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欧州委員会の2026年見通し、生乳は増産、豚肉は前年並み、牛肉は減産の予測(EU)

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 欧州委員会は7月6日、EUの農畜産物短期需給見通しを公表した。これによれば、2026年の畜産物の生産量は、生乳は前年比1.6%増、牛肉は同2.2%減、豚肉は同0.3%増、家きん肉は同1.4%増と予測される。

生乳・乳製品 〜生乳出荷量は前年を上回り、増産分はチーズ、ホエイ、バター、脱脂粉乳へ〜

 2025年の生乳出荷量は、堅調な乳価、好天による牧草の良好な生育状況、安定した飼料の品質と供給などにより、前年比1.8%増の1億4890万トンと見込まれる(表1)。26年も生乳生産は好調さを維持し、同年1月〜4月の生乳出荷量が前年同期を約4%上回って推移していることを受け、26年の同出荷量は前年を1.7%上回る1億5150万トンと予測される。この数値は、春に公表された前回の短期需給見通し(注)(前年比0.2%増)から上方修正された。一方、懸念材料としては、肥料費や燃料費など生産コストの増加が挙げられ、26年下半期の生乳生産に影響を与える可能性が指摘されている。
 
(注)春に公表された前回の短期需給見通しは、海外情報「欧州委員会の2026年生産見通し、生乳は前年並み、牛肉と豚肉は減産の予測(EU)」をご参照ください。
表1
 生乳出荷量の増加分は、需要が堅調なチーズ、ホエイ、バターおよび脱脂粉乳に仕向けられ、この結果、26年の乳製品生産量は、チーズが前年比1.8%増の1158万2700トン、ホエイが同1.4%増の212万8400トン、バターが同5.0%増の259万8300トン、脱脂粉乳が同6.9%増の165万5900トンと増産が予測される(表2・表3)。いずれも前回の見通し(それぞれ前年比で0.7%増、0.7%増、0.3%増、0.3%増)から上方修正された。一方、飲用乳や全粉乳は減産が予測される。
 チーズの生産量は増加するものの、域内消費が堅調であることから、26年のチーズ輸出量は前年比0.5%増の142万9400トンとわずかな伸びにとどまると見込まれる。一方、同年のホエイ輸出量は、高タンパク質製品への世界的な需要の高まりを受け、同1.7%増の76万8000トンと予測される。
表2
 バターについては、域内消費量が堅調(前年比6.4%増)であるものの、生産量と輸入量の増加がこれを補い、さらにEU産バターの価格競争力の回復を受け、26年の輸出量は同5.0%増の28万1500トンと予測される。脱脂粉乳の同年の輸出量も同5.0%増の83万7000トンと増加が予測される。
表3

食肉 〜牛肉は減産が続き、豚肉は前年並みも輸出は微減〜

 2026年の牛肉生産量は、環境規制の厳格化などを背景とした繁殖雌牛頭数の減少から、前年比2.2%減の624万9500トン(枝肉重量ベース、以下同じ)と予測される(表4)。この減産により、輸入量は同12.0%増の46万8800トンと予測される。同年の輸出量は、供給が限られ、それに伴いEU産牛肉が高価となっている(図)ため、同12.0%減の43万9500トンとかなり大きな減少が予測される。
 26年の豚肉生産量は、(1)25年12月時点における母豚頭数が前年比0.6%増であったこと、(2)26年1月から2月における主要生産国の生産量が前年同期比0.2%増であったこと、を踏まえ、前回の見通し(前年比1.0%減)から上方修正され、前年比0.3%増の2209万9100トンと前年並みの水準が予測される。一方、同年の輸出量は、中国からのアンチダンピング関税賦課やアジア市場におけるブラジル産豚肉との競合などを背景に同0.5%減の296万7800トンと減少が予測される。
 26年の家きん肉生産量は、価格面での優位性などを背景とした域内での堅調な需要から、同1.4%増の1468万7000トンと予測される。
図
表4
【国際情報グループ 令和8年7月10日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際情報グループ)
Tel:03-3583-9532