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2. 主要国の砂糖需給(2018年3月時点予測)

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最終更新日:2018年4月10日

2. 主要国の砂糖需給(2018年3月時点予測)

2018年4月

図2 主要国の生産量、輸入量、消費量、輸出量(2017/18年度)
【生産量】
 2017/18年度(10月〜翌9月)の主要国の砂糖生産量を国別にみると、世界最大の生産国であるブラジルが、3716万トン(前年度比11.4%減)とかなりの減少が見込まれている(図2)。これは、原油価格の上昇によりエタノール需要が増加し、サトウキビのエタノールへの仕向け割合の増加が予測されているためである。

 一方、インドやEU、タイ、中国といった上位国はいずれも増加が見込まれている。特に、インドとタイは、好天による製糖歩留まりの向上が見込まれるため、それぞれ3152万トン(同42.5%増)、1255万トン(同21.9%増)と大幅な増加が見込まれ、タイは過去最高に達すると予測されている。EUも、生産割当の廃止により、域内主要生産国での増産が見込まれるため、2087万トン(同18.9%増)と大幅な増加が見込まれている。中国は、主要生産地における増産により、1121万トン(同11.0%増)とかなりの増加が見込まれている。パキスタンは、綿花からの作付け転換の進展に加え、単収の向上により、871万トン(同13.1%増)と、前年度に引き続き、かなりの増加が見込まれている。

【輸入量】
 2017/18年度の主要国の砂糖輸入量を国別にみると、最大の輸入国であるインドネシアは、消費量の堅調な増加が見込まれるものの、生産量が増加するため、503万トン(前年度比1.3%減)とわずかな減少が見込まれている。中国は、依然として生産量が消費量を下回ると見込まれる中、期首在庫量が低水準にあるため、502万トン(同37.4%増)と大幅な増加が見込まれている。米国は、特にメキシコからの輸入量が増加し、304万トン(同4.4%増)とやや増加が見込まれている。バングラデシュは、期首在庫量の減少から、235万トン(同6.8%増)とかなりの増加が見込まれている。

【消費量】
 2017/18年度の主要国の砂糖消費量は、軒並み増加が見込まれている。経済成長や人口増加の著しいアジア圏では、最大消費国のインドが2720万トン(前年度比1.7%増)、中国が1700万トン(同1.6%増)とわずかに増加し、インドネシアが788万トン(同4.2%増)とやや増加し、パキスタンが570万トン(同2.9%増)とわずかな増加が見込まれている。米国やロシアも、それぞれ1132万トン(同1.6%増)、641万トン(同1.0%増)とわずかな増加が見込まれている。

【輸出量】
 2017/18年度の主要国の砂糖輸出量を国別にみると、最大輸出国であるブラジルが、生産量の減少に伴い2510万トン(前年度比15.1%減)とかなりの減少が見込まれている。また、インドでは、高騰する国内砂糖価格の安定化を図るため、2016年6月に輸出関税が導入された上、2017年4月以降、貿易業者が保有する在庫数量に上限を設定するなどの措置が講じられたことから、173万トン(同23.1%減)と大幅な減少が見込まれている。

 一方、過去最高の生産量が見込まれるタイは、台湾向け輸出の増加などに伴い、817万トン(同15.4%増)とかなりの増加が見込まれている。EUは、生産割当の廃止に伴い輸出上限が撤廃されたことから、388万トン(同2.6倍)と大幅な増加が見込まれている。キューバは、生産量の増加に伴い、120万トン(同15.4%増)と見込まれている。
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