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5. 日本の主要輸入先国の動向

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最終更新日:2013年6月10日

5. 日本の主要輸入先国の動向

2013年6月

2012年における砂糖輸入量のうち、甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード1701.14−110)は140万3067トンと、全体の97.7パーセントを占める。そのうち、タイ(58.5%)、豪州(33.7%)、南アフリカ(2.1%)と、この3カ国で94.3パーセントを占める。(財務省「貿易統計」)

タイ

 
【生産見通し】
 2012/13年度の砂糖生産量は、前年度をやや下回るも1000万トン越え

 4月中旬のタイでは、旧暦の正月に行われる水掛け祭り(ソンクラーン)により、砂糖生産は一時休業となるが、2012/13年度の製糖は近々終了を迎える。今年度のサトウキビ生産量は、前月から上方修正され、前年度比4.1パーセント増の1億200万トンの見込みとなった。当初、前年度から減少見込みであったサトウキビの単収は前年度を上回るものの、歩留りは前年度を下回るため(10.75%から10.33%に低下)、砂糖生産量は1035万トン(粗糖換算、同2.1%減)と2年連続で1000万トンを超える見込みとなった。

 なお、2013/14砂糖年度(10月〜翌9月)のサトウキビ生産は、収穫面積が135万ヘクタール(前年度比0.2%増)、生産量が9731万(同4.6%減)と予測されている。また、砂糖生産量は1064万トン(粗糖換算、同2.8%増)と史上最高の生産見通しとなっている。
 
貿易・政策動向等】
   2012/13年度の輸出量は、前年度比11.7パーセント減の見通し  


 2012/13年度の輸出量は640万トン(粗糖換算、同11.7%減)と見込まれている。2013年3月の粗糖・白糖輸出量は、前年同月比19.7パーセント減の53万トンと減少した。主要輸出先はインドネシア、日本、マレーシアであった。

 2013/14年度の砂糖消費量は297万トン(粗糖換算、前年度比2.5%増)、輸出量は747万トン(粗糖換算、同16.6%増)と、いずれも前年度を大きく上回ると予測されている。

資料:Agra CEAS Consulting “WORLD SUGAR SUPPLY BALANCE, PRICE AND POLICY TREND ANALYSIS, MAY 2013”
 

豪州

 
【生産見通し】
2013/14年度の砂糖生産量は、前年度からさらに増加し459万トンの見通し

 豪州の2012/13砂糖年度(7月〜翌6月)サトウキビ生産は昨年12月に終了している。4月末の期末在庫量は、輸出が堅調に推移したため、前月からさらに40万トン減少し132万トンの低水準となった。

 2013/14砂糖年度の生産は、収穫面積が36万ヘクタール(前年度比1.1%増)、生産量が3045万(同0.2%減)と予測されている。また糖度の上昇により、砂糖生産量は459万トン(粗糖換算、同5.7%増)とされている。2012年、豪州で初めて確認されたサトウキビの葉が黄変する病気(Yellow Canopy Syndromeと呼ばれる)は、原因がいまだ特定されておらず、生産への影響が懸念されている。
 
【貿易・政策動向等】
輸出量は前年度比22.7パーセント増の見通し

 2012/13年度の砂糖消費量は、134万トン(粗糖換算、前年度比0.3%増)と前年度からわずかに増加し、また、輸出量は320万トン(粗糖換算、同23.4%増)と前年度から大幅に増加する見込みである。

   2013/14年度の砂糖消費量は、135万トン(粗糖換算、前年度比0.7%増)、輸出量は325万トン(粗糖換算、同1.6%増)と、いずれも前年度をやや上回ると予測されている。

資料:Agra CEAS Consulting “WORLD SUGAR SUPPLY BALANCE, PRICE AND POLICY TREND ANALYSIS, MAY 2013”
 

南アフリカ

 
【生産見通し】
2013/14年度砂糖生産量は、前年度から11.4パーセント増の見通し

 南アフリカの2013/14砂糖年度(4月〜翌3月)のサトウキビ生産は、収穫面積が31万ヘクタール(前年度比10.0%増)、生産量が2014万(同16.6%増)と予測されている。サトウキビの増産や糖度上昇が見込まれており、砂糖生産量は前年度に比べ231万トン(粗糖換算、同11.4%増)と増加が予測されている。主生産地であるクワズール・ナタール州の干ばつにより減産となった2010/11年度以降、生産量は毎年増加で推移している。なお、2012/13砂糖年度の生産は、1月に終了した。
 
【貿易・政策動向等】
2013/14年度輸出量は、前年から約1.5倍となる大幅増

 2013/14年度の砂糖消費量は、189万トン(粗糖換算、前年度比2.1%増)、輸出量は535万トン(粗糖換算、同49.0%増)と前年度より大幅な増加が予測されている。

 2013年3月の粗糖・白糖輸出量は、1万9000トンとなり前年同月比75.9パーセント増となった。主要輸出先はジンバブエ、アンゴラ、モザンビークなどのアフリカ諸国であった。

資料:Agra CEAS Consulting “WORLD SUGAR SUPPLY BALANCE, PRICE AND POLICY TREND ANALYSIS, MAY 2013”
 
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