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平成22年度てん菜輸入品種検定試験などの現地調査について

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最終更新日:2010年7月15日

平成22年度てん菜輸入品種検定試験などの現地調査について

2010年7月

札幌事務所

 平成22年7月5日(月)〜6日(火)、社団法人北海道てん菜協会の主催により、平成22年度輸入品種検定試験などの現地調査が行われた。同調査は、てん菜の優良品種の開発や栽培技術改善を促進するために毎年実施されている。
 
 調査ほ場は、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター、北海道立十勝農業試験場(ともに芽室町)、日本甜菜製糖株式会社(帯広市豊西町)、北海道糖業株式会社(本別町負(オフイ)箙(ビラ))、北海道立北見農業試験場(訓子府町)、ホクレン農業協同組合連合会(大空町女満別)の6カ所で、道庁、研究機関、てん菜糖業者など20名が参加して行われた。
 
 今回の検定試験における供試品種は、別表1のとおり、北海道農業研究センターが育成した検定品種(北海系統3品種)、糖業3社(日本甜菜製糖株式会社、ホクレン農業協同組合連合会、北海道糖業株式会社)が導入した輸入品種9品種、標準品種1品種、比較品種3品種、対照品種2品種及び参考品種5品種の合計23品種となっている。
 
 
 
 優良品種として認定されるまでには、予備試験に1年、品種検定試験に3年と、早くても4年という長い時間がかかる。また、現地検定試験と特性検定試験は品種検定試験のなかで同時並行て行うこととなっている。
 
 これらの試験は、優良品種として検定するための基本データとなるので、特に慎重に生育を観察する必要があり、毎年同調査において各品種の生育状態および栽培管理などがてん菜の栽培技術者、研究者によって実施されている。
 
  現地調査後の検討会では、一部ほ場において6月下旬の暑さなどによる葉の欠乏症、施肥切れによる生育不良などが指摘されたため、今後の追跡調査で経過観察の結果が期待されるところである。出芽率については、北海98号が低いとの指摘があったものの、その他の品種は特に問題なしとの報告があった。
 
  今年は、4月下旬の低温・寡照、一部地域では降雪に見舞われ、ほ場は埋雪したものの、早急に融雪および気温の低下がなかったため、大きな被害には至らなかった。さらに5月下旬〜6月上旬にかけて低温で推移したが、6月中旬以降高温、多照になったため、生育状況は良好に転じ、平年並みへと回復基調(一部地域では葉数、草丈ともに平年を上回る)となっており、調査結果時の正確なデータ解析が期待できる。
 
 なお、各調査場所の概要は別表2のとおりとなっている。
 
 
 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:情報課)
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