畜産 畜産分野の各種業務の情報、情報誌「畜産の情報」の記事、統計資料など

ホーム > 畜産 > 畜産の情報 > 対米生体豚輸出が増加傾向で推移する一方、豚肉輸出はやや減少

海外需給【豚肉/カナダ】畜産の情報 2026年9月号

対米生体豚輸出が増加傾向で推移する一方、豚肉輸出はやや減少

印刷ページ
26年6月の豚と畜頭数は前年同月比1.1%増
 カナダ農務・農産食品省(AAFC)によると、2026年6月の豚と畜頭数は、212万4000頭(前年同月比1.1%増)とわずかに増加した(図1)。牛肉需給のひっ迫を背景とした牛肉価格の高騰が続く中、相対的に手頃な価格で購入できる豚肉への需要が堅調に推移しており、豚肉市場を下支えしている。
 

 
26年6月の肥育豚価格、前年同月比9.1%減も堅調に推移
 AAFCによると、2026年6月の肥育豚価格は、100キログラム当たり262カナダドル(1キログラム当たり305円:1カナダドル=116.27円(注1)、前年同月比9.1%減)とかなりの程度下落した(図2)。これは、25年夏場にかけて高値で推移した米国の肥育豚価格に連動した(注2)ことに加え、カナダドル安を背景に価格が高騰した前年の反動によるものである。なお、同省は、26年は引き続き需要が堅調に推移しており、飼料価格も抑えられていることから、豚肉生産は好調であるとしている。

(注1)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年7月末TTS相場。
(注2)カナダの肥育豚価格は一般的に、米国の肥育豚価格に基づいて算定されるため、同価格の変動による影響を受ける。詳細については、『畜産の情報』2019年11月号「カナダ豚肉産業にみる多様性と肥育豚価格の算定方式をめぐる議論(https://www.alic.go.jp/joho-c/joho05_000834.html)」をご参照ください。

 
 
 
26年1〜5月の対米生体豚輸出は前年同期比8.5%増
 カナダ統計局(Statistics Canada)によると、2026年5月のカナダから米国への生体豚輸出頭数は、59万頭(前年同月比0.3%減)と前年同月並みとなった(図3)。一方、26年1〜5月の累計では、前年同期比8.5%増とかなりの程度増加した。増加した背景には、中国向け輸出減少などによる国内供給過剰に加え、カナダ国内の処理能力の限界や米国内における強い豚肉需要がある。
 


 
26年5月の豚肉輸出量、前年同月比2.9%減
 カナダ統計局によると、2026年5月の豚肉輸出量は8万8968トン(製品重量ベース、前年同月比2.9%減)とわずかに減少し、同年1〜5月の累計では43万8173トン(前年同期比3.2%減)とやや減少した(表)。
 5月の輸出量を輸出先別に見ると、最大の輸出先である日本向けは2万5557トン(前年同月比11.7%減)とかなり大きく減少した一方で、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)下である米国およびメキシコ向けは、2万5160トン(同17.2%増)、1万5353トン(同24.3%増)といずれも大幅に伸びている。
 
(調査情報部)