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2. 主要国の砂糖需給(2013/14年度予測値)

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最終更新日:2014年7月10日

2. 主要国の砂糖需給(2013/14年度予測値)

2014年7月

【生産量】
 2013/14国際砂糖年度の予測では、前回同様に上位国の順位は、ブラジル、次いでインド、EU、中国、タイの順の見通しである。生産国上位9カ国の中で、ブラジル、インド、EU、米国、メキシコ、ロシアは前年度から減産予測となっている。減産の要因として、ブラジルではエタノール仕向けの拡大、インドでは主要生産州での競合作物への作付転換および長雨による単収減、とされている。また、今年度の製糖が終了しているEUでは、低温によるてん菜の播種の遅れから、減産見込みとなっている。

 上位国を前回予測(2014年3月)と比べると、ブラジルではサトウキビ生産量の9割を占める中南部地域での干ばつから、2014/15ブラジル砂糖年度収穫分を2013/14年度に早期収穫する動きがあり、前回予測から19万9000トン(粗糖換算)上方修正された(図3)。また、タイでは、東北部での収穫時期の干ばつにより単収がやや減少したものの、乾燥による糖度の上昇から、前回予測から56万1000トン(同)上方修正された。
 
【消費量】
 2013/14国際砂糖年度の予測では、前回同様に上位国の順位は、インド、次いでEU、中国、ブラジル、米国であり、消費国上位7カ国が、前年度から増加見通しとなっている。その要因として、インドや中国における砂糖価格の下落が挙げられている。特に中国では、国内の工業用向けトウモロコシ需給が逼迫傾向にあることから、異性化糖価格が高水準で推移しており、砂糖との価格優位差が小さくなっているためとされている。

 上位国を前回予測(2014年3月)と比べると、粗糖換算で米国は5万1000トン上方修正された一方、ロシアは4万1000トン、メキシコは1万5000トン下方修正された(図4)。
 
【輸入量】
 2013/14国際砂糖年度の予測では、前回同様に上位国の順位は、EU、次いでインドネシア、中国、米国、イランの順となる見通しである。輸入国上位9カ国の中で、日本およびインドは前年度から減少、エジプトは前年度並みの見込みである。その他の国については、砂糖の減産見込みとなっているEU、米国およびロシア、また、人口増加や経済発展により需要が堅調なインドネシアおよび中国は、前年度から増加する見込みとなっている。

 上位国を前回予測(2014年3月)と比べると、粗糖換算でインドネシアは17万7000トン、日本は1万9000トン、ロシアは2万6000トン下方修正される一方、米国は20万4000トン、中国は48万3000トン上方修正された(図5)。国内の消費量が堅調に推移する中国では、生産が2年連続で順調であることに加え、輸入量増加による在庫の拡大から、2013年12月予測において、2013/14砂糖年度の輸入量は減少見込みとされていたものの、上半期の輸入実績は前年同期の2倍近くとなり、今回の予測では上方修正されることとなった。
 
【輸出量】
 2013/14国際砂糖年度の予測では、前回同様に上位国の順位は、ブラジル、次いでタイ、豪州、グアテマラ、メキシコの順の見通しである。輸出国上位9カ国の中で、砂糖増産が見込まれるタイ、グアテマラ、キューバ、南アフリカ、また、政策(輸出補助金)により輸出を増加させるインドについては、前年度から増加予測となっている。一方、砂糖減産が見込まれるブラジル、メキシコ、EUについては、減少見込みである。

 上位国を前回予測(2014年3月)と比べると、粗糖換算でブラジルは75万3000トン上方修正された一方、タイは71万4000トン、豪州は14万トン、グアテマラは8万8000トン、メキシコは4万4000トン、南アフリカは4000トン下方修正された(図6)。ブラジルについては、砂糖生産量の上方修正に伴い、輸出量も上方修正となった。
 
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