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2. 国際価格の動向

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最終更新日:2020年2月10日

2. 国際価格の動向

2020年2月

ニューヨーク粗糖先物相場の動き(12/2〜1/15)
〜13セント台を維持した後、続伸し2年ぶりの高値に〜
 
 ニューヨーク粗糖先物相場の2019年12月の推移を見ると(3(がつ)(ぎり))、2日は1ポンド当たり12.75セント(注1)の値を付けた。3日は続伸し、同12.86セントまで値を上げると、4日は製糖期に入ったインドの11月の圧搾量が想定以上の落ち込みであったことが相場の押し上げ要因となり、同13.06セントと2019年2月以来約10カ月ぶりに13セント台に回復した。その後は、砂糖の需給が引き締まるとの観測が相場を下支えし、13日は同13.50セントの値を付けた。16日は同13.29セントと下落し、17日は同13.27セントに続落したが、18日以降は、全般的に様子見ムードが広がったことで同13セント台半ばでもみ合いが続き、31日は同13.42セントの値を付けた。

 年が明けた1月2日は、インドの砂糖生産見通しが上方修正されたことで同13.13セントと急落した。3日は中東情勢の緊迫化を受け、原油相場が急伸した影響で同13.31セントまで値を上げ、6日は同13.73セントとさらに続伸した(注2)。7日以降は原油相場の動きを受けて反落し、8日は同13.47セントと続落した。10日は、米国農務省(USDA)が2019/20年度の世界の砂糖生産見通しを下方修正したことを受けて同14.07セントと急伸し、1年2カ月ぶりに14セント台に乗せた。その後も相場は堅調に推移し、15日は、ブラジルの12月後半の砂糖生産が芳しくなかったことが押し上げ要因となり、2018年1月以来の高値を付け同14.52セントとなった。

(注1)1ポンドは約453.6グラム、セントは1米ドルの100分の1。
(注2)一般に、原油価格が上昇すると、代替燃料であるバイオエタノールの需要が上昇する。バイオエタノールへの需要が上昇すると、その原料作物(サトウキビ、てん菜、トウモロコシ、キャッサバなど)のバイオエタノール生産への仕向けが増えるため、それらから生産される食品(サトウキビの場合は砂糖)の供給が減る方向に作用する。その結果、需給ひっ迫の懸念が強まり、商品相場は上昇する傾向にある。
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