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4.世界の需給に影響を与える諸国の動向

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最終更新日:2013年5月10日

4.世界の需給に影響を与える諸国の動向

2013年5月

ブラジル

 
【生産見通し】
北東部地域の干ばつを受け、2012/13年度の砂糖生産量予測は前月から下方修正


 2012/13砂糖年度(4月〜翌3月)の生産は終了した。同年度のさとうきび生産量は5億8900万トン(前年度比5.0%増)、砂糖生産量は4132万トン(同4.9%増)と、前月時点の予測からそれぞれ200万トン、6万8000トン下方修正された。この下方修正は、北東部地域で干ばつの影響によりさとうきび生産量が当初の予測を下回ったためとされる。生産量は前月から下方修正されたものの、前年度比では増加の見通しとなっている。

 国内生産の約9割を占める中南部地域では、既に一部の砂糖・エタノール工場が2013/14年度の収穫を開始している。同地域で今年度収穫が予定されているさとうきびの生育状況は良好とされ、さとうきび生産量は前年度比9〜11%増加の5億8000万トン〜5億9000万トン程度と見込まれている。ただ、工場の処理能力の制限から収穫期に降雨などで作業に遅れが生じた場合、全てのさとうきびを収穫できない可能性もあり、今後の天候状況に注意が必要である。
 
【貿易・政策動向等】
2012/13年度の輸出量は前年度比9.8%増の見通し


 2013年2月の粗糖・白糖輸出量は177万8000トンと、前年同月と比べ32.7%増加した。これは、2012/13年度はじめに天候不順の影響などで収穫の開始が遅れ、輸出ペースが鈍化していた反動とみられる。主要輸出先はアラブ首長国連邦、アルジェリア、インドであった。2012/13年度全体の輸出量は、増産により2874万トン(前年度比9.8%増)に増加すると見込まれている。一方、同年度の消費量はほぼ前年度並みの1282 万トン(粗糖換算、同0.3%増)と予測されている。国内景気の後退により、消費量の伸びは鈍化するとみられている。

資料:LMC “Monthly Sugar Report, April 2013”
 

インド

 
【生産見通し】
マハーラーシュトラ州の干ばつ被害が当初見込みを下回り、砂糖生産量は前月予測から上方修正


 インドでは、2012/13砂糖年度(10月〜翌9月)の製糖が終盤を迎えている。3月15日までのインド全体の砂糖生産量は、ほぼ前年同期並みの2110万トン(白糖換算)となった。北部の主産地ウッタル・プラデーシュ州では、さとうきび価格の決定難航による収穫開始の遅れの影響を受け、同日までの砂糖生産量は590万トン(白糖換算)と、前年同期を2%下回った。ただ、作付面積の拡大によるさとうきびの増産が見込まれるため、最終的な砂糖生産量は前年度を上回るとみられている。一方、西部の主産地マハーラーシュトラ州の砂糖生産量はほぼ前年同期並みの720万トン(白糖換算)となり、当初予測を上回っている。この要因として1)10月以降の降雨量が平年に比べ多く、モンスーン期(6〜9月)の降雨不足によるさとうきびへの影響が軽減された、2)さとうきび栽培における水不足への対応が進んでいた(点滴かんがいの普及および “Adsali”と呼ばれる栽培方法(モンスーン期中の7〜8月に植付けを行い、15カ月間の栽培期間後、収穫する)の普及)、3)家畜飼料に仕向けられるさとうきびの数量が当初の見込みを下回った、ことなどが挙げられる。“Adsali”はさとうきびが収穫までに2回のモンスーン期を経ることを可能にし、単収増加の効果があるとされる。

 マハーラーシュトラ州の生産状況を受け、2012/13年度におけるインド全体のさとうきび生産量は前月予測から1541万トン上方修正され、3億5361万トン(前年度比1.1%減)と予測されている。さとうきび生産量の上方修正を受け、砂糖生産量は前月予測を119万トン上回る2750万トン(粗糖換算、同3.0%減)と見込まれ、前年度からの減少幅は縮小の見通しとなっている。
 
【貿易・政策動向等】
政府、砂糖産業の規制を一部緩和


 2012/13年度の砂糖消費量は前年度からやや増加し、2545万トン(粗糖換算、前年度比2.7%増)と予測されている。今年度の砂糖生産量は消費量を上回ると見込まれている一方、インドは今年度において既に100万トン近くの粗糖を輸入したとされる。この背景には、年度開始前にモンスーン期の降雨不足による減産予測から国内砂糖価格が高騰し、輸入需要が高まったことがある。ただ、供給の増加などで国内価格が昨年10月と比べ1割近く低下していることを受け、2012/13年度の輸入量は150万トン(粗糖換算、同115.2%増)と、前月の予測から50万トン下方修正された。国内生産が消費を上回るとみられることから、輸入粗糖の大半は精製後、再輸出されると見込まれている。輸入量の予測が下方修正された上、国際価格の下落により輸出の魅力も薄れていることから、同年度の輸出量は前月予測を66万トン下回る120万トン(粗糖換算、同66.0%減)と予測されている。2013年1月の粗糖・白糖輸出量は前年同月比65.9%減の7万3000トンとなり、主要輸出先はスーダンであった。

 政府は4月4日、砂糖産業の規制緩和の一環として、1)徴収砂糖(levy sugar)制度注1の2年間の停止、2)自由販売砂糖(non-levy sugar)の販売量管理注2の廃止、を決定した。インドでは昨年以降、砂糖産業の収益性の向上および砂糖供給の安定化を図るため、各種規制の見直しが進められている。今回の規制緩和により、製糖工場のキャッシュフローが改善し、さとうきび生産者への代金支払いが円滑化することが期待されている。なお、さとうきび価格の設定については、今後州政府ごとに検討が行われる方針である。

資料:LMC “Monthly Sugar Report, April 2013”

注1:製糖工場は当該年度に生産した砂糖のうち一定の割合を政府が定めた価格(市場価格の60%程度)で販売することを義務付けられている。政府は徴収砂糖制度によって低所得者層に低価格な砂糖を供給している。しかし、この制度は製糖工場にとって大きな経済的負担となっている。2011/12年度における徴収砂糖の割合は10%であった。

注2:徴収砂糖以外の砂糖は自由販売砂糖として市場価格で販売されるが、販売数量については3カ月ごとに政府が決定している。この結果、製糖工場は市場動向に応じて砂糖を販売できないため利益を最大化することができない、倉庫費用がかさむ、などの問題がある。
 

中国

 
【生産見通し】
雲南省の干ばつなどにより、砂糖生産量は前月予測から45万トン下方修正


 国内砂糖生産の約9割を占める南部のさとうきび生産地では、2012/13砂糖年度(10月〜翌9月)の製糖が終盤を迎えている。今年度のさとうきび生産量は1億596万トン(前年度比19.7%増)、甘しゃ糖生産量は1259万トン(粗糖換算、同10.8%増)と、前月時点の予測からそれぞれ150万トン、43万トン下方修正された。これは、主要産地の一つである雲南省で干ばつが続き、さとうきび生産量が当初見込みを下回るとみられるためである。

 一方、北部のてん菜生産地では今年度の製糖が終了した。てん菜生産量は、単収が当初見込みを上回ったことから前月予測を41万トン上回る1012万トン(同10.2%増)と予測されている。ただ、糖度が当初の予測を下回ったため、砂糖生産量は117万トン(粗糖換算、同7.4%増)と前月から2万トン下方修正された。

 これらのことから、2012/13年度における中国全体の砂糖生産量は前月時点の予測を45万トン下回る1376万トン(粗糖換算、同10.5%増)とみられ、前年度からの増加幅は縮小の見通しとなっている。
 
【貿易・政策動向等】
生産量の下方修正受け、輸入量は300万トンに上方修正


 2012/13年度の砂糖消費量は1522万トン(粗糖換算、前年度比2.2%増)の増加が見込まれている。一方、輸入量は300万トン(粗糖換算、同42.4%減)と予測され、前月から90万トン上方修正された。この上方修正は、今年度の生産量予測が下方修正されたこと、また、国際砂糖価格の下落を受け、在庫を積み増す動きがあることを受けたものである。ただ、供給の増加で国内価格は下落しており、輸入が鈍化する可能性もある。2013年2月の粗糖・白糖輸入量は前年同月比14.5%減の8万1000トンとなり、大半はキューバ産であった。

資料:LMC “Monthly Sugar Report, April 2013”
 
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