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2. 主要国の砂糖需給(2014/15年度6月予測値)

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最終更新日:2015年7月10日

2. 主要国の砂糖需給(2014/15年度6月予測値)

2015年7月

 
【生産量】
 2014/15年度の主要国の砂糖生産量は、ブラジルはエタノール向けが拡大していることから3824万トン(前年度比5.6%減)、インドは天候に恵まれていることから3052万トン(同16.2%増)、EUは主要生産国であるドイツおよびフランスにおいて、播種および生育時期ともに天候に恵まれたことから1935万トン(同14.9%増)の見込みである。タイはサトウキビ生産量が増加したものの干ばつによる製糖歩留まりの低下により1168万トン(同0.4%減)と前年度並み、中国はサトウキビの生産地域の天候不順により1114万トン(同22.6%減)と大幅な減少が見込まれる(図2)。

 米国は774万トン(同0.8%増)、メキシコは636万トン(同0.4%減)と、ともにほぼ前年度並みと見込まれる。パキスタンは国内の供給過剰を背景にサトウキビから他作物に転換した農家が増加したことから585万トン(同3.4%減)の見込みである。ロシアは、製糖歩留まりが向上したことから481万トン(同1.1%増)の見込みである。

【消費量】
 2014/15年度の主要国の砂糖消費量は、経済成長に伴い1人当たりの消費量が増加しているインド、中国、ブラジル、インドネシア、パキスタン、メキシコがそれぞれ、2632万トン(前年度比3.2%増)、1640万トン(同2.0%増)、1266万トン(同0.3%増)、684万トン(同3.0%増)、505万トン(同2.5%増)、485万トン(同7.1%増)と前年度を上回る見込みである。EU、米国、ロシアは前年度並みと見込まれる。

【輸入量
 2014 /15年度の主要国の砂糖輸入量は、生産量が大幅に減少している中国は533万トン(前年度比47.8%増)、消費量が増加しているインドネシアは386万トン(同6.4%減)となる見込みである。

 米国は生産量が増加することから320万トン(同5.4%減)とやや減少、EUも域内の生産が増加し、域外からの輸入量が減少することから305万トン(同22.2%減)と大幅に減少し、イランも生産量が増加することから110万トン(同32.3%減)となっている。

【輸出量】
 2014/15年度の主要国の砂糖輸出量は、ブラジルは生産量の減少に伴い2474万トン(前年度比13.3%減)と大幅に減少する見込みである。タイは954万トン(同48.7%増)とブラジルの減少分を補完する見込みである。グアテマラは、中国向けの輸出が好調のため、238万トン(同26.6%増)と大幅に増加する見込みである。豪州、EU、キューバ、コロンビアは生産量の増加に伴いそれぞれ359万トン(同16.6%増)、165万トン(同5.8%増)、125万トン(同24.2%増)、92万トン(同64.0%増)の見込みである。

 インドは国際相場の低迷により輸出が滞っており、200万トン(同27.3%減)と大幅に減少、メキシコは主要輸出先国である米国向けについて、輸出補助金やダンピングの疑いがあり、輸出が制限されていることから159万トン(同40.2%減)と大幅に減少する見込みである。
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