26年5月の豚肉生産量は前年同月比3.5%減
欧州委員会によると、2026年5月の豚肉生産量(EU27カ国)は171万3000トン(前年同月比3.5%減)となり、前年同月をやや下回った(図1、表1)。1頭当たりの枝肉重量が97.21キログラム(同0.5%増)とわずかに増加した一方、豚と畜頭数が1763万頭(同3.9%減)とやや下回ったことが生産量の減少につながった。主要生産国では、ポーランドを除いて減少した。
26年累計(1〜5月)の生産量は931万4000トン(前年同期比1.1%増)と、第1四半期の生産が好調であったことからわずかに増加しているものの、5月下旬以降、断続的に観測されている熱波により肥育豚の増体に悪影響が生じており、夏季にかけて生産量は減少傾向で推移するものとみられている
(注1)。また、高温による受胎率の低下が、今後の生産量に及ぼす影響も懸念される。
(注1)詳細については、海外情報「欧州の熱波および干ばつで穀物は減産、物流や飼料供給にも影響(EU)」(https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_004422.html)をご参照ください。
26年7月の豚枝肉卸売価格は前年同月を大幅に下回る
欧州委員会によると、2026年7月の豚枝肉卸売価格(EU27カ国)は、1キログラム当たり1.51ユーロ(282円:1ユーロ=187.00円
(注2)、前年同月比26.1%安)と、前年同月を大幅に下回った(図2)。
この背景として、熱波による影響が一部に表れているものの、生産性が引き続き向上していることや、アフリカ豚熱(ASF)発生に伴う他国の輸入制限措置などの影響により、域内の豚肉供給が増加している一方、需要は低迷していることが挙げられている。また、その結果として、在庫水準が高いことも影響しているとの指摘がなされている。
(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年8月末TTS相場。
26年6月の豚肉輸出量は前年同月比5.6%増
欧州委員会によると、2026年6月のEU域外への豚肉輸出量(EU27カ国)は、16万3797トン(前年同月比5.6%増)とやや増加した(表2)。
アンチダンピング課税の影響が続く中国向け(同35.0%減)、ASF発生に伴うスペインからの輸入停止措置が継続されている日本向け(同10.2%減)などの主要輸出先向けの減少が続いている。一方、自国での家畜疾病の影響などにより生産量が減少している韓国向け(同55.7%増)は、スペインやドイツからの輸出が増加している。
(調査情報部)