2022年のいも類などの生産統計を発表（中国）

　中国国家統計局は12月12日、2022年の全国穀物生産統計を発表した。これによると、22年の穀物全体の生産量は6億8653万トン（前年比0.5％増）と過去最高を記録した。近年の穀物生産量は着実に増加しており、8年連続で6億5000万トン以上を記録することになった。国家統計局は、22年は新型コロナウイルス感染症の影響に加え、高温・干ばつや豪雨などの天候の影響を受けつつも、政府の生産支援により増産を維持できたとしている。
　穀物全体では増産となったが、ばれいしょやさつまいもなどが含まれるいも類^（注）を見ると、作付面積は719万ヘクタール（前年比2.0％減、15万ヘクタール減）、単収は1ヘクタール当たり4.1トン（同0.2％減、同6キログラム減）といずれも減少した。この結果、生産量は2977万トン（同2.2％減、66万トン減）となり、近年拡大傾向にあった作付け規模は縮小に転じた。
　この要因として、農地面積が限られる中で、22年は大豆生産の拡大を進めたことが少なからず影響したとみられている。中国政府は、輸入量が拡大する大豆について、国内生産を高める取り組みを進めており、いも類以外にもトウモロコシや小麦の作付面積は、いずれも前年比減となっている。
　なお、トウモロコシをはじめとした、いも類以外の主要穀物の生産状況は、海外情報「2022年の全国穀物生産統計を発表（中国）」を参照されたい。
 
注：中国の穀物生産統計には、いも類も含まれている。