2.国際価格動向

　1月のニューヨーク粗糖先物相場（期近3月限）は、初旬から世界砂糖市場への供給過剰や新興国の通貨安、中国の輸入量の減少などを背景に、軟調に推移した（図2）。下落傾向は中旬を過ぎても止まらず、27日には、1ポンド当たり15セントを下回った。翌日には一時同15セントまで持ち直したものの、29日には再び同15セントを下回った。しかし30日には、インドで検討されている粗糖輸出補助金の提案が内閣で承認されなかったことを受け、相場は上昇に転じた。

　2月に入りブラジルの乾燥懸念が広がったことで、価格は同16.38セントまで上昇したものの、12日に前回承認がなされなかったインドの粗糖輸出補助金制度が承認されたことにより、相場は再び下落した。その後、ブラジルのサトウキビ産業協会（UNICA）が、サトウキビ主要地域である中南部地域の降雨不足による2014/15年度（4月〜翌3月）生産への懸念を公表したことで、相場は反発し、20日時点で同16.33セントとなった。