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地域だより

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最終更新日:2013年12月25日

平成25年度第2回地域情報交換会の開催について(鹿児島事務所)

2013年12月

鹿児島事務所
 


  当事務所は、平成25年12月12日(木)に鹿児島市内にて「平成25年度第2回地域情報交換会」を開催した。

 同交換会は、当事務所で行う情報収集提供業務について、管内関係者からの意見・要望などを聴取し、情報ニーズを明確化した上で実施することを目的に開催している。

 今回は、九州管内の国内産糖企業や精製糖企業などを参集し意見・要望などを聴取した。また、気象庁鹿児島地方気象台から最近の気象動向についてご講演いただいた。参加者は計17名となった。

  同交換会は、当事務所の星所長のあいさつに始まり、引き続き古河所長代理から「平成25年度における当機構の情報収集提供業務などの取り組みについて」の中間報告を行った。主な取り組みとして、甘味資源作物の安定生産体制の確立のための情報発信を目的に、当機構発行の情報誌「砂糖類・でん粉情報」に「メイチュウ類の防除対策と産業連携による単収向上への取り組み」「城久集落受委託部会における集落営農の取り組み」などの掲載や当機構ホームページへの「地域だより」の掲載に積極的に取り組んだことを紹介した。このほか、 1)砂糖およびでん粉それぞれで開催した出前講座 2)各島で開催された生産者大会などへの参加 3)九州農政局鹿児島地域センターと共同実施した「消費者の部屋」における砂糖およびでん粉に関する特別展示−などを実施したことについて紹介し、今後とも生産者や事業者にとって有益な情報収集および提供に努めたいと報告を行った。

 参加者からは、積極的な情報収集に対し評価いただくとともに、今後とも生産者や受委託組織などの優良事例の紹介について期待したいとの要望があった。

 台風や干ばつなどの気象動向は、サトウキビの生育と密接に関わっており、関係者の関心が高いことから、最近の気象動向と地球温暖化などをテーマに気象庁鹿児島地方気象台観測予報課の森本予報官、川口地球温暖化情報官にご講演いただいた。

 講演では、平成25年夏の気温が記録的な高温であったことや奄美地方が干ばつであったことについて観測データを示し、その原因と考えられるチベット高気圧および太平洋高気圧が発達するメカニズムについて、図表を用いてわかりやすく解説いただいた。また、平成25年は平年に比べて台風の発生および日本への接近件数が倍近かったとの報告があった。参加者からは、「これまで台風について、伝え聞いていた話を専門家から客観的なデータを用いて説明を受け、大変有意義な機会となった」との意見をいただいた。
 
 次に、参加者それぞれから各企業の近況について、ご報告をいただいた。国内産糖企業からは平成25年産のサトウキビの生育状況や操業計画について報告があり、各者とも夏場の無降雨または少雨により、干ばつ被害や台風被害に見舞われ、収量に大きな影響があったとのことであった。新光糖業株式会社の長野取締役管理部長は、種子島の減収要因の一つとして、マルチシート被覆率の低下を挙げ、被覆率上昇のためにマルチシートの廃棄料金を同社が負担している取り組みを紹介した。富国製糖株式会社の若松係長からは、「メイチュウによる食害が昨年に比べ減少しており、一斉防除の効果が出ている」と報告があった。

 精製糖企業からは、工場の稼働予定や輸入原料糖の国別の使用状況、九州管内の砂糖の販売状況について報告があった。また、公益社団法人鹿児島県糖業振興協会は同協会の取り組みについて紹介した。
 
 最後に、星所長は「砂糖の価格調整制度を将来にわたって、健全に運営していくため、機構としても、より一層の緊張感をもって業務に臨む所存であり、制度の安定的な運営に向けて、関係各位の理解と協力を引き続き賜りたい。」と会議を締めくくった。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713