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2. 主要国の砂糖需給(2021年3月時点予測)

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最終更新日:2021年4月9日

2. 主要国の砂糖需給(2021年3月時点予測)

2021年4月

 
【生産量】  
 生産量第1位のブラジルは、サトウキビの単収が例年より高く、ATR(サトウキビ1トン当たりの回収糖分)が2006/07年度以降最高であることや、製糖業者によるエタノールから砂糖への生産の切り替えの動きを背景に、4463万トン(前年度比40.3%増)と大幅に増加し、世界の砂糖生産量の約4分の1を占めると見込まれる(図2)。

 インドは、雨季の降雨に恵まれてサトウキビが順調に生育し、収穫作業も順調に進んでいることから、3289万トン(同11.7%増)とかなり大きく増加すると見込まれる。  

 EUにおいては、フランスで干ばつの発生と()(おう)病の流行を背景とした減産が予測されており、EU全体の生産量は1516万トン(同10.6%減)とかなりの程度減少すると見込まれる。

【輸入量】  
 輸入量第1位の中国では、砂糖の国内在庫量を積み増すために、ブラジルなどからの輸入糖の需要が増加すると予測されることから、711万トン(前年度比6.5%増)とかなりの程度増加すると見込まれる。  

 またインドネシアは、砂糖生産量の不足分を輸入で補う状況にある中、国内生産量の減少見込みから、 584万トン(同24.7%増)と大幅に増加すると見込まれる。

【消費量】  
 消費量第1位のインドは、個人消費が堅調に推移していることを踏まえ、2786万トン(前年度比2.8%増)とわずかに増加すると見込まれる。  

 長らく世界の砂糖需要をけん引してきた中国も、 1685万トン(同2.6%増)とわずかに増加すると見込まれる。

 インドネシアは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による影響にも関わらず、国内需要が想定を上回って推移したため、前回予測から上方修正されて720万トン(同1.9%減)とわずかに減少すると見込まれる。

【輸出量】  
 輸出量第1位のブラジルは、COVID-19によるエタノール需要の低下やレアル安が砂糖輸出への意欲を刺激することで、3374万トン(前年度比66.0%増)と大幅に増加し、輸出量全体の5割程度を占めると見込まれる。  

 また、長年第2位を占めていたタイは、砂糖生産量の3年連続の減少とそれに伴う国内在庫の減少により、451万トン(同44.8%減)と大幅に減少し、結果、今年度は第3位に後退する見通しである。  

 一方で、コロナ禍における物流の混乱(コンテナ不足など)の余波を受けて、砂糖の輸出ペースが鈍化しているインドは、730万トン(同11.6%減)とかなり大きく減少するものの、第2位に浮上する見通しである。
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