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2.近年の国際砂糖需給構造の変化(2007/08⇒2012/13年度)

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最終更新日:2013年6月10日

2.近年の国際砂糖需給構造の変化(2007/08⇒2012/13年度)

2013年6月

 

生産量

 2012/13年度における世界最大の生産国はブラジルとなり、以下、インド、EU、中国、タイ、米国、メキシコの順となる見通しである。これらの順位は2007/08年度以降変わらない。ブラジルは世界的な砂糖需要の増加を背景に増産し、世界生産の2割強を占める。インドは、政府の価格政策や天候の影響により年によって生産量の変動が大きい。サトウキビの作付面積を拡大させたタイでは、2007/08年度に比べ生産量が増加している。また、ロシアでもてん菜の作付面積拡大を背景に生産量が増加しており、2012/13年度においてはメキシコに次ぐ生産国になるとみられている。

消費量

 2012/13年度における世界最大の消費国はインドとなり、以下、EU、中国、ブラジル、米国の順となる見通しである。これらの順位は2007/08年度以降変わらない。インド、中国、インドネシアをはじめとするアジア諸国では、人口増加と経済発展を背景に消費量が年々増加している。このため、インドネシアは米国に次ぐ消費国と予測されている。
 

輸入量

 2012/13年度における世界最大の輸入国はEUとなり、インドネシア、米国、中国がこれに次ぐ見通しである。2007/08年度に最大の輸入国であったインドネシアは、消費量の増加に伴い輸入量も増加しているものの、EUの輸入量がこれを上回るとみられている。EUと並ぶ世界第2位の輸入国であったロシアは、国内生産の増加により輸入量の減少が見込まれている。米国は、2008年の北米自由貿易協定(NAFTA)によりメキシコとの間で甘味料貿易の完全自由化を実施した影響で、同国からの輸入が増加している。

輸出量

 2012/13年度における世界最大の輸出国はブラジルとなり、タイ、豪州がこれに次ぐ見通しである。ブラジルは世界的な砂糖需要の増加を背景に輸出量が増加し、世界輸出の5割弱を占める。タイは、増産により2007/08年度に比べ輸出量は大幅増加の見通しとなっている。一方、豪州、南アフリカは、減産による輸出の減少が見込まれている。インドは、年によって生産量の変動が大きく、豊作年には輸出国、不作年には輸入国となる。2012/13年度は生産量が消費量を上回るとみられ、また、輸入粗糖を精製し再輸出することも見込まれることから、グアテマラに次ぐ輸出国とみられている。

注:EUは、2005/06年度まで純輸出地域であったが、2006/07年度からの砂糖制度改革に伴う生産縮小で純輸入地域に転じた。輸入先は、特恵アクセスを認めているACP諸国(EUの旧植民地であるアフリカ、カリブ、太平洋諸国)およびLDC諸国(後発開発途上国)が中心となっている。
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