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マイコプラズマ・ボビス感染拡大を受け全農場で生乳検査を実施(NZ)

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 ニュージーランド第一次産業省(MPI)は1月12日、マイコプラズマ・ボビス(Mycoplasma Bovis)感染牛が北島の酪農場からも発見されたことを受け、これまで南島の一部地域のみで行われていた生乳検査について、国内の全ての酪農場を対象に、2月以降順次実施すると発表した。

 MPIは、全ての酪農場から、通常の集乳時に提出されるバルク生乳のサンプル1点と、乳房炎などにより通常は集乳できずに処分される生乳(discard milk)のサンプル2点、計3点の提出を求めるとしている。サンプルの採取から検査完了には、10〜14日程度を要するとみられる。
 処分される生乳の提出についてMPIは、病気による免疫力の低下でマイコプラズマ・ボビスに感染しやすい乳用牛の検査を重点的に行うことで、監視体制の強化につながるとしている。
 現地報道によると、酪農家団体は、マイコプラズマ・ボビスの感染実態把握のため、以前から全国規模での検査を政府に働きかけてきたこともあり、今回のMPIの決定を支持している。

 ニュージーランドでは、2017年7月25日に、マイコプラズマ・ボビスの乳用牛への国内初の感染が南島で確認された。12月には北島でも確認され、感染が確認された農場は、南島と北島を併せて14農場となった。なお、感染牛については、現在、殺処分が進められている。関連情報は、以下のURLを参照されたい。
【竹谷 亮佑 平成30年1月15日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
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