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2. 主要国の砂糖需給(2019年9月時点予測)

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最終更新日:2019年10月10日

2. 主要国の砂糖需給(2019年9月時点予測)

2019年10月

 
【生産量】
 2019/20年度の砂糖生産量を国別に見ると、インドは、干ばつや豪雨などの気象災害が各地で発生しサトウキビが減産となることから、3019万トン(前年度比15.2%減)とかなり大きく減少すると見込まれている(図2)。

 ブラジルは、砂糖の国際価格の低迷を受けてサトウキビのエタノール生産への仕向け割合が65%に達する勢いで推移していることなどから、3015万トン(同3.7%減)とやや減少すると見込まれている。

 EUは、春先から7月ごろにかけて高温で乾燥した気候となったが、その後一部の地域で降水量が回復し、気温も平年並みに下がったことで、てん菜はおおむね順調に生育すると予想されるため、1852万トン(同1.4%増)とわずかに増加すると見込まれている。

【輸入量】
 中国は、砂糖生産量が消費量を下回り、不足分を輸入で補うことが予想されるため、595万トン(前年度比31.0%増)と大幅に増加すると見込まれている。

 他方、インドネシアは、砂糖の在庫量がここ10年間で最多となり、輸入糖の需要が低下すると見込まれるため、443万トン(同18.0%減)と大幅に減少すると見込まれている。

【消費量】
 インドやインドネシアでは、昨今の景気動向や個人消費が堅調に推移していることを踏まえ、それぞれ2801万トン(前年度比2.0%増)、734万トン(同2.3%増)と増加が見込まれている。

 他方、EUは健康志向の高まりなどを背景に消費量が伸び悩み、1922万トン(同0.6%増)と横ばいで推移すると見込まれている。

【輸出量】
 ブラジルでは、砂糖の国際価格の低迷を背景に、砂糖の輸出に消極的でバイオエタノール生産を加速させる動きがあることから、1951万トン(前年度比7.0%減)とかなりの程度減少が見込まれている。

 インドは、砂糖の過剰在庫の解消に向け、補助金政策など輸出に対する政府介入の度合いが強まっているものの、砂糖の国際価格の低迷が輸出を妨げることから、422万トン(同17.9%減)と大幅な減少が見込まれている。

 豪州は、砂糖の減産や国際価格の低迷が影響し、330万トン(同15.1%減)とかなり大きく減少すると見込まれている。

 他方、タイは、砂糖の国内消費の落ち込みをカバーするため輸出意欲が高まることから、1308万トン(同23.4%増)と大幅に増加すると見込まれている。
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