費のCPIについては、全ての品目で前年を上回っている。このうち、牛肉は、肉用牛の産地である南部地域が深刻な干ばつに見舞われ、今後の肉用牛生産の減少が見込まれることなどから、前月公表の同7.0〜8.0%の上昇から上方修正され、同8.0〜9.0%の上昇となった。一方で、豚肉および鶏肉はそれぞれ、前月据え置きの同6.5〜7.5%、2.5〜3.5%上昇となった。また、牛乳・乳製品についても、堅調な国内需要を反映して、前月据え置きの同5.0〜6.0%の上昇となった。
 また、卵については、飼料価格の高騰などを受け、採卵鶏の飼養羽数が減少傾向にあることから、前月公表の同4.5〜5.5%の上昇から上方修正され、同5.0〜6.0%の上昇となった。
2012年の食品全体のCPIの上昇についてUSDA/ERSは、前年比2.5〜3.5%の上昇と、前年と比べると弱まるものの、過去20年の平均をわずかに上回ると予測している。また、食品全体のうち、外食は同2.0〜3.0%、家計消費は同3.0〜4.0%上回ると予測されている。なお、これらはいずれも前月公表の数値から据え置かれている。家計消費のうち品目別では、卵について採卵鶏の減少に伴い上方修正された。
 なお、2012年のCPIについては、今後の天候状況や燃料価格の動向などに伴い修正される。
米国CPI
【前田 絵梨 平成23年9月27日発】
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