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2. 国際価格の動向

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最終更新日:2019年6月10日

2. 国際価格の動向

2019年6月

ニューヨーク粗糖先物相場の動き(4/1〜5/15)
〜2019年1月以来の安値を付ける〜
図2 ニューヨーク粗糖先物相場の働き
 ニューヨーク粗糖先物相場の2019年4月の推移を見ると(5月限(がつぎり))、1日に1ポンド当たり12.67セント(注1)の値をつけた後、3日は原油価格の上昇が一段落したこともあり(注2)、同12.42セントまで値を下げた(図2)。4日は反発し、同12.71セントまで値を上げ、以降は同12セント台後半で上げ下げを繰り返す展開となった。15日以降は、世界的な砂糖の過剰在庫解消にしばらく時間がかかるとの見方を背景に3日連続で下落し、17日は同12.35セントまで値を下げた。翌18日は売られ過ぎの反動から、同12.76セントまで回復した。週明けの22日から24日までもみあいが続き、25日は世界的な供給過剰が解消されないまま、ブラジルが本格的な製糖期を迎えることから、同12.36セントまで値を下げた。29日は原油価格の急落でバイオエタノールの価格優位性が低下したことにより、さらに値を下げ、同11.63セントと年初来の安値を付けた。5月限の納会を迎えた30日は同11.99セントと前日の急落から値を戻して取引を終えた。

 5月に入ると(7月限)、1日は同12.21セントの値を付け、3日まで同12セント台で推移したものの、6日は原油価格の下落に引きずられて同11.88セントまで値を下げた。8日は前日にブラジル国家食料供給公社(CONAB)が砂糖増産の見通しを示したことを受け、同11.65セントまで値を下げた。その後は、目立った材料がない中、緩やかな回復基調を続け、14日は同11.94セントの値を付けた。

(注1)1ポンドは約453.6グラム、セントは1米ドルの100分の1。
(注2)一般に、原油価格が上昇すると、代替燃料であるバイオエタノールの需要が高まる。バイオエタノールへの需要が高まると、その原料作物(サトウキビ、てん菜、トウモロコシ、キャッサバなど)のバイオエタノール生産への仕向けが増えるため、それらから生産される食品(サトウキビの場合は砂糖)の供給が減る方向に作用する。その結果、需給ひっ迫の懸念が強まり、商品相場は上昇する傾向にある。
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