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国内需給

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最終更新日:2010年5月11日

国内需給

2010年3月

調査情報部・特産調整部

1 国内の需給構造

 2009年12月に農林水産省から公表された「平成21砂糖年度における砂糖の需給見通し」によれば、てん菜については、作付面積が前年産に比べて約1500ヘクタール(△2.3%)減少して約6万4000ヘクタールとなり、また、生育初期に一部地域で霜害や風害が発生したことに加え、その後も低温・多雨・日照不足により一部に湿害が発生したことから、産糖量は639千トン(前年比△11.7%、△85千トン)と見込まれる。また、供給量は前年度からの繰り越し分を含み683千トン(前年同)と見込まれる。

 さとうきびについては、増産プロジェクトによる株出し推進の取組等により、収穫面積が前年産に比べて約800ヘクタール(+3.8%)増加した。生育は、一部地域で干ばつによる生育不良や台風による折損、潮害などの被害が見られたものの、総じて天候に恵まれ生育が概ね順調に推移していることから、産糖量は175千トン(豊作であった前年比では△10.7%、△21千トン)と見込まれる。

 この結果、国産分みつ糖供給量は850千トンと見込まれる。

 砂糖の輸入量は、消費量の見通し、国内産糖供給量および在庫変動を勘案して、1318千トン(前年比+8.4%、+102千トン)と見込まれる。

 以上のことから、平成21砂糖年度の分みつ糖の供給見通しは次のグラフのとおりとなっている(図1)。

 
 
なお、1人当たりの消費量は、16.9キログラム(前年比+1.2%、+0.2キログラム)と見込まれる(図3)。
 
 
 
 

2 輸入動向

 財務省「貿易統計」によると、2009年の甘しゃ糖・分みつ糖の輸入量は、1283千トン(前年比△7%、△100千トン)であった。国別で見ると、タイ産742千トン(前年比△17%、△151千トン)、オーストラリア産351千トン(前年比+5%、△16千トン)、南アフリカ産150千トン(前年比+0.5%、+0.1千トン)、フィリピン産40千トン(前年比+565%、+34千トン)となっている。

 また、2008年の1トン当たりの輸入価格の平均は、35,879円(前年比+4.2%、+1,453円)であった。国別で見ると、タイ産36,820円(前年比+7.6%、+2,596円)、オーストラリア産34,949円(前年比+1.5%、+513円)、南アフリカ産33,930円(前年比△4.7%、△1,670円)、フィリピン産34,084円(前年比△1.3%、△449円)となっている。

 一方、月別の輸入動向をみると、12月は前年同月比で25%、42,639トン減少の126,266トンであった。12月の1トン当たりの輸入価格の平均は、前年同月比で20%、6,524円上昇の38,577円となった。

 
 
 
 
 
 
 
 

3.市場の動き

〜荷動きは低調〜

 1月の砂糖の荷動きは、長引く不況による消費不振の影響を背景に低調な状況で推移し、出荷量についても業務用および家庭用とも低調の模様である。

 1月の砂糖の日経相場(東京)上白大袋価格は、11月に建値(出荷価格)を1キログラム当たり5円引き上げて以来、同174〜175円の水準で推移している。

 平均輸入価格の算定基礎となるニューヨーク砂糖の現物相場の円換算価格(月平均)は前年11月の1キログラム当たり46円から1月は同59円に上昇している。

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:情報課)
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