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中国の消費者物価指数、食品価格の影響が持続 (中国)

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最終更新日:2013年3月15日

 中国国家統計局は、2013年2月の消費者物価指数(CPI)が、食品価格上昇等の要因により、前年同月比で3.2%上昇したことを発表した。
 昨年は、需要期である春節(旧正月)が1月であったこともあって、2013年1月のCPIは、前年同月比で2.0%の上昇となったものの、本年2月は、需要期明けとなる昨年2月との比較となった結果、上昇幅が1.2ポイント拡大し、2012年6月以降、9か月ぶりに3%を上回る状況となった。
 特徴としては、春節需要を背景に、2月の食品価格指数は同6.0%と上昇し、1月の2.9%より3.1ポイント上昇した点が挙げられる。食品の上昇幅は、CPIを1.98ポイント上昇させるもので、肉類および食肉加工品については、豚肉価格が▲1.0%と、1月より下落幅が縮小したとともに、牛肉が34.6%上昇するなど、肉類全般で5.3%上昇した。また、野菜や果実等の生鮮物も上昇基調にあり、生鮮野菜は10.0%、生鮮果実は3.7%とそれぞれ上昇した。
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 一方、前月比でみると、CPIが1.1%の上昇となったのに対し、食品は2.7%上昇し、1月との比較では0.1%下落したものの、依然、食品価格は上昇基調にあることがわかる。しかし、豚肉や生鮮野菜など、上昇幅は縮小されていることから、1月に国務院から農産品の流通効率向上のために発出された総合対策方案が一定の効果を現しているものと考えられ、2月の春節需要を過ぎて、3月以降は食品価格もだんだんと落ち着いてくるものと考えられる。
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 ただ、牛肉価格は、飼料価格高騰などによる生産コストの上昇や需要の増加などを背景に、2010年7月以降、31カ月連続して上昇しており、2月の全国牛肉卸売価格は50.2元(753円:1元=15円))となった。今後、牛肉価格においては、この傾向が持続されるのか注目される。
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【山ア 博之 平成25年3月15日発】
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