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砂糖の国内需給

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最終更新日:2011年7月8日

砂糖の国内需給

2011年7月

調査情報部

1.農林水産省、砂糖及び異性化糖の需給見通しを公表

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」により、砂糖等に関して適切な価格調整を図るため、四半期毎に砂糖及び異性化糖の需給見通しを公表することとしており、6月に平成22砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第4回)を公表した。(表1及び2)

(1)砂糖の消費

〜平成22砂糖年度は対前年8000トン増加の見込み〜

 我が国の22砂糖年度(10月〜9月)の総消費量は、対前年8000トン増の208万4000トンとなる見込みである。内訳を見てみると、分みつ糖は前年度から6000トン増の205万トン、含みつ糖は前年度から微増の3万4000トンの見込みとなっている。

(2)砂糖の供給

〜平成22年度はてん菜糖が大幅な減産〜

 平成22砂糖年度の供給見込みについては、対前年13万8000トン減の199万2000トンとなる見込みである。内訳を見てみると、国内産糖は65万5000トン、輸入糖は133万7000トンの見込みとなっている。

 てん菜については、野菜、青刈りとうもろこし等への転換等により作付面積の減少に加えて、生育期間における高温及び多雨、病虫被害が多発したこと等の影響により収量、糖度とも大幅に平年を下回ったことから、対前年19万3000トン減の49万トンと見込まれる。

 さとうきびについては、収穫面積が前年産に比べ増加し、台風(7号、11号、14号)による葉の裂傷等の被害が一部地域であったものの、生育期間中は概ね天候に恵まれ単収は平年をやや上回ると見込まれる。しかしながら、収穫期の日照不足等により糖度が低く推移していることから、対前年1万1000トン減の15万6000トンと見込まれる。

 輸入糖については、分みつ糖は消費量の見通し、国内産糖供給量及び在庫変動を勘案して対前年6万9000トン増の132万7000トンと見込まれる。一方、含みつ糖は最近の輸入動向を踏まえ対前年同の1万トンと見込まれる。

(3)異性化糖の需給見通し

〜平成22年度は対前年1万トン減少の見込み〜

 消費量は、近年の消費動向等を踏まえ、対前年9000トン減の79万4000トンとなる見込みである。なお、供給量は消費量に見合った量が供給されるものとしている。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2. 輸入動向

 財務省「貿易統計」によると、2011年4月の甘しゃ糖・分みつ糖の輸入数量は、前年同月比69.6%増、6万8379トン上昇の16万6625トンであった。また、同月の輸入価格の平均は、前年同月比で29.2%高、1万4414円上昇の1トン当たり6万3747円であった。
 
 
 
 
 一方、同月の国別輸入量を見てみると、タイが15万5628トン(前月比+68.5%、+6万3258トン、前年同月比+540.2%、+13万1317トン)、豪州が1万997トン(前月比+1274.6%、+1万197トン、前年同月比△85.1%、△6万2938トン)となっている。

 また、同月の国別輸入価格は、タイが6万3372円(前月比△3.5%、△2318円、前年同月比+37.0%、+1万7103円)、豪州が6万9054円(前月比+7.1%、+4550円、前年同月比+37.2%、+1万8713円)となっている。
 
 

3.市場の動き

〜荷動きは大小袋とも小動き〜

 5月の砂糖の荷動きは、東日本大震災等による消費低迷の影響を受け低調で、先安観が払拭されない中、当用買いの姿勢が強く大小袋とも小動きであった。5月の精糖出荷量は、家庭用小袋が前月から回復し全体でも前年同月数量を上回って推移したものの依然低い水準といえる。

 5月の砂糖の日経相場(東京)上白大袋価格は、精糖各社が前年12月に建値(出荷価格)を1キログラム当たり7円引き上げて以来、同189〜190円の水準で推移した。
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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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