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欧州企業、持続可能な社会の実現に向けた環境問題への取り組みが進展

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 2019年12月1日に発足した新欧州委員会が、新体制の最優先課題の一つとして、持続可能な社会にすることを目標とした環境対策をまとめた「欧州グリーンディール」を掲げたことなどを受け、欧州の畜産関連企業でも環境問題への取り組みが進展している。
 なお、同対策は、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ(気候中立)とすることを目標とし、関連法の確立などを行うこととし、生態系や生物多様性の維持・再生などあらゆる分野を対象にして策定されている。

フリースランドカンピーナ(オランダ)

 オランダ最大手の乳業フリースランドカンピーナは1月22日、欧州で同社製品の容器に付属する1億本以上のストローを、1年以内に全て持続可能な紙製のものに置き換えるとのプレスリリースを行った。
 欧州連合(EU)は2021年までに使い捨てプラスチック製品の流通を法律で禁止することとしているが、今回の対応はそれに先んじた対応となる。同社は既に再生可能なチーズ用包装の導入を発表(注)しており、環境負荷の軽減に向けた取り組みを一層進めている。
 同社の開発担当者はプレスリリースの中で、曲げることができ、衛生的で、使用時に急に軟化しない上、環境で自然分解される丈夫な紙ストローの開発は容易ではなく、多くのテストを重ねて成功した結果であると述べた。同社は、EUにおける持続可能性を目指す取り組みをけん引したいとし、欧州内の他、香港の一部同社ブランドでも置き換えを進める。同社によれば、対象となるのは、1億4200万本のプラスチックストローで、長さ2万3000キロメートル以上、重量5万7000キログラムになるという。なお、同社によれば、ストローの包装については、適当な代替品がないため、プラスチック製を使うものの、代替品が見つかり次第、置き換える予定としている。 

ネスレ(スイス)

 世界最大手の食品飲料メーカーであるネスレは1月16日、持続可能性への取り組みとして、食品包装の再生プラスチックへの移行などを進めるため、最大20億スイスフラン(2260億円。1スイスフラン=113円)の投資を行うとのプレスリリースを行った。
 同社は、食品の品質と安全性が最重要事項である中で包装は重要な役割を果たすとした上で、全ての自社包装を2025年までに再生または再利用可能なものにするとした。そのため、15億スイスフラン(1695億円)以上を投資し、食品用として最大200万トンの再生プラスチックを調達するとともに、新素材など包装技術の開発に係る自社研究の他、これらに取り組むスタートアップ企業に投資するため2億5000万スイスフラン(282億5000万円)のベンチャーキャピタルファンド(高い成長性が見込まれる未公開企業に投資するファンド)を立ち上げるとしている。これら二つの取り組みにより、2050 年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにするという目標に貢献するとした。
 同社のCEO(最高経営責任者)はプレスリリースの中で、一切のプラスチックを自然界に廃棄してはいけないとし、プラスチック使用量を最小限に抑えるとともに、廃棄物を回収し再利用することで、より多くのプラスチックを再生可能にしたいとしている。そのようにして、食品包装用の再生プラスチックの市場拡大、技術面の強化に積極的に取り組むとしている。
 
 

参考

【調査情報部 令和2年2月7日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-8527



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