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5. 日本の主要輸入先国の動向

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最終更新日:2011年3月2日

5. 日本の主要輸入先国の動向

2011年3月

調査情報部

2010年における砂糖輸入量のうち、甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード1701.11‐190)が118万4848トンと全体の97.1%を占め、そのうち43.7%をタイ、41.5%を豪州、8.6%を南アフリカと、この3ヵ国で93.8%を占める。(財務省「貿易統計」(速報値)より)
 
 

◆タ イ◆

 
 

(1)2011年2月における生産見通し

 2010/11タイ砂糖年度(10月〜翌9月)のさとうきび収穫面積は、前年度の砂糖価格高騰による作付け増加を受け、118万ヘクタール(前年度比9.8%増)に増加するとみられる。さとうきび生産量については、雨期の干ばつで単収が低下すると予測されることから、前年度からわずかに減少の6750万トン(同1.5%減)とみられる。一方、砂糖生産量は、干ばつによるさとうきびの糖度上昇が見込まれるため、前年度からやや増加の740万トン(粗糖換算、同3.1%増)と見込まれる。
 
 10月に発生した洪水の影響により、製糖作業は例年に比べ約2週間遅い12月中旬に開始された。国際砂糖価格が高騰するなか、製糖工場はフル稼働しており、1月24日には1日当たりの産糖量が過去最高の87,300トン(粗糖換算)に達したとされる。
 

(2)貿易状況

 政府は、2010/11年度における国内供給用の割当数量を前年度から50万トン引き上げ、250万トンに設定した。これは、食品メーカーなど加工部門を中心に需要が高まっているほか、前年度の国際砂糖価格高騰時に、国内供給用に割り当てられた砂糖の一部が国外へ流出し、需給がひっ迫する事態が発生したことを受けたものである。輸出量は前年度からやや増加の500万トン(粗糖換算、同4.5%増)と予測される。
 
 2010年12月における粗糖・白糖輸出量は、年初の国際価格高騰時における輸出増加や、今年度の製糖開始の遅れの影響を受け、前年同月比69.5%減の9万6000トンとなった。主要輸出先は韓国、日本、フィリピンなどのアジア諸国であった。
 
資料:LMC “Monthly Sugar Report, February 2011”
 
 
 
 

◆豪 州◆

 
 

(1)2011年2月における生産見通し

 2010/11豪州砂糖年度(4月〜翌3月)の生産は、昨年12月にほぼ終了した。さとうきび収穫面積は、前年度の砂糖価格高騰による作付け増加を受け、40万ヘクタール(前年度比11.6%増)とかなり大きく増加したとみられる。しかしながら、ラニーニャ現象の影響で収穫期に降雨が続き、約570万トンの刈り残しが発生したとされる。このため、さとうきび生産量は前年度からわずかに増加の3060万トン(同2.5%増)にとどまるとみられる。糖度も大幅に低下したことから、砂糖生産量は360万トン(粗糖換算、同20.4%減)と、前月予測からさらに30万トン引き下げられ、過去20年間で最低の水準に落ち込むとみられる。
 
 主産地クイーンズランド州では降雨が続き、さとうきびのほ場の約7割が水分過剰の状態にあるとされる。整地や新植が平年に比べ遅れているほか、日照不足でさとうきびの生育不良が生じるなど、来年度の生産にも悪影響を及ぼすと懸念されている。また、2月初めには、大型サイクロン「ヤシ」が豪州生産の約3割を占めるケアンズからタウンズビルにかかる一帯を直撃した。生産者団体ケーングロワーズによれば、被害規模は6月下旬頃に明らかになるとされるが、同地域で栽培されるさとうきびの約半分に影響が生じる可能性がある。
 
 

(2)貿易状況

 2010/11年度の砂糖消費量は、前年度からわずかに増加の110万トン(粗糖換算、前年度比1.1%増)と予測される。生産量の下方修正を受け、輸出量は前月予測を30万トン下回る250万トン(粗糖換算、同22.7%減)と、前年度から大幅に減少するとみられる。減産で輸出余力が低下したことを受け、豪州の砂糖輸出の約9割を扱うクイーンズランド砂糖公社(QSL)は、取引先との契約を履行するため、他国から調達した砂糖を輸出用に手当てしている。主要輸出先は韓国、インドネシア、日本などのアジア諸国となっている。
 
資料:LMC “Monthly Sugar Report, February 2011”
 
 
 

◆南アフリカ◆

 
 

(1)2011年2月における生産見通し

 2010/11南アフリカ砂糖年度(4月〜翌3月)の生産は終了した。同年度のさとうきび収穫面積は、前年度の砂糖価格高騰による作付け増加を受け、30万ヘクタール(前年度比2.1%増)に増加したとみられる。しかしながら、さとうきび生産量については、主産地クワズール・ナタール州が深刻な干ばつに見舞われ、単収が平年の水準を大幅に下回ったことから、1640万トン(同11.9%減)に減少したとみられる。
 
 同州ではかんがい設備が整備されておらず、天水依存の栽培を行っている。さとうきびの減産により、砂糖生産量は過去15年間で最低の210万トン(粗糖換算、同12.2%減)に落ち込むとみられる。南アフリカ砂糖協会(South African Sugar Association)によれば、2011/12年度の生産は最近の降雨により今年度から回復すると見込まれるものの、引き続き動向が注視される。

(2)貿易状況

 2010/11年度の砂糖消費量は、前年度からわずかに増加の180万トン(粗糖換算、前年度比0.7%増)と見込まれる。輸出量は前年度から半減し、40万トン(粗糖換算、同47.9%減)にとどまるとみられる。この大幅な減少は、減産に加え、前年度の国際価格高騰時に多くの業者が在庫を取り崩して輸出を行った反動でもある。
 
 2010年11月における粗糖・白糖輸出量は、減産による供給余力の低下から、前年同月比62.4%減の3万7000トンとなった。主要輸出先はインドネシア、モザンビーク、ジンバブエであった。
 
資料:LMC “Monthly Sugar Report, February 2011”
 
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:情報課)
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